(がっしょうの とりいあおぎて やまさむし)
日吉大社の山王鳥居です。
明神鳥居の上に、山(字と形)が置いてあります。
山と言えば比叡山の事で、祭神の大山咋神が比叡山の地主神です。
松尾大社の祭神も大山咋神ですが、関連に興味がそそられます。
もう一つの祭神は大己貴神で、大津京の時に大和の三輪山から勧請されてきました。
西本宮に大己貴神、東本宮に大山咋神で、社殿は共に日吉造で国宝です。
西本宮
浄域との結界の柵が、山王鳥居のデザインでシャレていました。
真猿は魔が去るで、日吉の神の神使いです。
山と里を自由に行き来する猿は、
人々の願いを山の神に届けてくれると考えられたのでしょうね。
山王神道は自然崇拝から始まり、天台教学に肉付けされて
日吉、日枝、山王などの名前で、全国に3800社あります。
天台宗の「三諦即一」(さんたいそくいつ)思想を表しているのが「山王」の文字です。
「山」も「王」も三本の線と一本の線で作られている字です。
「空」「仮」「中」の三諦は本来一体のものであるという思想です。
空諦 ーーー 全ては空である
仮諦 ーーー 全ての現象は仮の現れ(有)
中諦 ーーー 空と仮を離れた絶対的真理、中道が第一義
宗教哲学の世界ですので、修行もしてない私の語る事ではないですね。