「ポムレー路地」(Passage Pommeraye)とは?
私の好きな作家、アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの短編小説です。名前長い。
気まぐれなものでマンディアルグを読破してる訳では無いのですが、この短編は非常に好きで、これは短編集「黒い美術館」に収録されています。
マンディアルグに行き着いたのは澁澤からかなあ?
何か色々ルートがあるんですけども、後から知ったら大体どこかで繋がってて「うわあ、業が深いw」と思わざるを得ません。
先日、金子国義さんの特集号を買った時に湯山光俊さんの文章の中に、ある時、記者が「マンディアルグについてどう思われま
すか?」と金子さんに聞いた時、金子さんはこの「ポムレー路地」の情景を見ているかの様に語り始めた、と言うのがあって、ちょっとばかり「ヤッタ!!」(何がヤッタ!!のかわからないけど)なんて気分になりました。やっぱりそうよね、あれ、良いよね、みたいな。
訳者の生田耕作さんが「マンディアルグの文章は“読む”よりも、むしろ“見る”性格のもの、文字で書かれた「絵画」もしくは「戯曲」として受け取るのが正しい様に思われる」と言ってらして、確かに心理描写的なものはほとんどなくて、ただひたすら畳み掛ける様に視覚的描写を積み上げて現実とも幻想ともつかない世界を創り上げて行く様は、正しく「魔術的写実主義」と呼ばれるに相応しいものです。
で、何をグダグダ書いてるかと言うと、実はこの「ポムレー路地」と言うのが実在するのをつい最近になって初めて知った、ってのが言いたかったんですね、知らなかったと言うか、むしろそんな事は考えた事も無かった。
あっ、ホントにあるんだ、マジで?へえええええ!!!
と、検索して見たら、写真が沢山ありました、本当にあるんですね、
写真で見てみますと「あ、これがあそこの文章に出て来たアレね!」なものがちょこちょこ見受けられます。
しかし、何だかやはり「ポムレー路地」はマンディアルグの文章に閉じ込められた架空の路地で、普通に現代の人が歩いてたりしてもピンとは来ません。
私の「ポムレー路地」とは、この物語の冒頭に掲げられているブルトンの「悪名高い路地のうちには、ご承知の如く得体の知れぬ獣が悠然と眠り込んでいる場合が多い」と言う言葉通りの、迷い込んだら出られそうにない怪奇と幻想の異次元の路地である様です。
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