新元号が「令和」と発表されました。
「万葉集」からの出典で、梅の花などを表した歌の序文から引用されました。安倍首相は「梅の花のように、ひとりひとりの日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいという願いを込め、令和に決定した」と語っていました。
ちょうど花見の季節で桜前線が北上中ですが、万葉集が作られたころの花鑑賞といえば、「梅」のことでした。梅は中国からもたらされたもので、その香り立つ花に人気があったのです。
「万葉集」でも桜を詠んだ歌が43首に対し、梅を詠んだものは110首と多かったのです。平安時代からは桜の人気が高まり、「古今和歌集」では梅を詠んだ歌が18首ほどに対し、桜のが70首となっているそうです。
個人的には梅の花の凛としたイメージも好きです。私は没落した小樽商人の末裔ですが、先祖がかつて営んでいた和洋小間物問屋の店名が「梅屋商店」で、白粉などの化粧品も扱っていたことから、「令和」の出典となった歌に親しみを持った次第です。