新型コロナに関して、月1ペースくらいで頭の整理をしているけど、今月もヘルスケアとその周辺に分けて書いてみた。


●ヘルスケア
(1)コロナ感染の第2波なのか 
検査数が増えれば陽性者数も増えるってのは尤もだけど、第2波には違いない。夏場に向けてこれだけ感染者が広がって来たのは想定外だった。それにしても夏にこの調子だと、この冬の第3波はどうなるのか?


一時期は大阪府の検証会議(?)で「一斉休校や自粛路線は間違いだった」なんてコメントも出ていた。でも、7月に入ってからの感染者推移をwatchするにつけ、20世紀型のコロナ自粛にそれなりの感染抑止効果があったって事だと思えてきた。最近になって登場してきた用語「エピセンター(感染集積地)」は未だ消化できていないな。


<NHKサイトより>


※出典


(2)KPIがズレてきているのか 
その一方で、医療関係者の間では病態の理解が2~4月と今ではかなり違ってきている筈。PCR検査数が増えていけば、感染者数もそれに連れて増えていくのは自然だけど、どうやら次の3つは明確に区別しておいた方が良いみたいだ。 
・(感染者が)感染を広げる事 
・(健康な人が)ウイルスに暴露する事 
・(健康な人が)感染して発症する事 

PCR検査はウイルスの死骸を検知する場合もあるし、単にウイルスに暴露されただけの状態も陽性として拾ってしまうようだ。そうなると、感染者の絶対数だけをhistoricalにトレースしていくだけではミスリードしてしまうようだ。もっと別のindexもパラレルにwatchしていく方が、正しい状況理解に繋がるように感じる。


ただ、相応しいKPIが何なのか、素人には言い切れないのが悲しい。TV等で言われている重症者数とか死亡者数が妥当なのか。


<こちらもNHKサイトより>


(3)入院待機患者が溢れているのか 
これは六本木のTV局が平日に辛口路線でやっているモーニングショーを聞いていてビックリした事。7/16頃だったけど、都内で入院待機中の患者が300人以上もいるとか。7/20の放送だと600人超だと言う。


しかも、4月頃に確保していた軽症者隔離用のホテルも東京都が殆どreleaseしてしまった後だとか。こうなると、入院待機中の人数も日次でモニタリングできないと不安になる。


(4)抗体とか交差免疫 
7/18にNHKの番組を見ていたら、新型コロナウイルスの抗体には3種類あると言う。抗体検査で出てくるIgGとIgMの事ではない。中和抗体(=善玉)と悪玉と役無しの3種類で、中和抗体を獲得しておかないと次にウイルスに接した時に意味がないとか。


また、重症な人ほど抗体価が高くなるとか、抗体の有効期間など未だハッキリしていない事が多いようだ。確かにIgE(アレルギーと寄生虫)抗体は値が高い方が問題なのだし、今更ながら免疫の仕組みって紛らわしいと思う。 

交差免疫って言葉は初めて耳にした。BCG接種が有効だったんじゃないかと報道されていたけど、過去に新型コロナに似た風邪ウイルスに感染していると新型コロナにも効果があるんじゃないかって説だった。BCGに限らず子供に感染者・重症者が少ない理由は、いろいろな予防接種をしている時期で抗体価が上がっている為だろうって話も出ていた。


(5)PCR検査はどうなってるの
依然としてPCR検査が広がらない問題はスッキリしない。橋下さんがどこかの番組で「隔離施設が足らない時期に検査を抑制するのは当然でしょ」と断定したのにはビックリ。
3月頃の疫学調査だったって報道もショッキングだったけど、橋下さんコメントもimpactが大きい。


<3/16の投稿>

PCR検査は疫学調査なのか


六本木のTV局、7/23玉川徹のそもそも総研では「PCR検査が広がらないのは厚生省が偽陽性によるリスクを過度に恐れているため」と言っていた。ハンセン病隔離の呪縛で訴訟リスクを恐れた不作為では困る。拱手しているだけなら若い役人に責任ある立場を譲ってもらった方がマシでは。

●新型コロナの周辺
(6)中東で出稼ぎ労働者がドッと流出 
飲食店など自営業が困っているとかJTBが冬期ボーナス支給見送りとか、日本国内も大変なのは承知している。でも、中東で稼いでいたアジア&アラブ系の出稼ぎ労働者はもっと大変だ。


私がドバイ(UAE)やドーハ(カタール)でtransitしていた時に話した人は、大抵は外国人だった。自国民は少ない。UAEもカタールも外国人労働者にdependしているし、未だ見ぬ閉ざされた国サウジアラビアでも自国民が定職に就かなくて大変だ、なんて事を
ニュースで見たし、日本と中東では外国人依存度合いが大きく異なっていると思う。


4~5月くらいだったかシンガポールの出稼ぎ労働者が劣悪な住居で感染拡大しているってニュースもあったけど、ドバイとかドーハで働いている彼らがドッと国境を跨いで大移動を始めたら、尚更impactは大きくなる。


<7月初の日経新聞・国際面より>


(7)ビール消費も低迷 
うーん、右肩下がりのグラフは見たくない。発泡酒と第三のビールがジリジリとmajorになってきたのか。その趨勢を後押しするようなコロナ禍による消費の低迷が現れているなあ。

<7月前半の日経新聞より>


(8)GoToキャンペーン 
先日の投稿を参照。


GoToキャンペーンって大丈夫なの


(9)政治家の劣化 
これまであまり政治に関心はなかったけど、ここ1年くらい明らかにオカシイでしょ、って話が多過ぎる。「対応が遅い」とか「過剰対応だ」って批判しやすい事は脇に置くとしても、それ以前のlevelで基本的な判断ミスを疑ってしまう。


倫理的におかしいでしょってのもあれば、コロナ感染の非常時に正常な優先順位付けで行政を執行できていないのもある。ただ、どれも素人が考えるまでも無く「この人達はホント大丈夫なの?」と思えてしまうprimitiveでお粗末なのが目立つと思うのだ。


倫理的に問題あり: 
・森友 
・財務省の議事録改竄 
・桜 
・河合議員夫妻に10倍の選挙資金を提供


決定が覆った政策: 
・大学入試の英語試験改革 →中止 
・検事総長の定年延長→twitterデモで見送り 
・困った人に30万支給→一律10万に見直し 
・GoToキャンペーンは感染収束後→強行突破


コロナ対策で不信感: 
・アベノマスク配布 
・PCR検査を抑制したまま 
・感染者数百人がまだ自宅待機 
・都と政府関係者で反目した発言の応酬 

専門家委員会の尾身さんも、陰で政治的なpressureを掛けられて追い詰められているのか。医師に政治家や官僚みたいな忖度は要らない。医学的に正しいと思った事だけをpureに発言して欲しい。