もう疲れていた。登山道は好きだけど、舗装道路は味気ない。十分に歩いたじゃないかと思う。が、向山の案内板を見ると、あと7kmって書いてあるじゃないか。気賀駅があまりにも遠く焦る。ここでランチ休憩。ブルーベリージャムを塗ったパンを大きく撮ってみた。

 

本当は細江湖(浜名湖の北東部)の向こうに大きな弧を描く赤い橋が小さく見えている。みおつくし橋であり、その近くに目指す気賀駅がある。そこまでずっと左側に回り込んでいくので、気賀は遥かに遠い。

 

<向山でランチ休憩、向山の案内板>

 

 

この湖畔歩きで、この辺りが一番風も落ち着いていて、車道を通らなくてもいいベストエリアだ。ドラマのロケ地に適しているような穏やかな湖畔で、映画「セカチュー」の長澤まさみが自転車を漕ぎながら登場してもおかしくない雰囲気だった。

 

<寸座~西気賀の海沿いで(2)>

 

 

平成天皇が9回も訪れたプリンス岬もこの付近らしい。この日はプリンス岬をスルーしてしまったが、五味半島と言う浜名湖に突き出たエリアがプリンス岬なんだと、後日NHKの番組で知った。確か「はじめての1人旅」って番組タイトルだった。空撮映像はとても美しい。

 

<姫街道は引佐郡の観光資源>

 

姫街道に関してはAmebaブログに投稿した記事を旅HPにまとめ直したのでそちらを参照。

 

※参照

 

<ようやく気賀に近づく、堀川城址>

 

 

堀川城址の説明文を読んでみると、確かにNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」にこんなシーンがあったなとボンヤリ思い出す。

2017年の新聞社サイトの文章が参考になる。

 

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堀川城は水辺を守り固めた砦(とりで)で、竹田高正や山村修理、尾藤主膳らの武将と農民らが徹底抗戦。一説では2千人が籠城したという。徳川軍は本多平八郎や戸田三郎平ら3千の兵で攻めた。初回は満潮のため兵を退いたが、2度目は干潮を待って攻撃。堀江城の戦いを上回る凄惨さで、『三河物語』には「男女ともに撫で斬りに討たりける」とあり、千人以上が殺された。

さらに落城後も多くの敗残兵を探し出して気賀呉石の土手で斬首、村人の半数以上に当たる2千を超す首がさらされた。そこは「獄門畷(なわて)」と呼ばれ、龍潭寺の南渓和尚らが赴いて供養したかもしれない。反徳川勢力への見せしめ的な意味合いもあるが、家康の生涯で、もっとも残酷で悲惨な戦いだったといえる。

堀川城は、湖北をめぐる街道(後の姫街道)や水上交通の要衝として位置付けられていた。

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※出典

https://www.sankei.com/article/20171001-6AA6H2DCHVM4HDOG74FO6GY2FQ/

 

こちらのサイトも詳しい。

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徳川家康は、前年・永禄11年(1568年)の12月中旬、堀川城のあった気賀を避けるルートで、遠江国へ侵攻しました。……(中略)……

城の周囲は都田川の支流(人工運河?)に囲まれておりましたので、干潮時に徒歩で渡れても、満潮時に堀川城へ行くには舟が必要だったようです。……(中略)……

かくして3月27日、松崎に本陣を置いた徳川家康は、干潮時に攻撃を開始しました。地面はぬかるんでいたので、三方ヶ原で刈り取った柴を撒きながら進軍したそうです。

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※出典

https://bushoojapan.com/bushoo/tokugawa/2023/03/31/103603

 

<みおつくし大橋、梅>

 

 

気賀はNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の舞台になった場所の1つ。井伊家の井伊谷はここより北東に位置している。江戸時代には東海道3大関所(気賀/新居/箱根)の1つとして機能していた。東海道の浜名湖西側に新居関所がある。今切口を避けて姫街道を通る人間を改めたのがここ気賀なのだ。この日は舗装道路を歩きっぱなしだったので、関所見学をスルーした。

 

因みに気賀関所のやや北側に犬くぐりがある。関所による足止めで地元農家の人達の通行に支障をきたすため、往来自由にした戸口だ。いかにも雑なムシロに「みおつくし」印が描かれている。それについては2021年の旅ブログを参照。

 

<気賀関所(2)>

 

 

※参考:犬くぐり

 

三ヶ日駅から気賀駅まで途中に5駅ある。都筑、東都筑、佐久米、寸座、西気賀だが、寸座駅だけは見落としてしまった。岸辺から小高い場所に駅のホームがあるのでちょうど電車が通過すれば気付いたんだろうけど、1時間に1本なのでそう上手く合わない。このルートは湖畔の遊歩道と車道脇の歩道が混在しているので、途中で挫折しそうになった。ザックリこんな区別だろう。佐久米~寸座でやや傾斜あるものの、他はずっとflatなルートだ。

 

三ヶ日~都筑: ○

~東都筑~佐久米: ×

~寸座~西気賀: ○

~気賀: ×

 

結局、気賀駅まで5時間弱。引佐峠を経由する姫街道ルートの方が1時間くらい短かったな。江戸から京まで道のりは長いので、こうして歩き比べてみると姫街道のルート設定は正しかったって事。昔の人は良く知っているな。

 

次は礫島と三ヶ日温泉をチェックしよう!