エドはタダで我が家に滞在して、タダでご飯を食べている割に感謝の言葉もあまりなく、何だか当然の様に振る舞う。彼はご飯をものすごくたくさん食べる事に気づいたので、我が家の炊飯器の限界の5合まで炊く事にしたが、夫が帰ってくるまでにもう一回炊かないといけない程だ。
念のため一番極端な例を想像していたので「5日間」でオファーしたわけだが、本当に5日間にしておいて良かった。私も楽しめて、不快な部分は「5日間限定だ」と割り切れれば許せる。
彼はあとさらに2週間程この街に滞在する予定なので、延長の相談を持ちかけられる前に断ろうと思い、
「次の宿泊先は決まっている?」と聞いてみた。
「まだ。インターネットカフェなら1000円くらいで夜を越せそうだから、多分インターネットカフェに行く。」と。
ちょっと心が痛んだが、
「追い出すつもりはないけど、5日以上はタダで泊めてあげられない。(「...けどごめんね。」はあえて付け加えなかった!) ウチはお金持ちじゃないし、破産しちゃう。」と釘を刺しておいた。
そんな彼が我が家から出るはずの日の前の晩に言った。「明日行きたいところがあるので自転車を貸してくれないか?荷物は自転車を返しに来る夕方まで預かっておいて欲しい。」
これはOKしたわけだが、次の日は雨の予報だった。『多分夜遅めに帰って来るだろうなぁ。雨の中自転車で帰って来て、重い荷物持って出てけってのも言いにくいなぁ。』と不安がよぎった。
案の定、彼は夜9時に帰って来た。雨が降っていた。でも、私の心は決まっていた。『これ以上寛大なオファーは私には出せない。』と。
彼は帰って来ていきなり「シャワーを浴びたい」と言った。こんな夜に、しかも泊まる所がなくてインターネットカフェに行くことを知っているにもかかわらず、「あと1日泊まっていっていいよ。」と言えない自分に後ろめたさを感じた。
夜10時過ぎ。彼は一通り荷物をまとめて、言った。
「最後に、家族みんなのためにお祈りをしてもいい?」
「...!? 私はどうしたらいいの?ただ聞いていたらいい?」
「目を閉じて、ただ聞いていてくれたらいいよ。」
ユダヤ教のお祈りとはなんぞやと内心かなり構えていたが、彼のお祈りはシンプルな英語で「あなたと、あなたの家族に出会えたことを感謝します。家族みんなにどうか幸せを。」という内容のことを神様にお願いしてくれているようだった。聞いていてとても心地よかった。他の誰かが、私達の幸せを願っていると声に出して言ってくれるのを聞くなんて。これが最初で最後かもしれないと思った。
そして約束通り彼は出て行った。雨が降っていた。
後悔はなかった。結果的に彼は我が家でいい経験をしたと思う。そして私も、イレギュラーなゲストを受け入れるコツを学んだと思う。
130712
エドは怪しいくらい熱心なユダヤ教徒だが、その他にも、うさん臭いと感じる節がたくさんある。
アメリカの同時多発テロはアメリカ政府の陰謀だとか、接種が義務づけられているワクチンは脳に害をもたらし、政府が国民を操作するのに利用しているとか、極端な持論を持っている。ま、そんなことを言う人はどこにでもいるわけで、3/11に大地震が起きることを事前に予測した人がいるとか、アラブの春はアメリカの陰謀だとか、聞いたことがあるな...。
エドがひとりでどこかに旅行していた時、(本人いわく)突然男の人に羽交い締めにされ、注射を打たれ連れ去られたらしい。気がついたら精神病院に入院させられていて、無理矢理薬物治療を受けさせられたという。お父さんが見つけて救い出してくれなかったら、一生薬漬けでその病院にいたかも知れないと言っていた。第一印象からは精神的に病んでいる感じは受けなかったが、おそらくそういう経験から相当社会に不信感を持っている。
そんな折、神 に出逢い、救われたらしい。ありがちだ。あくせく働いて社会の歯車の一つになることを拒否し、自称ピースメーカーとして世界を放浪している。今の彼は確かに精神的に健康に見えるし、人生を楽しんでいるようだ。
彼のホームページやFacebookページは新興宗教っぽい香りが漂っているにも関わらずFacebook友達は500人を超えているし、それなりにコメントもある。周りの人は彼のことをどう思っているのかとても不思議だ。
120712
