以前我が家にホームステイし、今は我が家を出て一人暮らしをしている留学生のお母さんと弟が日本に旅行に来るとのことで、「私も会ってみたい!」と言っていたら、本当にその日がやって来た。お母さんの立場なら、「息子が3ヵ月間もホームステイした家とはどんな家だろう。」と思うだろうし、私は、「息子を世界トップレベルの大学に入れたお母さんってどんな人だろう。」と好奇心があった。
我が家は小さい。この地区の住宅の中でも更に狭い方に入る。満足にお客さんを招待できる家ではけっしてないのだが、ま、相手は日本をあまり知らない外国人なので、比べられる対象が少ない分、こっちとしては気が楽だ。
晩ご飯を食べに来ることになったので、メニューはあまり手がかからない鍋にした。事前にあれこれ家族の苦手な食べ物を聞いておいたのだが、弟は豚肉を食べない主義らしい。宗教の問題ではなさそうだが、世界には色々な考え方を持っている人がいるので、あまり根掘り葉掘り理由を聞かなかった。
約束の時間きっかりにドアホンが鳴った。几帳面な彼らしい。お母さんはものすごく美人で上品だった。弟は背が高くてユーモアのセンスたっぷりのイケメンだった。彼の日本語は上級だったため、彼とはいっさい英語で話したことがなかった私は、お母さんと弟を前にして戸惑った。彼の前で、彼の家族と英語で話すのはとても変な気分だった。お母さんも弟も、そして彼も、私に分かりやすい様にゆっくりと標準語で話してくれた。予想以上に、というか、どういう訳か完璧なほどスムーズに会話できた。彼の家族が作り出してくれたあったかい雰囲気のおかげかな。
料理は口に合ったかどうか分からないけど、お母さんと弟にとって、我が家の印象は多分とても良かったと思う。私も、留学生の家族を招くという特別な機会を、緊張したりストレスに感じることなく、心から楽しむことができた。こんな体験はホストファミリーをしていなかったら絶対にできなかったと思うと、やっぱりホストファミリーをして良かったなぁと思った。
ある留学生に「日本人はどうしてマスクをするの?」と聞かれたことがある。欧米では基本的にマスクをする習慣がないので、花粉症の季節やインフルエンザの季節に、一斉に町中の人達がマスクをしだすと異様に映るらしい。
「マスクをしたからといって症状が軽減するとは思えない。ばかばかしい。」だってさ。
ははは。
「花粉症の場合は別だけど、基本的にマスクは自分のためにしているんではなくて、風邪やインフルエンザを他の人に移さない様に、マナーとしてしてるんだよ。日本は人口密度が高い分、人との距離が近いから、すぐ感染するからさ~。」
と、言ったら、何だかものすごく納得してくれた。
「マスクは教室では絶対に必要だ!」と。
そして、我が家の留学生が風邪をひいた。さっそくマスクを買ってきてつけている。
更に後日、学校のオフィスの人と会話した際、
「今風邪が流行っているのですが、クラスで3、4人マスクをしています。これは過去になかった現象です。」だと。
「それ、私が言ったからかもです。我が家の留学生にマスクをつける理由を説明したら、感動してたんで。」
なんか、留学生がものすごくカワイク思えた瞬間だった。
「マスクをしたからといって症状が軽減するとは思えない。ばかばかしい。」だってさ。
ははは。
「花粉症の場合は別だけど、基本的にマスクは自分のためにしているんではなくて、風邪やインフルエンザを他の人に移さない様に、マナーとしてしてるんだよ。日本は人口密度が高い分、人との距離が近いから、すぐ感染するからさ~。」
と、言ったら、何だかものすごく納得してくれた。
「マスクは教室では絶対に必要だ!」と。
そして、我が家の留学生が風邪をひいた。さっそくマスクを買ってきてつけている。
更に後日、学校のオフィスの人と会話した際、
「今風邪が流行っているのですが、クラスで3、4人マスクをしています。これは過去になかった現象です。」だと。
「それ、私が言ったからかもです。我が家の留学生にマスクをつける理由を説明したら、感動してたんで。」
なんか、留学生がものすごくカワイク思えた瞬間だった。
我が家に泊まっているフランス人の女の子は控えめでマナーも良くて、本当にホッとした。これが普通かも知れないが、エドの後なので私の感覚が狂っているのかも知れない。
滞在中彼女はずっと外出していたので、晩ご飯の問題はなかった。2日間彼女を見てとてもいい感じだったので、3日目の晩ご飯は「家で私達と一緒にどう?」と誘ってみた。幸い食べられない食材もなく、私の作った和食も喜んで食べていた。旅の経験談やフランスと日本の違い、彼女の人生観など、色々な話をした。本当に、とても充実した時間だった。
