特殊なアルファベット | cynthia-dr-murazumiのブログ

cynthia-dr-murazumiのブログ

ブログの説明を入力します。

前回、前々回とギリシア文字のアルファベットについて記したついでに、とてもマニアックですが、「Military Phonetic Alphabet」(軍用フォネティックコード)と呼ばれるものを紹介します。

無線の普及により、音声による通話のための共通信号です。

 

米軍の通話表で、現在はNATO(北大西洋条約機構)でも使用

 

戦争映画・ドラマや小説などで、米陸軍の「ブラボー中隊」なんて出てきたときは、特殊編成の中隊のことではなく、単に「B中隊」を意味します(米陸軍は中隊をアルファベットで表すため)。

第2次世界大戦中は、「K中隊」を「King」と呼んでいましたが、それに関連して有名なドラマのセリフが

“Checkmate, King Two, this is White Rook, over!”

です。往年の海外ドラマ「コンバット!」で、サンダース軍曹率いる歩兵分隊が上官の小隊長ヘンリー少尉に無線通信する際の言葉です。

 

 

チェス用語を使っていて、「King Two」は「K中隊第2小隊」を意味しています。

「コンバット!」が日本で放送された際、吹き替えの翻訳を担当された額田やえ子さんが、「White Rook」(チェスの白い塔(城)の形をした駒)を「ホワイトロック」としてしまい、初期の作品の吹き替えで、そのように言っていて、途中から「ホワイトルーク」になっていました。

額田さん(故人)は、多くの海外ドラマ(代表作として「刑事コロンボ」や「刑事コジャック」など)や映画の吹き替え字幕を翻訳された方ですが、ちょっとした勘違い(聞き間違い)をされたエピソードとして「コンバット!」ファンには知られています。