アメリカの同時多発テロはアメリカ政府の陰謀だとか、接種が義務づけられているワクチンは脳に害をもたらし、政府が国民を操作するのに利用しているとか、極端な持論を持っている。ま、そんなことを言う人はどこにでもいるわけで、3/11に大地震が起きることを事前に予測した人がいるとか、アラブの春はアメリカの陰謀だとか、聞いたことがあるな...。
エドがひとりでどこかに旅行していた時、(本人いわく)突然男の人に羽交い締めにされ、注射を打たれ連れ去られたらしい。気がついたら精神病院に入院させられていて、無理矢理薬物治療を受けさせられたという。お父さんが見つけて救い出してくれなかったら、一生薬漬けでその病院にいたかも知れないと言っていた。第一印象からは精神的に病んでいる感じは受けなかったが、おそらくそういう経験から相当社会に不信感を持っている。
そんな折、神 に出逢い、救われたらしい。ありがちだ。あくせく働いて社会の歯車の一つになることを拒否し、自称ピースメーカーとして世界を放浪している。今の彼は確かに精神的に健康に見えるし、人生を楽しんでいるようだ。
彼のホームページやFacebookページは新興宗教っぽい香りが漂っているにも関わらずFacebook友達は500人を超えているし、それなりにコメントもある。周りの人は彼のことをどう思っているのかとても不思議だ。
120712
餃子を作ろうとエドが言った。勿論生地から。内心「また家が小麦粉だらけになるなー。面倒だなー。」と思ったが、間違いなく子供は喜ぶ。この機会を逃したら絶対に一生やんないだろうな、と思ってやる事にした。エドはユダヤ教徒なので豚肉を食べない。代わりに鶏肉を使用。
まさしく男の料理なので、やり方は適当、豪快。キッチンだけに留まらず、部屋は汚れる。でもやっぱり子供には大ウケで、ものすごく楽しんで餃子作りをし、びっくりする程たくさん食べた。母としては最高に嬉し い。
鶏肉の餃子は意外に最高においしかった。長男は毎週末に日記の宿題がある。「餃子を作ったことを日記に書く。」と言っていた。それは長男にとってとても楽しかったという意味だ。
あぁ、プラスとマイナスの5日間、私の心のバランスは定まらない...。
110712
まさしく男の料理なので、やり方は適当、豪快。キッチンだけに留まらず、部屋は汚れる。でもやっぱり子供には大ウケで、ものすごく楽しんで餃子作りをし、びっくりする程たくさん食べた。母としては最高に嬉し い。
鶏肉の餃子は意外に最高においしかった。長男は毎週末に日記の宿題がある。「餃子を作ったことを日記に書く。」と言っていた。それは長男にとってとても楽しかったという意味だ。
あぁ、プラスとマイナスの5日間、私の心のバランスは定まらない...。
110712
エドは貧乏なのか、持っているけど使わない主義なのか、220円の電車代を節約するために5時間歩く。事前にきちんとやり取りができなかったので、ご飯は自分で用意してくれなど細かい事は言えなかったわけだが、来てみると当たり前の様に私の作ったご飯を食べる。朝ご飯の説明をするのを忘れて翌朝私が遅めに起きると、すでに彼は勝手にトーストを作って冷蔵庫のレタスを挟んで食べていた。しかも今朝にいたっては「卵を焼いていい?」ときた。私がたまたま居合わせなかったら、勝手に焼いて食べていたんだろうな。昼間外出している間は何も食べず、夕方帰って来ていきなり「お腹が空いた。何か食べるものある?」とフツーに聞く。ある程度予想はしていたけど、さすがにここまで遠慮がないと私もどうぞ、どうぞ、という気持ちは薄れていく。やっぱり5日間で丁度良かった。
そんな彼だが、子供との相性は抜群。頼んでないのに子供に簡単な英語のクイズやゲームをして遊んでくれたり、子供と一緒にピザを作ってくれたり。部屋中が小麦粉だらけになって、テフロン加工のプライパンも焦げついてダメになってしまったが、子供は最高に楽しそうだった。
彼の遠慮のなさは天然なので何の悪気もない。もし彼の家に誰かが転がり込んで来たらいつまでもタダで泊めてあげるだろうし、自分にお金がなかったとしてもご飯も食べさせてあげるだろう。みんなで分け合って当たり前的なココロの持ち主と見た。
でもここは日本だ。誰かの家にタダで泊めてもらうにはゲストもそれなりの心構えを持ちたい。少なくとも遠慮がちに振る舞う事は必須だと思う。次の家でうまく行くために、彼に講義をしなくちゃ。それにしても日本に2年もいるのに、遠慮の文化は学ばなかったのかなぁ。
何だか前回のゲストが天使に思えてきた。
100712
