戦場のシェフ 軍隊は胃袋で動く | cynthia-dr-murazumiのブログ

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ロシアがウクライナに侵攻して、先月下旬で2年となったこともあり、この戦争に関連した特集番組がいくつか放送されていました。

その番組のひとつに、BSスペシャル「ウクライナ 戦場のシェフ」がありました。ウクライナ軍の兵士を料理で支えるシェフを取り上げた番組で、前線で戦うウクライナ軍特殊部隊の兵士たちに栄養のある美味しい料理を届けるために奮闘している姿を描いていました。

本来はキーウで人気レストランを経営するシェフで、ラーメン店も経営していて、日本風ラーメンを提供しています。

 

そのシェフが兵士への新年のコース料理を作るにあたり、スープとしてラーメンを提供することにしたのですが、苦労を重ねながらラーメンを作る様子が映し出されていました。

香川県の製麺機メーカーに侵攻が始まる前に注文していた製麺機がやっと届き、それを使って大量の麺を作ることができるようになっただけでなく、日本のコンビニで売られているラーメンを参考にしてゼラチンで固めたスープを試行錯誤の末に作って、温めれば美味しくて伸びていないラーメンが食べられるようにするなど、日本の技術や知恵が貢献しているのでした。

 

それでは、番組の画面を少し拝借して、その様子をお見せします。

 

昨年12月に日本からキーウに製麺機が届いたところ

 

トラックから製麺機を降ろすところ

 

製麺機を店に設置しているところ

 

麺の試作をしているところ

 

製麺機の威力にシェフは感激・感謝しています

 

日本のコンビニ・ラーメンからスープのアイデアをもらいました。

 

新年のコース料理には、AとBがあって、Bに「鶏ガラしょうゆラーメン」がつきます。他にはウサギ肉のサラダ、キーウチキンなども。

 

こちらはAの料理で、うずら肉のグリル、牛タンの煮こごり、ボルシチスープなど

 

前線の特殊部隊の隠れ家でラーメンを食べる兵士たちの様子

 

飲まず食わずで戦う男たちは、ここで美味い料理を食べて生き返り、再び戦場へ戻るのです。

 

番組では香川の製麺機メーカーとしか言っていませんでしたが、興味が湧いたのでメーカーを調べてみました。

 

製麺機の上方に「YAMATO」の文字を記したプレートを認めます。

 

香川県にある大和製作所のことで、同社のホームページを見ると、様々な製麺機が紹介されています。

キーウの店に納入されたのは、「リッチメンⅠ」と呼ばれるラーメン製麺機のCEマークを取得しているヨーロッパ向けモデルであることがわかりました。

 

ラーメン以外の麺も作ることができます。

 

最後に一言。

軍隊は胃袋で動く」とは番組のナレーション(ナレーターは松重豊さん)でも語られていたフランス皇帝ナポレオンの言葉です。

 

 

フランス語で何と言うかは知りませんが、英語では‘An army marches on its stomach.’と表すようです。日本のことわざで言えば、「腹が減っては戦ができぬ」です。

軍事に限れば、兵站(Logistics)における兵糧の確保の重要性を表しています。

広義には、「腹が減っていては何をやっても身が入らず、成果が上がらない。」「よい働きをするには、腹ごしらえが第一である。」となります。短期間なら飲まず食わずで活動できるかも知れませんが、しっかりと行動するのであれば、適度な休息・食事が重要かつ必要です。

(やせ我慢の意味で使う場合の)「武士は食わねど高楊枝」ではいけないのです。