・当エントリー以外にも情報収集すべし。

・誤字脱字は脳内補完で。

 

20210415:当エントリーへのアクセス数上昇に伴い細部文言の修正とRockBoxへのリンクを加筆記載。及び当項目を降順記載に変更

20201113:最下段に追加エントリー分を追記

20191201-1725頃:一部加筆・誤字修正・初心者に誤解を招きそうな文言を修正

20191201-1145頃:Miniに関して少しばかり情報追加

 

 

上記動画は絶対にやってはいけない改造の一例。

魔改造でも何でも無いただの換装だし、「俺が成功させてやる」と意気込んで失敗し、単体では入手困難なロジックボードの故障を増長させるだけなのでやめてもらいたい。

ほんと、酷い動画ですわ。

 

 

数年前(6年か7年前かなぁ)に流行ったiPodのコンパクトフラッシュ(以下、CF)シリコンディスク化換装。

今頃になってこんな動画を見ることになろうとはwww

 

な~の~で。

今回は「サルでも分かる iPodClassic 大容量化情報」を少しばかり真面目に書いてみるかね~。

 

 

先日、iPod改造に関して何か新しい情報は無いものか?と検索したら、

上記の動画が引っ掛かって、サムネの変換基板を見たら嫌な予感しかしなかったですわ。

案の定やらかしてましたがwww

何故、mSATA→ZIF(正確にはIDE-HDD)が動作しないのかを全く理解してない。

何が酷いって、事前情報を全く集めてないし、視聴者に対してはサムネイルの「失敗」の文言だけで動画冒頭に注意喚起さえしてないんですよ。

mSATA→ZIF変換基板を使用しての換装失敗情報は溢れてるのに何をやってんだか…

この動画配信者は初心者向けとして人気があるらしいんだけど、

これを雑誌に連載したというのだから驚いたのなんのってwww

 

第6&6.5世代iPodの基本情報なんて調べれば分かることなのにね… 

 

これね、元々が保護回路がしっかりしているPC向けの変換基板であって、

変換基板が安価になればなるほど抵抗やキャパシタが省かれている可能性もあるんで、

場合によっては過電流過電圧になってiPodのロジックボード(メイン基板)がやられますよ。

 

世に出回っているジャンクでケーブルを繋いでも全く電源が入らないモノは

・変換基盤による換装失敗(ロジックボードご臨終)

・落下による、半田のはがれ(あるあるその1)

・同、コネクタやスイッチ、リボンケーブル損傷(あるあるその2)

・水没(日常的に大いにあるある)

いずれかです。

但し、半田のはがれはオーブンで焼くか再半田で直る可能性もあります。

コネクタ・スイッチ類は交換です。

短時間の水没であれば事後の対処が良かった場合はロジックボードが生きている可能性があります。この場合は液晶だけが映らない可能性があるのです。

 

 

当方、シリコンドライブへの換装が流行り始めた数年前(十数年前?)にはiPodをCF32GBでSSD化してテストしました。

海外の猛者は、当時10万円以上したCF256GBでの換装を成功させていたので、

「いずれヲレも大容量化」と思ってたけど、安価なCFが中々手に入らず、

そうこうしているうちにSDの方が圧倒的に手に入りやすい価格になっちゃってw

まぁ、HDDからCFの換装はX68000で使用するSCSI-HDD(実際はIDE-HDDのSCSI変換)でも似たような事をやっていたんで、

iPodでの換装は特に難しくは無かったです、ええ。

 

で、またもや、そうこうしてるうちにmSATAという規格でSSDが世に出てきて、

そのmSATA-SSDの512GBが今や5000円ぐらいで入手出来る時代になっていて

CF&SD→CF変換よりも安価に高速大容量化が可能になったんですわwww

高速と行ってもHDDよりは読み書きが高速ということであって、iPodの内部処理は最高でもIDE最大値の133MB/s(あくまで理論値)です。

発熱しやすくバッテリーの消耗も多いのでSDカードよりも再生時間は短くなります。

実際のところ一度書き込んでしまえば読み出し専用になるので、書き込みよりも読み出し速度が重要です。


 


以下、かなり真面目にw

 

 

CF→ZIF(IDE-HDD)は CFのピンがIDE-HDD と同じピン配列のため「ダイレクト接続で認識可能(注」ですが、 動画にある安価なmSATA変換基板を使用した換装方法ではSATA-PATA(IDE)変換チップの特性上、iPod上で認識出来ません。 

(上記動画においては本来であれば、成功例と失敗例の理由が語られるべきですが語られていません)

だからこそ、iPod上で問題なく使用できる「iFlash-mSATA」を初めとする「iFlash製品」が開発販売されたのです。 

https://www.iflash.xyz/

(注:換装に用いるCF&SD→CFアダプタは「TrueIDEモード」で動作すること。古いCFはリムーバブルモードしか認識出来ないものがあります。SD→CFは安定動作しないモノがあるので、信頼のおけるSDXC対応変換アダプタ(https://www.iflash.xyz/ で販売中)を使用すること) 

 

これから上記動画(何度も書きますがあんな基板でやっちゃダメです)のような大容量化改造を第5世代以降でやってみようという方々は

iFlash製品以外でのmSATA→ZIFは絶対に行なわないでください。

 