彼女は日本を2週間ほどかけて旅行している。若くてブロンドの白人女性なので、マナーを知らない日本人男性が寄ってきて不快な思いをした事もしばしば。
「日本人は内心何を考えているか表情から読み取るのが難しい。」と。「欧米人は下心が丸見えなので出逢った時に対処できる。日本で、親切な人だなと思っていたら『キスして。』と言われた。」
これにはびっくり。この男は何考えとんじゃ。
「観光地の人力車は理解できない。こんな炎天下の中、お金を払ってあんな重そうな人力車を引かせるなんて。まるで奴隷に働かせてるみたい。」
この意見を聞いたとき最初はびっくりした。でも、少し考えてみるとなるほどな、と思った。私達の根底に奴隷文化がないからこそ、私達はそう思わないんだと思う。
「日本は男性も女性も本当にお金をかけてキレイな格好をしている。本来そんなことは必要?」
「女の子は日焼けを気にしてるけど、じゃあどうしてあんなに足をむき出しにできるの?パリであんな格好をしていたら男性はじろじろ見て口笛を吹いてひやかすよ。」
ははは。
話してみて、彼女に出逢えた事に初めて価値がついた気がした。話をする間もなく去って行ったとしたら、多分、私にとってはあまり意味のない3日間になっていたんだろうな。
240712
滞在中彼女はずっと外出していたので、晩ご飯の問題はなかった。2日間彼女を見てとてもいい感じだったので、3日目の晩ご飯は「家で私達と一緒にどう?」と誘ってみた。幸い食べられない食材もなく、私の作った和食も喜んで食べていた。旅の経験談やフランスと日本の違い、彼女の人生観など、色々な話をした。本当に、とても充実した時間だった。
彼女は日本を2週間ほどかけて旅行している。若くてブロンドの白人女性なので、マナーを知らない日本人男性が寄ってきて不快な思いをした事もしばしば。
「日本人は内心何を考えているか表情から読み取るのが難しい。」と。「欧米人は下心が丸見えなので出逢った時に対処できる。日本で、親切な人だなと思っていたら『キスして。』と言われた。」
これにはびっくり。この男は何考えとんじゃ。
「観光地の人力車は理解できない。こんな炎天下の中、お金を払ってあんな重そうな人力車を引かせるなんて。まるで奴隷に働かせてるみたい。」
この意見を聞いたとき最初はびっくりした。でも、少し考えてみるとなるほどな、と思った。私達の根底に奴隷文化がないからこそ、私達はそう思わないんだと思う。
「日本は男性も女性も本当にお金をかけてキレイな格好をしている。本来そんなことは必要?」
「女の子は日焼けを気にしてるけど、じゃあどうしてあんなに足をむき出しにできるの?パリであんな格好をしていたら男性はじろじろ見て口笛を吹いてひやかすよ。」
ははは。
話してみて、彼女に出逢えた事に初めて価値がついた気がした。話をする間もなく去って行ったとしたら、多分、私にとってはあまり意味のない3日間になっていたんだろうな。
240712
シャワーを浴びていたら、突然息子が
「おかーさん、エドきゃはった!!」
と風呂場に知らせに来た。
(えええ?!それは困る!なんで来るかなぁ!?しかしいくらなんでも門前払いにはできない。とにかく私がシャワーを終えるまで待ってもらうしかない。)と即座に判断した私は、
「とにかく上がって待っててもらって!」と息子に指示。
幸いフランス人の女の子が泊まっていたので、『泊めてほしいと言われても断れる』と内心ホッとしたが、まだ夕方だったので、夕食を我が家で食べるつもりならどうしよう、とも思った。シャワーを終えて上がると、エドはまるで自分の家に帰って来たかのようにくつろいでいた。
「どうしたの?」と私。
「ちょっと寄ってみた。」と笑顔のエド。
『連絡なしでいきなり来るなんて、この国ではマナー違反です。』と思わず喉まで出そうになったが、思い直して口をつぐんだ。
「まさか、今日ここに泊まるつもりはないよね?」言われる前に先に聞いた。
「泊まるつもりはないよ。」
「良かった。今、別のゲストがいるから。」
見るとお弁当を持って来ている。
「お弁当を買って来たからここで食べていい?今日は一日中何も食べなかったから、とてもお腹が空いている。ほら、前に言ってた、250円の弁当。こんだけ入ってて250円は安いよね。コロッケ食べる?4つで100円だったから4つ買った。僕は1つ食べるからあと食べていいよ。」と。
コロッケは1個25円なりの味だった。『こんだけしてあげたんだから、コロッケくらい当たり前だ』と思ってしまう小さい自分がいた。彼がいたがいつも通り夕食を作って食べ、後片付けをし、一通りの家事を終えた。そしてそろそろ子供の寝る時間だと察したのか、9時頃に彼は我が家を後にした。
彼のメールや電話は知っているが、今のところFacebookでのつながりはない。つながったら面倒になりそうな気がするので、できれば今後もつながらないでおきたいと、私は希望する...。
220712
「おかーさん、エドきゃはった!!」
と風呂場に知らせに来た。
(えええ?!それは困る!なんで来るかなぁ!?しかしいくらなんでも門前払いにはできない。とにかく私がシャワーを終えるまで待ってもらうしかない。)と即座に判断した私は、
「とにかく上がって待っててもらって!」と息子に指示。
幸いフランス人の女の子が泊まっていたので、『泊めてほしいと言われても断れる』と内心ホッとしたが、まだ夕方だったので、夕食を我が家で食べるつもりならどうしよう、とも思った。シャワーを終えて上がると、エドはまるで自分の家に帰って来たかのようにくつろいでいた。
「どうしたの?」と私。
「ちょっと寄ってみた。」と笑顔のエド。
『連絡なしでいきなり来るなんて、この国ではマナー違反です。』と思わず喉まで出そうになったが、思い直して口をつぐんだ。
「まさか、今日ここに泊まるつもりはないよね?」言われる前に先に聞いた。
「泊まるつもりはないよ。」
「良かった。今、別のゲストがいるから。」
見るとお弁当を持って来ている。
「お弁当を買って来たからここで食べていい?今日は一日中何も食べなかったから、とてもお腹が空いている。ほら、前に言ってた、250円の弁当。こんだけ入ってて250円は安いよね。コロッケ食べる?4つで100円だったから4つ買った。僕は1つ食べるからあと食べていいよ。」と。
コロッケは1個25円なりの味だった。『こんだけしてあげたんだから、コロッケくらい当たり前だ』と思ってしまう小さい自分がいた。彼がいたがいつも通り夕食を作って食べ、後片付けをし、一通りの家事を終えた。そしてそろそろ子供の寝る時間だと察したのか、9時頃に彼は我が家を後にした。
彼のメールや電話は知っているが、今のところFacebookでのつながりはない。つながったら面倒になりそうな気がするので、できれば今後もつながらないでおきたいと、私は希望する...。
220712
エドが出て行った後すぐにまたネットからフランス人の女の子を3泊タダで受け入れることにした。エドで懲りていたのは確かだったが、「彼は例外」だと再確認したかったのかも知れない。控えめそうな女の子を選んだのも、エドの経験が影響していると思う。
相手は大抵の場合携帯電話を持っていないので、連絡が取れなくて会えないことだってありうる。それを避けるためには時間や場所を綿密に設定しなければいけない。我が家の住所と、最寄りのバス停、時間、料金など詳しく書いてメールを送ったが、「バス停まで迎えに来て欲しい。」と。到着が夜の9時くらいだったので、「女の子ひとりでこんな時間に全く知らない家に行くなんて、不安はないのかなぁ。とにかく何とかなるだろうと思ってるんだろうな。」なんて、若い頃に自分がしてきたことは棚に上げて妙に感心してみたりする。
幸いバスはネットで追跡できるので、彼女が来る時間を見積もるのは簡単だった。バス停で待っていると、予定通り、バックパックを背負ったきゃしゃなブロンドの女の子が降りて来た。反応はとてもフツーで、割とあっさりなのに少し気が抜けたが、約束通りきちんと現れたことにホッとした。
エドの教訓をもとに、今回は事前にメールで「ご飯は全部自分で用意してね。」と釘を刺していたので、気持ちは軽かった。家に着くまでの5分間、とても強いフレンチアクセントを除けばどうやら問題なさそうだと、少し楽しい気分になった。
210712
相手は大抵の場合携帯電話を持っていないので、連絡が取れなくて会えないことだってありうる。それを避けるためには時間や場所を綿密に設定しなければいけない。我が家の住所と、最寄りのバス停、時間、料金など詳しく書いてメールを送ったが、「バス停まで迎えに来て欲しい。」と。到着が夜の9時くらいだったので、「女の子ひとりでこんな時間に全く知らない家に行くなんて、不安はないのかなぁ。とにかく何とかなるだろうと思ってるんだろうな。」なんて、若い頃に自分がしてきたことは棚に上げて妙に感心してみたりする。
幸いバスはネットで追跡できるので、彼女が来る時間を見積もるのは簡単だった。バス停で待っていると、予定通り、バックパックを背負ったきゃしゃなブロンドの女の子が降りて来た。反応はとてもフツーで、割とあっさりなのに少し気が抜けたが、約束通りきちんと現れたことにホッとした。
エドの教訓をもとに、今回は事前にメールで「ご飯は全部自分で用意してね。」と釘を刺していたので、気持ちは軽かった。家に着くまでの5分間、とても強いフレンチアクセントを除けばどうやら問題なさそうだと、少し楽しい気分になった。
210712