蕎麦をすすり、人生を想う | 道楽者は行く!

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ラグビーやサッカーをしたり見たり、落語聴いたり、酒飲んだり、山を歩いたり、歌を歌ってみたり、そして時折旅に出る。
そんなわたしの道楽のモロモロ・・・

前日、ハードに動き過ぎて疲れていました。

それでも朝から少しだけ会社に行って1時間程翌日の仕事の準備をしてから目的地に向かいます。

立派です。

 

東西線に揺られながら、ずっとこれから食べるもののことを考えていました。

 

西葛西で降りて、改札を出て、エスカレーターで地上に降り立って歩いているうちに、ふわっといい出汁の香りがしてきます。

 

 

道楽者調べとしては、都内屈指の立ち食い蕎麦の名店『やしま』です。

 

券売機で春菊天蕎麦のチケットを購入し、カウンターにつきます。

すぐに私の眼前に、こんな美しいものが供されます。

 

 

いい香り。

そして、丼も汁も熱く、ある意味かっこむべき立ち蕎麦としては邪道と言えるようなクオリティの蕎麦です。

 

美味い…

実に美味い…

 

500円足らずで、こんなに幸せな気持ちになれるなんて。

 

やしまの余韻に浸りながら歩いて行ったのは江戸川臨海グラウンド。

この日は、トップイーストCリーグ、ワセダクラブ対あいおいADとのゲームがあり、私はそのお手伝いをさせていただくことになっていました。

 

やったのはボールパーソン。

つまり球拾いってことですね。

相棒は、異常なカラダをした、元パワーリフター。

そして、その後ろには、ワセダからサントリーそして日本代表としても活躍したYさんがいます。



Yさん、満員の国立競技場で明治ディフェンスを翻弄するようなステップで美しいトライを奪ってしまうような往年の大スターなのに、黙ってみんなのために仕事をしています。


本当に偉い人は偉ぶらない。


何度でも書きますが、私がここまで生きてきて掴んだ真理のひとつです。


そもそもグラウンドに手伝いにくる必要もない。

来たとしても腕組みでもして試合を観ていても、誰も文句なんか言いません。

でもYさんは、選手たちに水を運んだり、邪魔になったカバンなどを黙々と別の場所に移動させたりしています。

さすがです。





私と裸足のパワーリフターも、それなりには頑張りました。

3ボール制をとっていたこのゲーム。

ひとりがタッチに蹴り出されたボールを拾いに行く間に、ラインアウトに備えて次のボールをポイントにセットします。


そして、スローワーにタオルを差し出します。

手の汗を拭くためです。

ワセダOBの狂気のフッカーTくんは、ニコッと笑って「ありがとうございます」と言いながらタオルを受け取り、手を拭いて私にタオルを返してくれます。


ボール係のおじさんとしては、この一瞬のやり取りだけで幸せな気持ちになります。

また来週も手伝いに来たいと思いますが、この先、日曜は休めないんだよなあ。

 







ゲームの方は、思っていたよりも遥かに高いレベルで行われています。

クラブとしての練習は、週に1回かせいぜい2回。

しかも、みんなそれぞれ仕事をしているのですから、いつもメンバーが揃うわけではない。


ワセダクラブは、僅少差で最終盤まで粘り、最後の最後にトドメのトライを獲って相手に7点差以内の負けに与えられる勝ち点もやらずにノーサイドの笛を聞くことになりました。


いいゲームでした。


片付けを終えて、Yさんが「お疲れ!」と言いながら、先にサッと帰って行きます。

来週のメンバー構成からすると、62歳のYさんの出場もあるかもしれません。

だとするならば、またサポートに行きたいんだけどなあ。

そんなことを考えると、仕事辞めちゃおうかなあという気持ちが沸々と湧いて来ます。

まあ、そうもいかないですけどね。


反省会は、ビデオ撮影をしていたGさんとボールパーソンの我々とで、私のお気に入りの『まんぷく食堂』へ。



自分に残された年月をどう使うか?

もちろん自分や家族のために使いたい。

でも、こうして一生懸命やっている若者たちのために使うのも悪くないよなあと思う。


そんなことを考えながら帰宅すると、中学の同級生が自宅で急死したとの悲しい報せが届きました。


若過ぎる。

でも、いつそうなっても極端に異常なことでもないと思える年代に入ってしまっているのです。


急逝してしまった、中学の時から『おっかあ』と呼ばれていたOさん。

彼女だって、まだまだやり残したことは沢山あったはずです。


なあ、おっかあ。

悔しいよなあ。

おっかあの分まで、我々は充実した日々を送らないといけないよなあ。


今日の駄ブログは、立ち食い蕎麦から始まったのに、なんだか大きな話になっちゃいましたね。