 

 以下は、いずれも過去に集めた海外掲示板やiFlashからの情報を簡単にまとめたものですので 参考にして下さい。

 

 

--------------------ここから

 

 

1:: 第6&6.5世代の容量制限: iPod Classic 第6世代&第6.5世代128GBの壁::

LBA28の制限が掛かっているので大容量SSDに換装しても

iTunes上では128GBまでしか管理出来ません。 

(Windows32bit(所謂MBR-HDD)ではLBA32制限(SCSI仕様の名残)のため2TBまでしか使用できないのと同じ理由)

iTunesで表示される容量はiPodが認識しているドライブ情報であって、iTunesが管理している容量ではありません。

iPod上では細かい容量表示がされていますが、iTunes上では大まかなキリの良い容量表示です。

大多数の方々がこの点を勘違いされています。

 

iPodとiTinesの詳細なドライブ情報管理方法が分からないので想像でしか語れませんが、恐らくは本体のチップで特定の個体HDDロットしか認識出来ないHDD縛りを適用、且つ、それ以外の大容量ストレージは本体チップかiTunesで128GBの容量制限を掛けているのでは無いかと思われますが、いずれにせよ、この世代には128GBの壁があるのです。

大容量化に成功した多数の方々がLBA28制限を知らないまま、128GBまでしか認識出来ない原因を調べず 128GBまでしか使えない と言っているのです。

そこらに存在する部品を交換するだけの修理業者でさえLBAの事は分かってません。

LBAやiPodの技術情報などについて詳細且つ専門的に解説記載している修理業者は本物の専門業者です(修理出来ること、出来ないことの一例として理由を記載しています)

 

 

2::第5&5.5世代、第6&6.5世代、第6.5世代後期型(第7世代:160GBHDD搭載最終型)の曲数制限:: 

30GBモデルは… 

・内部RAM32MBなので「iTunes上でのトラック上限は約20000曲まで」 

60GB以上のモデルは… 

・内部RAM64MBなので「iTunes上でのトラック上限は約50000曲まで」 

(いずれもiPod技術情報より) 

 

 

以上から、iTunes上で利用するのであれば 

・LBA48(上限144PB)に対応している第5&5.5世代第6.5世代後期型(第7世代)の、いずれかの機種を選択するのが賢明ですが、

上記に記した通り、曲数制限が存在しています。 

 

但し、例外はあります。

第6&6.5世代をRockBox専用で使用するのであれば128GBの制限が外されiFlashを搭載すれば容量を限界まで使用できます。

iFlash を単体で搭載し256GBのメディアを挿してもRockBox化されない限り128GBまでしか認識出来ません。(iFlash技術情報)

 

5万曲以上の楽曲を所持している方々は多いでしょう。PCを起動せずにiPod単体で10万曲、20万曲が管理できれば実に魅力的です。

 

以上から、第5世代以降を大容量SSDに換装して容量・曲数共に制限なしで使用するには 

RockBox化が必須 と言うことです。 

 

あと、所謂、「第5世代は第5.5世代じゃないとSSD大容量化できない」と未だ信じ込んでいる方々が多く、その為か第.5.5世代が非常に多く且つ高値で売買されているようですが、そうした方々はHDD換装の頃の名残りであるHDD縛りを引きずっているだけであって情報不足なだけです。

第5世代でもSSD大容量化は可能です。 

 

第5世代以降の事しか書いてませんが、それ以前の世代のiPodでもiFlash&RockBoxは適用出来ますし、情報に長けている海外の方々は積極的にシリコンディスク化されています。

これ以外で分からない事は御自身で調べて下さい。

 

--------------------ここまで

 

余談1:

何かを作ったり改造したりする前というのは事前に情報収集し、のち、必要な部品や工具を購入しますよね?

当方でさえ日本語で必要な情報が見つからない場合は、DIYが盛んな国から情報を得ますよ。

海外の場合は英語情報が一番有り難いけど、見つからない時はロシアや支那のサイトに行って翻訳しながら情報を得てますわ。

 

余談2:

マイクロドライブを使用している iPod Mini第2世代 に関してはCF256GBで認識出来る事を海外で確認されていますし、当方でも確認しています。

(CF256GBは高くて購入出来い(出来なかった)ので借り物での確認ですw)

但し、当方は認識出来る事を確認し、数曲を転送再生しただけで256GB全てを使い切っていませんので、完全再生出来るかどうかは確認が取れていません。

LBA48対応なので恐らく256GB以上のCFは認識再生は可能だとは思いますが…

iPod Mini第1世代に関してはCFの個体差なのか本体の個体差なのか分かりませんが、情報が錯綜しているので何とも言えません。CF128GBを認識する事は確認されています。

 

以上です。

 

 

分からなければ調べる→試す→動作しなければ原因を探す=調べる

この繰り返しで自分なりの資料を作って知識として身に付けるのです。

当方は今までそうやって種々様々な知識を蓄えてきました。

 

分からないなら ggrks

その手に持ってる端末は何なんだ?

(´・ω・`)

 

 

20201113追記: