質問 ジモティーの株価は何倍になるのでしょうか?株価の計算方法について | 富と健康についての個人投資家の記録

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20年以上、株式投資、資産運用に情熱を注いで来ましたが資産は築いたのであとは長生きするだけと気づき、美容健康、アンチエイジングに関心を持つようになりました。

最近、ジモティーの株価は何倍になるのか?いくらになるのか?という質問があったので解説してみたい。

 

1年以上前にジモティーと同じ業態で同じくらいの事業規模の韓国のタングンという会社の評価額がジモティーの50倍の評価額であるという記事も参考にして頂ければと思う。

 

ジモティーの新規事業であるジモティースポットが非常に好調という事と、一方で現在主力事業の広告事業は停滞中という中で、シンプルにジモスポ事業に経営資源を集中して全力で伸ばしていくという計画を発表した。

ジモティーが理想としている高機能広告の伸びを考慮せずにジモスポ事業だけ伸びた場合の2030年の売上高と営業利益率は135億円と25%になるという話の様である。

 

 

リユース事業で営業利益率が25%という数字は普通のリユースショップではありえない高い数字であるが故に懐疑的に思われがちであるが、まずこの点を簡単に説明しておこう。

 

ジモティーは現状、ROEは40%程度、営業利益率は31.5%を誇る高収益企業である。

(ROEが40%も非常に高いが、ROEについては多少勉強しないと理解できない情報量なので今回は割愛)

 

これはジモティーの主力の広告事業がニッチ市場ではあるが利益率の高い事業である事に起因している。

営業利益率31.5%というのは日本の上場企業約4000社のトップ100に入るくらいのレベル感。

 

一方でジモスポ事業は広告事業と比較すると低収益事業となるが、広告事業よりも売上を圧倒的に伸ばせるマーケットサイズがあり、ジモスポを多店舗展開し300店舗ほどの規模になった時には広告事業と合わせて売上高が135億円、営業利益率が25%くらいになると算出したとの事であろう。

(参考までに下記の図がジモティーの売上の内訳で濃い緑のその他売上という部分が主にジモスポ事業の売上である。横ばいの広告事業と比較すると少しづつ増加しているが、売上規模もまだ小さく、ジモスポの店舗数が仮に10倍なればその他売上が10倍規模

の面積になって全体として大きく売り上げが伸びる事が理解できるであろう。)

 

 

では、中期計画通りに本当に300店舗出店できて、かつ、広告事業が想定している最低レベルまで伸びた場合(売上135億、営業利益率が25%)の理論上の株価はどれくらいになるかのイメージを計算してみよう。

 

株価を算出するためにまずは売上135億円の場合の純利益がいくらになるかを計算する。

 

現状のジモティーの営業利益率は31.5%で純利益率は26%であるので営業利益率よりざっくり5%ほど低い値が純利益率であろうと仮定する。

 

 という事は中期計画のジモスポ展開だけうまく行き、売上が135億円になった時の営業利益率25%であるなら、純利益率は20%以下であろう。

 

つまり 売上135億円の20%は27億円の純利益であろう。

 

この時、株価がPER10倍で評価された場合の時価総額は

27億円×10=270億円

よって、時価総額は270億円。 

 

またPER30倍で評価された場合の時価総額は

27億円×30=810億円

よって時価総額は810億円。 

 

 

時価総額を株価換算してみる。

発行済み株式数が4,985,413株なのでPER10倍評価での時価総額270億円の場合の株価は

 

270億÷4,985,413≒5415

よって株価は約5415円

 

同様にPER30倍評価での時価総額810億円の場合の株価は

810億÷4,985,413≒16247

よって株価は約16247円

 

結論として、会社発表の中期計画の数値をベースにした前提であれば、2030年にジモティーの株が市場からPER10倍で評価されるかPER30倍で評価されるかで株価は5410~16247円くらいの間になるであろうという事。

現在の株価1700円程度なので数倍にはなるであろう。

 

株の世界では店舗型の小売り業態は多店舗展開してうまく行きやすい傾向がある。

もちろん、絶対ではなくあくまで可能性が比較的高いというだけの話であるが。

 

ジモスポが一時期のブームで終わったり、店舗展開がイマイチ伸びなかったり、また思ったほど利益が出なかったりした場合、全てが絵にかいた餅である。

 

一方で、ジモスポが想定以上にうまく行ったり、また現状開発中の高機能広告がうまく行ったりした場合、計画以上に利益が出て株価も先に算出した価格より上振れる可能性も無くはない。

 

想定以上にジモスポがうまく行くという事なんて楽観的ではないか?と思われるかもしれないので、参考情報として。

リユース市場というのは年々拡大傾向で市場規模は3兆円を突破し、2030年には4兆円を超える見通しである。

 

 

現状、ジモスポの客層は外国人客が体感で30%くらい見られ、日本人でジモスポの客層は今後の経済状況や物価高やリユース市場拡大に伴うリユース品への抵抗感の払拭等でまだまだ増加する可能性がある。

要は今まで中古品はちょっと・・・みたいな日本人がリユースショップを利用する様になり、既存店売上自体が伸びるのではないか?という事である。

また、下のスライドにリサイクルショップの広告が取れるようになってきたと記載があり、リユース市場が拡大する事で広告事業にも追い風である。

 

 

こちらは外国人客がジモスポでの買い物の様子をyoutubeに投稿したものであるが、外国人客がyoutubeにジモティースポットでの買い物動画を投稿しているパターンも散見されるほど外国人客が多い。

 

 

 

 

まだまだ日本人客が増加するという可能性もあるのではないだろうか?