このシリーズも残すところあと数回となってきた。今回はいつもの紹介パターンにそぐわないので街道ごとに述べていく。

 

東海道や東山道など古代から街道は通っていたが、江戸幕府を開いて改めて街道を整備したのは家康だ。ちょっとこじつけもあるだろうがそこはご容赦。尚、(3)と(4)はいずれも東海道の脇往還であり、七里の渡しの脇往還は佐屋街道である。

 

(1)東海道

言わずと知れた江戸と京を結ぶ五十三次。このルートは現在でも栄えているので改めて歩く場所ではない。

 

<新居関所の近くの松並木> ※以下ブログより

 

 

(2)宮から桑名まで七里の渡し

東海道五十三次の正規ルート。名古屋から四日市まで電車に乗っていていかにも河川が多い事で気付いた。

 

(3)姫街道

浜風の強い今切口を回避したルートで、見附(現磐田市)と御油(現豊川市)を結ぶ東海道の脇往還。本坂通りとも呼び、古代には二見の道と呼ばれていた。見附を起点とすると浜松をスルーされるので浜松を起点としたサブルートもある。歩いて楽しいのは気賀~三ヶ日~嵩山のルート。来年は嵩山から御油までのルートも歩いてみるつもり。

面白いもので気賀~三ヶ日は浜名湖の湖畔を歩く(片道4:45)よりも200mくらいの引佐峠を登った(3:45)方が1時間近いのだと自分の足で確かめてみた。

 

・姫街道

 

・姫街道で(三ヶ日町~細江町気賀)

 

・浜名湖に沿って(三ヶ日町~細江町気賀)

 

(4)矢倉沢往還

こちらも東海道の脇道として使われたとか。この呼称はネット検索で知った。赤坂見附から足柄峠を経て沼津を結ぶルート。

そんな由緒あるルートとは知らず、以前に小田急線の厚木駅(or秦野駅)から鶴巻温泉駅まで善波峠や弘法山などの低山を歩いた事がある。また、金時山から地蔵堂バス停に下山してきた事もあるので、そのバス停から矢倉岳に登れる事は知っている。今度歩いてみよう。

 

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矢倉沢往還は江戸・赤坂御門前から三軒茶屋、長津田、厚木、松田、御殿場を経て東海道・沼津宿に至る街道で、東海道の脇往還として機能。途中に矢倉沢関所が設けられていたことか「【矢倉沢往還」と呼ばれていた。

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※出典

https://kaidoutabi.com/yagurasawa/yagurasawa.html

 

(5)北国脇往還

昨年、滋賀県長浜を歩いていて知った言葉がコレ。ここは中仙道から北国街道へショートカットできるルート。

 

今月になって、Amebaブログにこの北国脇往還や萩往還を歩いた記事が載っていた。以前に雪山情報の検索をしていて見つけた方でかなりディープな登山をされている。とても真似できないけど、今後もウオッチしていきたい。

 

(6)上街道(木曽街道)

ここはつい先日見つけたもの。うわかいどうと読む。小牧長久手の戦いの舞台である小牧は江戸時代に小牧宿として栄えた。ここは尾張名古屋と中仙道を結ぶバイパスとでも呼ぶべきものか。

 

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江戸時代に中山道と名古屋城下を結んだ脇往還(街道)。「木曽街道」、「名古屋往還」とも呼ばれていた。「上街道」の名称は、当時同じように中山道と名古屋城下を結んでいた下街道との対比によるものである。……(中略)……

江戸時代に尾張藩が独自に作った街道で、名古屋城下の東片端(現在の愛知県名古屋市東区)から中山道の伏見宿(現在の岐阜県可児郡御嵩町)までを結んでいた。

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※出典

https://www.kidosanpo.work/%E6%97%A7%E8%A1%97%E9%81%93%E4%B8%80%E8%A6%A7/%E4%B8%8A%E8%A1%97%E9%81%93-%E6%9C%A8%E6%9B%BD%E8%A1%97%E9%81%93/

 

(7)秋葉街道(塩の道)

塩の道と言えば日本海側から南小谷の辺りを南下して塩尻に至る道があるが、太平洋側にも塩の道はある。田沼意次の相良から北上する「秋葉街道」で、今年はその途中にある天方城址(森町)、犬居城址(春野町)、高根城址(水窪町)と塩の道をたまたま点で旅する事になった。ただ、このルートは悪路が予想されるので線で結ぶには勇気がいりそう。

 

(8)その他

かつての旧街道・脇往還の案内板はあれこれ旅していると頻繁に見つける。今年だけでもいくつかあった。どれも個別のブログは旅した1年後くらいを目処に書くつもり。

 

2月:陣座峠から奥山半僧坊の方に降りてくると「奥山久留米木往還」と刻まれた石碑があった。

 

3月:高島トレイル・赤坂山に登った時に、若狭と近江を結ぶ「鯖街道」が3~4ルートあるのをパンフレットで見つけた。

 

5月:寧比曽岳に登った時に見つけたのが「中馬街道」。ここも塩の道。

 

6月:房総半島先端部の伊予ケ岳(JR岩井駅)に登った旅で、君津駅前の看板で「房総往還」って呼称が気になった。

 

8月:信州・開田高原の草がうっそうとした道に「飛騨街道」と書かれていた。

 

11月:静岡市清水区で「甲州道商店街」って看板を見つけた。