目の下のクマ手術(経結膜脱脂術)後の変化について part 1 | cynthia-dr-murazumiのブログ

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目の下のクマ手術では、経結膜脱脂術を行いますが、術後に見られる変化の中から代表的なものについて記してみます。

 

目の下のクマの原因であった目袋がなくなって、その部位に見られる変化のひとつに、しわが現れることがあります。

目袋は眼窩からはみ出してきた眼窩脂肪によって皮膚が膨らんで伸びているため、シワがない状態に見えています。

脱脂したことによって膨らみの原因がなくなったことで皮膚は元に戻ろうと収縮しようとします。

若い方であれば、皮膚に弾力性があり、問題なく縮んで元に戻れて、しわを作らずに済みますが、加齢によって皮膚が衰えるにつれて、そうも行かなくなります。

肌質の個人差やそれまでのスキンケアの有無や効果などの影響もありますが、しわが出てきやすくなるのです。

目の下の皮膚は、0.6mm程度と薄いため、加齢による影響を受けやすいのです。

術後にしわが気になった場合、皮膚を切除する下眼瞼除皺術(しわ取り手術)を追加するか、美容皮膚科治療であるリジュラン i 注射サーマクールアイ<銀座院限定治療>を行うことになります。

 

術後に目袋がなくなって、凹んだと言われる方がいます。

経結膜脱脂術という治療は、眼窩脂肪が眼窩外へ脱出している状態から、眼窩脂肪が眼窩外に出ない程度まで減らす治療ですので、この治療を受けた場合、眼窩脂肪が出ていないに戻るのですが、その状態を見て、下瞼が凹んだようになることがあります。

皮膚が薄く、皮下脂肪がない部分(下眼瞼)と皮膚が厚く、皮下脂肪がある部分(頬)の差が大きい場合に強く感じやすいのです。
さらに眼球よりも頬骨が前に出ている(頬骨が高い)、彫りが深いなどの骨格的因子があると、さらに強く感じることがあります。
実際には眼窩脂肪のとりすぎで凹んでいるわけではなく、下瞼と頬の皮膚の境界線の段差が、余計な眼窩脂肪がなくなって際立っているのです。

 

術後に上瞼がくぼんだと言われる方もいます。

目の下のクマ治療は眼窩脂肪が眼窩外へ脱出することを防ぐ手術のため、眼窩脂肪を減らす必要があります。この眼窩脂肪を減らすことによって、眼球が収まっている骨のくぼみ内の圧力(眼窩内圧)が低下します。
眼窩内圧が下がれば、圧が高い時には膨らんでいた部位は、それに伴ってしぼみますので、上瞼がくぼむことがありうるのです。
シンシアにおける目の下のクマ手術においては、眼窩脂肪が脱出しないように骨などに固定されていない不安定な眼窩脂肪だけを除去するという治療を行っています。

この手術後にくぼむ方とくぼまない方がいるのは、不安定な脂肪が多い方や術前に内圧がより高くなっていた場合や、もともと上まぶたにくぼみ素因がある人がくぼんでしまうと考えています。ただし、術前に、術後にくぼむかどうか、どのくらいくぼむかをを予測することは非常に困難です。

一般的には「くぼみ目」は、遺伝的な原因(家系的にくぼみ目が多いなど)がある場合や痩せて上瞼の脂肪が減少した場合、老化によって上瞼の脂肪が減少したり、眼輪筋が衰えた場合、さらに眼瞼下垂症になった場合にも生じることがあります。これらの原因が複数関与していることもあります。

以上のような原因を背景に持っていた場合、経結膜脱脂術後にくぼみ目になりやすくなると考えています。

 

次回は、上記の変化に関して、モニター患者様の画像を用いて解説します。