直感？エビデンス？修業？

こんばんは

お客様から「かわいいanriさん」と言われ、ウキウキ気分

（株）エーアール　カウンセリング事業部
オルタナティブコンサルタントのＡｎｒｉです

カウンセリングなどを行っていますと、
職業柄「先生」と呼ばれることが多いのですが、
カウンセラーはカウンセリングをする者であり、
コンサルタントはコンサルティングをするのものであり、
私の中では特別な者とは思っていません

子どもの言語指導をしているときはティーチャーなので、
子どもたちには「先生」と呼ばせていますが、これは関係性の中で学ぶことが多いために、敢えて呼んでもらっているものなのです。
ですから内心は先生！って呼ばれると、なんか違うなぁ――

と思いますので、
皆さんも気軽にＡｎｒｉさんと呼んでいただければ嬉しいです

さて、過ぎし11日は、痛ましい出来事に向き合う一日ですね

皆さんはどのような一日を過ごされたでしょうか。
私はただいま学会準備と博士論文執筆のため、慌ただしい日々を過ごしています。
今日は児童精神科医の指導教官と、定期的に被災地支援を行ってきている私の小児科心理士時代の恩師と3人で過ごしました。
話題は被災地の事だったり、被災者の方に対する支援の在り方についてでした。

私も心理ケアのために被災地支援には行っているのですが、1年前に出会ったおばあ様の言葉を、今でも忘れることが出来ません

「家族を亡くしたもの、なんとか生き延びた人。状況は違うかもしれない。家族が残った人は亡くされた人に対して“申し訳ない”と言う。でもそれは違う。体験した悲しみ・苦しみ・痛みは皆同じなのです。貴女は東京の人。だから何もできないって思っているかもしれない。それは違う。同じ日本人であることで、受けた痛みは同じなのです」と。

この言葉の中に全てのものが集約されているような気がします。
そのような人たちに向き合う私の使命はどこにあるのか？
これは被災者だけでなく、私がお客様と向き合うときに、いつも大切にしていることです。

私たち専門家に出来ることは、この日を覚え、祈り、ヒーリングをすることでしょうか？
私はそれは違うと思います。

廃棄物処理などを含めた現実的問題はもちろんのこと、心に残された傷跡は私たちの想像をはるかに超えています。
未だに遺品などを受け取りに来られない方も多くいらっしゃるのですから。
祈ることや励ましの気持ちはこれからもずっと大切な事ですが、行動としてはもう終わりです。

エビデンス（実証）に基づいた介入をしていくときです。
２年前、アメリカのトラウマ研究所にいる友人からコンタクトがありました。
「日本のために何かがしたい。自分たちはトラウマに関するスペシャリストだから、調査（支援）をしたい」と。
まさに彼らには確信された研究実証があったんでしょうね。
私はその友人を叱りました。
「まだそういう段階ではない。心の闇を扱うことは脳外科手術をするようなものだ」と。

確かに専門家には専門家としての知識を網羅し、関わることが求められます。
でもタイミングというものが大切だと思うのです。
阪神・淡路大震災の時に「臨床心理士はお断り」と多くの仮設住宅の入り口にチラシが張られました。
彼らは早急な対応に焦るばかりに、タイミングを間違ったのです。

じゃあそのタイミングをいつ掴めばいいのか？
今です！！なんてＣＭ張りのことは言いませんが、
この時に直感で動く方がいらっしゃいます。

確かに直感は大切です

自分の心が喜ぶことをすることが相手の喜びにも繋がる。
よく私のカウンセリングを受ける方には「直感を大切にしてください」と言います

でもそれが通用しないのが、災害の現場です。
そこには長年偉人たちが積み重ねてきた実証に基づいた介入をしていかなければ、落とさなくても良いはずの命を簡単に落としかねないからです。

私の所属していますエーアールは、母体は音響・環境コンサルタント会社です。
東北の廃棄物処理センター、某鉄道会社とタッグを組み、次の段階にやっと入ることが出来ました。
ここまで1年半かかりました・・・。
医療の分野にチーム医療があるように、企業もチームワークを改めて認識する必要があります。
物質的、社会的支援は営業部とタッグを組みながら、私もカウンセリング事業部の一員として引き続き精神的なサポートをしていきたいと思います☆

さて、私は毎日寝る前に自分の心に向き合うために声楽曲を歌うのですが、今日だけは皆さんにも届くことを願い・・・。
おやすみなさい