そんな彼だが、子供との相性は抜群。頼んでないのに子供に簡単な英語のクイズやゲームをして遊んでくれたり、子供と一緒にピザを作ってくれたり。部屋中が小麦粉だらけになって、テフロン加工のプライパンも焦げついてダメになってしまったが、子供は最高に楽しそうだった。
彼の遠慮のなさは天然なので何の悪気もない。もし彼の家に誰かが転がり込んで来たらいつまでもタダで泊めてあげるだろうし、自分にお金がなかったとしてもご飯も食べさせてあげるだろう。みんなで分け合って当たり前的なココロの持ち主と見た。
でもここは日本だ。誰かの家にタダで泊めてもらうにはゲストもそれなりの心構えを持ちたい。少なくとも遠慮がちに振る舞う事は必須だと思う。次の家でうまく行くために、彼に講義をしなくちゃ。それにしても日本に2年もいるのに、遠慮の文化は学ばなかったのかなぁ。
何だか前回のゲストが天使に思えてきた。
100712
ネットで見つけた見知らぬ外国人を5日間タダで泊めてあげることに。しばらく留学生がいなかったので、気持ちも部屋もぽっかり空いている感じがした。そんな理由で、誰かタダで泊めてあげてもいいかと不覚にも親切心が働いたわけだが、実際に来てみると、余計過去の留学生が恋しくなるハメに...。
ネットのプロフィールを見て、かなり変な人だとは確信はしていたけれど、危険人物じゃないという自信は100%あった。熱烈なユダヤ教信者だったから。この人は人を殺したり、何か盗んだり絶対にしないだろう。それにおそらくお酒も飲まないだろうし、タバコも吸わないだろうし、女の子とパーティーして騒ぐタイプじゃないだろう。その上、子供の英語の先生をしているらしい。あわよくばタダでレッスンを受けられるかも、とういう下心も手伝って、「5日間泊まっていいよ」とメールをしてみた。
数時間後に返事が。「お願いします。」と。
ほとんどのやり取りはメールでするが、これが面倒くさい。我が家の場所や訪問時間や滞在条件を英語で書くのは大変。なのでSkypeで話したかったが、すれ違いの連続で結局話せず。
仕方がなく携帯に電話してみた。が、相手は居酒屋かどこかにいて騒がしく、全然話せず。とにかく「住所をメールで送るからGoogle Mapで探して自力で来て。分からなかったら電話ちょうだい。」と言い放ち、電話を切った。それしか方法はなかった。
当日。電話が鳴った。しかもワン切り。「自分は電話料金を払いたくないので、そっちから掛けてくれ。」というサインだ。予想通りの展開だったが、しゃくに触ったので15分放置してから電話してみた。
「今、アナタの家の前にいます。」と。約束の時間より15分早い。という事は約束の時間より30分前に来てたわけだな。
そんな訳で我が家にやって来たエド。アメリカ出身らしいが、あちこちを旅している放浪者の模様。さて、どうなることやら。
090712
ネットのプロフィールを見て、かなり変な人だとは確信はしていたけれど、危険人物じゃないという自信は100%あった。熱烈なユダヤ教信者だったから。この人は人を殺したり、何か盗んだり絶対にしないだろう。それにおそらくお酒も飲まないだろうし、タバコも吸わないだろうし、女の子とパーティーして騒ぐタイプじゃないだろう。その上、子供の英語の先生をしているらしい。あわよくばタダでレッスンを受けられるかも、とういう下心も手伝って、「5日間泊まっていいよ」とメールをしてみた。
数時間後に返事が。「お願いします。」と。
ほとんどのやり取りはメールでするが、これが面倒くさい。我が家の場所や訪問時間や滞在条件を英語で書くのは大変。なのでSkypeで話したかったが、すれ違いの連続で結局話せず。
仕方がなく携帯に電話してみた。が、相手は居酒屋かどこかにいて騒がしく、全然話せず。とにかく「住所をメールで送るからGoogle Mapで探して自力で来て。分からなかったら電話ちょうだい。」と言い放ち、電話を切った。それしか方法はなかった。
当日。電話が鳴った。しかもワン切り。「自分は電話料金を払いたくないので、そっちから掛けてくれ。」というサインだ。予想通りの展開だったが、しゃくに触ったので15分放置してから電話してみた。
「今、アナタの家の前にいます。」と。約束の時間より15分早い。という事は約束の時間より30分前に来てたわけだな。
そんな訳で我が家にやって来たエド。アメリカ出身らしいが、あちこちを旅している放浪者の模様。さて、どうなることやら。
090712