福本学氏(東北大教授、日本放射線影響学会会長)、原発事故から4年経過でも1,000Bq/kg基準 | いわき市民のブログ I am An Iwaki Citizen.

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福本学氏(東北大教授、日本放射線影響学会会長)、原発事故から4年経過でも1,000Bq/kg基準OK

http://behind-the-days.at.webry.info/201503/article_1.html

<< 作成日時 : 2015/03/19 11:36 >>

「コーデックスの食品の放射能汚染の基準では1000Bq/kgまで大丈夫となっている。だから、100Bq/kgを超えるという理由で福島県産の牛肉を出荷しないのは国益を損なっていると私は考えている。」

2015年3月15日の東北大学復興シンポジウム(仙台)中で行われたパネルディスカッションでの福本学氏(東北大学加齢医学研究所教授、日本放射線影響学会会長)の発言内容を私が要約したものである。上記の内容を壇上からマイクを使って福本学氏が述べたのを私は聞いていた。一般市民を含む聴衆が1000人以上いたが、質疑応答の時間はまったく用意されていなかった。おそらく、福本学氏はオフレコだろうと思って、ついつい本音を言い放ってしまったのだろう。配布された冊子(※)にはそんな文言は書かれていなかった。その場で、そういう裏表のある人物であることを理解した。

※ 「東北大学 復興アクション 第5版(2015年03月、PDF、26.8 MB)」、福本学氏が関係するページは41~42ページ目。

(私は放射線の専門家ではないので、コーデックス(Codex)について改めて勉強してみる必要があった。末尾に関連情報のリンクをメモしておく。)

上記で福本学氏が”国益”と言っているのは、放射能汚染地域の生産に関わる国益であると取れるのだが、もっと詳しくは次のように私には解釈できる。

「放射能汚染された食品の摂取による内部被曝という実害を国民が黙って受容することによって、生産者は生業を維持できるとともに、原発事故による莫大な補償を切り捨てることができ、福島県と国と東京電力と東京電力の株主にとって大きなメリットが生まれる(=損失を避けられる)。」

つまり、”国益”という言葉を使う時には、内部被曝という実害をこうむる国民は”国”の中には含まれないのである。

本件に関して言えば、福本学氏に対して失望の念しかないのだが、同時に、福本学氏だけを憎んでも何の解決にもならないことは明らかだろう。結局、いつも同じ結論にたどり着くように思えるが、何度でも繰り返し以下のことを書いておくべきであろう。


「ごく限られた”国益”は守られるが、誰もあなたを守ってはくれない。」

「”国益”を検討する場所に、あなたは呼ばれない。」

「”国益”という言葉を使う政治家を洗い出し、国民一人一人のために動く政治家に置き換えていく以外に、解決策はない。」

・・・