1960年代から1980年代でロック、ジャズやポップミュージックのフォーマットが出尽くしたのかあるいは、自分が年を喰って感性が鈍くなっただけなのか1980年代以降の音楽に新しさと刺激を感じたことは少ない。そんな中で久々に新しさを感じた音楽、(といっても2013年メジャーデビューしていて日本にも何回もきていてワイドショーにも出ているほど。)

フュージョンベースだがスピード感のある独特のグルーブ、この透明感のある曲調は、イギリスかヨーロッパの方かなと思ったら、スウェーデンかあ。

 

 

音楽のセンスは、カバー曲の編曲に現れる日本版のCDボーナストラックとして入っている宇多田ヒカルのAUTOMATICを聞いてもわかる。

 

 
 
 
 
最近TVでも紹介されて少し話題になっている826askaのエレクトーン演奏を聴いてみた。エレクトーンというとモーニングショーの時報のお姉さんの演奏を思い出すが、まるで本物のオーケストラを聴いているような感じになる演奏だ。

背景にあるのは、電子楽器の進化だ。日本はYAMAHA DX7 に代表されるように電子楽器では、1980年代から世界の先端を走ってきた。現在では、あらゆる楽器の音が高スペックでデジタル音源化され、弦楽器のアタック音、管楽器の破裂音等微妙なニュアンスまでもが再現できるようにになってきている。(5~6年前だろうかローランドがバイオリンのアタック音等音色以外のニュアンスも再現しているのをTVでやっていてびっりしたものだ)

ここでのエレクトーンの演奏楽器は、YAMAHAのELS-02シリーズで2ペダルぽいのELS-02Cだと思われる。(ELS-02Cだと100万円近くするヨ)



826askaとは、実は、福井県鯖江市在住の14歳の少女なのだ。話題になっているのは、演奏の質の高さだ。この曲のオーケストラアレンジは、もちろん演奏者がやっているわけではない。ELS-02シリーズ用に楽譜が販売されているのだ。たぶん、音源の設定や効果音の設定まで記載してあると思われ、実は、ある程度の演奏技術があって(といっても少なくとも手足4本がバラバラに演奏できる必要があるで私のような素人からすると驚くべきことなのですが)、2014年発売の現在の最先端のデジタル音源化技術が搭載されたELS-02シリーズのエレクトーン(ハード)とその楽譜(ソフト)があれば、だれでもジョンウィリアムズばりのオーケストレーションができるということでもあるわけだ。

ただ、ある程度の演奏技術があれば、リアルなオーケストラ演奏ができてしまうからこそ問われることがある。14歳の少女の演奏が話題になっているのは、そのハードとソフトを使っての表現力だと思う。表現力は、単純に言うと音の強弱とテンポ等からなると私は思っているが、それを巧みに使い分け演奏することによって自分の思い描いたイメージを表現し、観客の心を動かすのがプロの演奏者なのではないかと思う。この巧みに使い分けるというのは、練習だけでは限界があり、感性のレベルが高くないとできないのではないかと思う。そういった意味で彼女には、そういったプロの資質が感じられるのだ。

この少女と同じエレクトーンと楽譜を使った演奏は、YOU TUBEで検索するといくつかでてくる。それらの演奏と比較すると彼女の演奏が際立っていることがわかる。いい演奏は、情景がリアルに浮かんでくるものだ。単なる演奏ではなくひとつの作品として聴ける。

次の曲も、そういった彼女の資質が感じられる演奏だと思う。



きっとここが帰る場所  2012年公開

監督   パオロ・ソレンティーノ
出演者 ショーン・ペン 
音楽   デビッド・バーン ウィル・オールダム

$'70s,'80s Culture

会社の同僚からすすめられたのがきっかけですが告知の写真を見て、見てみようかなと思った。音楽でいうジャケ買いに近いですね。

イタリア人監督がつくるアメリカのロードムービーってどんなもんだろうというのに興味があったのとちょっとクラクラする体験をしたかったのですね。

ストーリーは、ちょっと乱暴に短くいってしまうと父親の仇討ということになってしまいますが(もちろんそれが本当のテーマではないと思いますが)

それぞれの生い立ちを抱えた哀しい人間模様を重層的に描いているということなんだと思いますが 映画の中の「思うに 寂しさと寂しさみは 相性が悪い」というセリフをはじめとする少し印象的なセリフが映画のキーワードのようにでてきます。

私にとっては映画のテーマを追う以前にストーリーの展開の仕方と美しい映像と抑制されたセリフ、そして久々に見たデビッド・バーンの演奏に頭が少しクラクラさせられました。そういった意味では、狙い通りジャケ買いがあたったのかな。

ロードムービーというと私にとっては、70年代のイージーライダー80年代のパリ・テキサスなのですが、パオロ・ソレンティーノ監督も若い頃この映画をみたのでしょうねこの映画は、パリ・テキサスのハリー・ディーン・スタントンがでてきます。





「きっとここが帰る場所」を上映していたのは、空中庭園のある梅田スカイビルにあるシネリーブル梅田というシネコンの100席ほどの小さなシアター。映画館のロケーションもたまたまこの映画を見るには、よかった。

梅田スカイビルは、大阪駅の北側にあるのだが少し離れている。ヨドバシのさらに北の建築中の高層ビル群の真下を通りさらにJR北ヤード下の薄暗い地下道をしばらく歩かなければならい、しかし地下道をでると異空間に突如でたように空中庭園のある梅田スカイビルが現れる。ここでの道のりもちょっとした非日常体験な感じでした。

100席くらいシアターなので混んでいるか思ったら20人くらいで中段、真ん中の席でゆっくりみれた。この種の映画は、やはり満席には、ならないんでしょうね。見に来た20人に親近感を覚えました。この人たちなんでこの映画みにきたんでしょうかね。

ちなみに一番上の写真は、ここの空中庭園でとった写真です。