前回までのセレロン

 

 

前回で Intel Celeron300A を動作させるPCの構築が完了

定格である300MHzでの動作確認(負荷試験)は当時の定番である

 

(1) Super Pi

(2) Final Reality

(3) 3D Mark Series

 

これらのアプリは円周率の演算や3D演算処理の実行によりCPU/GPUを高負荷状態とし発熱させることで熱暴走へのシステム全体の耐性のテストを目的にしている

8時間程度耐久すれば安定動作したと判定(個人差があります)

 

それにしても久々に観たケドなかなかショボいガーン

 

定格(300MHz)はアタリマエのように8時間の動作はパス

システム全体の正常性は確認できたのでさっそくオーバークロック(OC)開始

ちなみにP2B-FマザーボードでFSBの設定変更は基板上のジャンパで操作する

 

 

(a) FSB: 100 (450MHz)

巷では450MHzの動作までは固いらしいので一足飛びに66→100に設定

この時点では冷却関連は純正のママ(※)

 ・CPUクーラー(ファン)は純正

 ・PCケースファンはリアのみ

 ・ビデオカードは純正ヒートシンクのみ(ファンなし)

【結果】

 OS起動は問題ないもののベンチマーク実行は30分程度でフリーズ発生

 

とりあえずは発熱起因の熱暴走として冷却対策を考える

 

 (α) CPUクーラー(ファン) 

 今回使っているCPUはSEPP版でSlot1と呼ばれるインタフェースである

CPUファンも一体型となっており物理的に外すことは可能であるが自作にわか民にはややハードルが高いのでCPUファンについては換装は諦める

 

 (β) PCケースファン 

購入時点では背面に(確か)10cm角の冷却ファンのみが装着されている

これだけだと増加したケース内の排熱が追いついていない可能性がある(個人の感想です)ため前面にも10cm角のファンを追加することで冷却性能を向上させる

 

 (γ) ビデオカード 

3D処理はビデオカードが担っているためベンチマークによってはGPUの負荷で同じく熱暴走(フリーズ)する可能性がある

使用しているビデオカードのGPUは前述のようにアルミ製のヒートシンクのみなのでヒートシンクにファンを追加してみる

 

今回はコアなパーツではないので秋葉原ではなく近隣のPCパーツショップで調達

さっそく各ファンを取り付けて耐久試験開始...

FSB:100(450MHz)では4時間程度でフリーズする結果になる

4時間ともなると単純に熱暴走ではない可能性が浮上

 

4時間も耐久させればそれまでに熱暴走になってもおかしくない

冬季で室温が有利に働いている可能性もあるが熱暴走が主要因でないと想定

で次に試したのが

 

 (δ) コア電圧の変更(増加) 

Intel Celeron300A のコア電圧(定格)は2.0Vである

ネット上の情報ではこれを10%上昇させて2.2Vとすると安定した事例があるとのこと

電圧を上げるので発熱は増えるが安定度が期待できるらしい

 

 

さっそくコア電圧の昇圧を試してみるのであるがFSBと異なりシステム的にできるわけではなく、CPUとマザーボードとの接点端子の一部をマスキングすることでマザーボードを騙す手法

端子をマスキングする専用のアイテムがあるわけでもなく当時は確かファイリングに使うインデックステープを端子の幅に切り取ってマスキングした記憶がある

数度の失敗を経て無事に2.2Vでの起動に成功

 

 

なにはともあれ Final Reality を実行したところアッサリと

 

規定とする8時間を連続稼働に成功

 

この時にはマザーボードのモニタリングアプリで監視

CPUの温度も問題はなさそうなレベルで抑え込まれている模様

 

成功率が比較的高い450MHzでの成果により幾分気が楽になる

いよいよここからは一気に成功率が下がる領域に突入するのであるが

 

続く