cyber angelo

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映画(基本ネタバレ)好きなもの、日常。
ほとんどの映画は美味しく拝見いたしております。
イラスト禁無断転載。

 

 元ネタは実際にあった事件だそうです。しかし、この「死霊院」てのが如何にも「ジェームズ・ワンの死霊館がヒットしてるから乗っかりたい」的な感じで、このテのタイトルって結構あるけどどうなんでしょ、延々あるってことはやはり効果はあるのかな?パチモンみたいで余り良い印象は持てないですが、「あー、ああ言う種類の映画なのね」とわかりやすいと言えばそうなのかな。脚本家が「死霊館」シリーズのものと同じ人みたいですが、因みに原題は「The Crucifixion」磔とか磔刑の意味。

 

 タイトルのいい加減さとは違ってとてもちゃんと作られています。よくある悪魔祓いの話と言えばそうかも知れませんが、結構楽しめます。

 

 その実際の事件というのは、2005年にルーマニアで23歳の修道女が教会の地下室で3日間飲まず食わずの状態で監禁され死亡したと言う話。2005年ですよ、凄いな。ちゃんとロイターでも報道されており、2007年に被告は禁固14年の判決が下っています。でも今でも悪魔払いの需要は非常に多くて、ヴァチカンがとうとうカトリックだけじゃ無くてプロテスタントや正教会の神父にも悪魔祓いの養成講座(そんなんあるんや!!)を受けられる許可を出したってニュースをつい先日見ましたわ。大体、今で言うところの精神疾患が主な原因と言われてますが、それを排除してもヨーロッパでは相当な数の依頼があるみたいです。日本はどうなんだろ?(新興宗教みたいなのでそれっぽい事件はたまにありますが)日本に悪魔祓いが出来る人(公認)っているのかな?

 

 

 で、その事件を元に、それを追求する若い女性ジャーナリスト、ニコールが主人公です。

 

 彼女がこの事件にこだわるのは理由がありました。彼女の母親は癌を患い亡くなっていますが、彼女は母親を救おうと必死で治療法を調べ、かなりの高い確率で助かる方法を見つけ出します。しかし母親は既に「神に委ねる」と聞き入れず、父親に説得するよう頼みますが、彼もまた母の意思を尊重し祈るのみでした。ニコールはあの時母親が自分の意見を受け入れてくれていれば今も生きていたはずと宗教に対して非常に懐疑的になっており、今回事件も宗教を盾にとった殺人ではないかと考えていたのです。

 

 

 しかし、医師に聞いても修道女アデリーナが亡くなった直接の原因はわからず、様々な人に取材を試みてもむしろ悪魔の存在を強くする様な話ばかりです。悪魔は人の心の弱みに付け込んで来るんですな。悪魔に取り憑かれた人たちは何らかの弱みがあった、精神を強く保つ事が出来なくてその隙に付け込まれるわけです。

 

 この映画の一つの見所として挙げたいのが、風景!ルーマニアの田舎の風景が非常に美しく撮られていて、監督はむしろこっちを見せたかったんじゃーと思うくらいです。

 

 

 で、最後に悪魔と戦うのはニコール自身。何かと助けてくれていたアントン神父が最後まで彼女を助けます。

 

 

 こうやって雨を降らすのは聖水を使えなくするためなんですって!!なっ成る程!!と妙に感心してしまった。

 

 

 まあ、何で悪魔が自分の弱点にもなり得る名前を簡単に暴露するんや?とか疑問もありますが、色々とわかりやすく丁寧に作られていて非常に勉強になります(何の勉強や)タイトルはアレですが、観て損は無い1本です。

 

†††ザヴィエ・ジャン監督作品
ニコール:ソフィー・クックソン
アントン神父:コーネリウ・ウリチ
アデリーナ:ブリタニー・アッシュワース

 

†††2017年 アメリカ・イギリス・ルーマニア
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