夕方だったので登山列車は閑散としており、乗客は10名程度だった。流石はスイス、かなりの急勾配を縫うように上がっていく。下界は標高435m、そこから一気に2000m超まで上がるのだ。
途中駅があり、時間が許せばそこから足で登っていくのもアリだと気付く。それはリギ(Rigi)のRigi-Kaltbad駅と同じような存在だった。
<Pilatus登山列車、この歯車で急勾配を牽引>
まずはチェックイン。山頂部に立つホテルPilatus Kulmは2棟からなっており、私が泊まったのは円柱状のHotel BELLEVUEだった。
<標高2000mの部屋、イソギンチャクみたいな花>
夕食前(17:30~18:15)に軽く散策してみる。Dragon-Wegと書かれた崖沿いの裏道を行く。トンネルを通って裏手に回ると、ガスが濃く立ち込めるなかで動物の気配を感じる。アイベックスではない。角がある痩せたカモシカのようなのが2頭、姿を現してくれた。
水滴がポタポタと垂れている岩場をくぐってOBERHAUPT山頂(標高2106m)を極める。この雰囲気は奥三河・乳岩のピークに上がるところと似ている。ここから眺めの良い表ルートで帰還。
※参考:奥三河の乳岩
このルートで、この岩稜帯において今回の旅で初めて綺麗なイソギンチャク状の黄色い花にお目に掛かる。以前のスイス旅も7月のほぼ同じ時期だった。今回、RigiでもTrubseeでも群生していたのだが、既に枯れかけており綺麗な状態のモノが咲いていなかったのだ。
<夕食会場、小品>
ディナー会場はゴージャス。ただ、食べ物は並みかな。
<前菜> Crispy vegetable roll Pea mousse Avocado, garlic mayonnaise Baby lettuce
<スープ> White-wine and cress soup
牛肉がローストビーフと書かれていたけど、ロービは薄い方が食べやすいし質感も分かりやすい。それと、じゃがいもはマッシュされたモノよりも形あるモノを咬むのが好みなのだ。
<牛肉> Tranche of medium roast beef truffled mashed potatoes, summer vegetables, Barolo jus
<デザート> Chocolate slice and chocolate mousse marinated berries
この晩はメニュー表がお持ち帰りできたので慣れない英語を添えてみた。
<Pilatus Kulmメニューの表紙> ※再掲
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明けて次の日。翌朝、窓を開けると朝陽が差し込んで眩しい。下界にはスイスの湖(ルツェルン湖か)が複雑な形で放射状に広がっていた。将に前夜に持ち帰ってきたメニューの表紙に描かれたのと同じ景色だった。
<ホテルの部屋から下界の湖を眺める(2)>
<この旅では洗濯しながらこの3枚を着回していた>
※参考:螺旋と黄金比φ
最近はなるべく荷物を少なくしている。Tシャツを2~3枚持ってきて、螺旋をデザインしたTシャツは旅の前半にギリシャ・アテネで買ったもの。この3枚でほぼほぼローテーションしていた。今日はどれを着ようか。
<朝食前の散歩へ(2)>