コールセンターにおけるオペレータのキャリアパス。


一般的にはオペレータ→アシスタントスーパーバイザー→スーパーバイザーとかトレーナー……なんて職制によるキャリアアップ制度があるんだけど、これでは不十分というのが私の持論です。

職制だけではなく、雇用モデルに踏み込んだキャリアパスがあるべきでは、と思うわけです。


なぜか。


職制だけのキャリアパス制度だけでは、上限はスーパーバイザー止まりになることがほとんどです。

でも、これでは収入は大して上がりません。しかも、雇用も非正規雇用のままのケースがほとんどなので、安定性と将来性、いずれも欠けます。
このモデルを就業者自らが望むのならともかく、そうでないのならば「この職場、この職種を極めれば将来が開ける」という考え方を示した方が、組織としては健全です。


では、雇用モデルまで踏み込んだキャリアパスを考える際には、まずは運営モデルを分類する必要があります。


①自社運営の場合
a)オペレータは正社員と自社契約社員
b)オペレータは正社員や自社契約社員とエージェンシー(アウトソーサー)からの派遣社員
c)オペレータは全部派遣社員

②アウトソーシングの場合
a)オペレータはアウトソーサーの契約社員と正社員
b)あってはいけないけど、オペレータはアウトソーサーが他社アウトソーサーから調達したスタッフ(ま、世にいう二重派遣)

③いくつかのタイプの複合タイプ

ま、大きく分類したらこんなカンジかな。

最近、③の複合タイプが増えているけど、たぶん一番多いのは①-b、①-c、②-aかな。


①-aの場合、そんなに難しくありません。

優秀な契約社員で、かつマネジメントできる素養のある人間がいたとして、本人が希望する場合は正社員に引き上げればいいのです。そこから、他部署異動も可能でしょう。正社員なんですから。


えーっと、なんかこっからムチャクチャ長くなりそうなので、本論は次回に書くことにします。

キャリアアッププランって、必要だと思うんだよね。誰にでも。

「将来、どうなりたいのか?」っていう、「展望」って言ったら大げさだけど、「なりたいもの」って、子供の頃には誰にでもあると思うのだ。これは世代を問わず。


ワタクシごとで恐縮だが、僕は小学校の高学年の頃から「雑誌の編集って楽しそうだなぁ」と考えていた。
当時、言うのも恥ずかしいけど僕はカメラ小僧だった。鉄道写真とか風景写真とか、そーいうのを新聞配達をやって貯めたお金で買った一眼レフで撮りまくっていたのだ。
で、愛読していた雑誌がモーターマガジン社の「月刊カメラマン」。
ちょっと検索したら、まだ発刊しているらしい。
http://motormagazine.co.jp/


「朝日カメラ」とかも読んでたけど、さすがに小学生には難しいし、お小遣いで買うには高かった。。。

まぁ、そもそも「月刊カメラマン」も小学生っぽくはないのだが。この雑誌、今は知らないけど、当時は編集者が結構前面に出てきていて、それがすっごい楽しそうに思えたのだ。
で、卒業文集の「将来の夢」ってとこに、「カメラマンか編集者」って書いていた記憶がある。小学生の分際で。中学・高校では完全に「記者か編集者になりたい」と思っていた。だから、大学もマスコミ学とかがある社会学部を選んだのだ。


その夢は、結果的に実現した。分野は全然違うけど。。。
稚拙ではあるけど、これも自分なりに描いたキャリアアッププランだと思う。今にすれば。

「将来何になりたいか」って早い段階でぼんやりながら考えていて、進学先もそれに沿った形で選択する人間って、結構多かったような気がするんだよね。僕らの頃は。


前置きが長くなったけど、コールセンターで働いている若い人たちって、自分のキャリアアッププランって持っているのかなぁ、と疑問に思ったのだ。

この仕事を腰掛けと考えているのか、それともやりがいを持って、将来を見据えて働いているのか。


で。


もし、後者の人間がいるとしたら、企業側は、彼らの描いているキャリアアッププランを実現できるキャリアパスを用意しているのか。


この疑問には、僕は明確に答えることができる。
「No!」である、と。


次回は、コールセンターの運営企業が採用を考えるべきキャリアパスについて、自論を述べたいと思う。

本当に久々の日記になります。。。すいません。


今日、NHK「クローズアップ現代」で、派遣ビジネスの問題点やトラブルを特集していました。

二重派遣や三重派遣、社会保険の加入拒否。
製造業の生産現場を中心に、かなりひどい事例が挙がってました。


コールセンターも他人事ではありません。

少なくとも、二重派遣は公然に近い形で行われていますので。
なかなか表面化しませんが、それは他業種があまりにもひどすぎるからに過ぎないと思っています。



で、経団連は派遣法改正を要求しています。細かくは書きませんが、簡単にいうと規制緩和です。

制限業種の撤廃、数年前に義務づけされた「3年を超える契約期間の場合、正社員登用の打診をしなければならない」という制約などなど、企業側からすれば融通の利かない規制を緩和するように求めているものです。


国際競争環境におけるコスト削減が必要なのはわかるけどね。
あまりにも「企業論理」を押し付けすぎてますよ、御手洗会長。

非正規雇用スタッフを活用する企業がすべて、彼らの処遇を再考し、それぞれ独自のキャリアパスを用意することを大前提とした規制緩和ならわかるけど、それナシでただコスト削減のみを目的とした規制緩和は、許されるべきものではない。


経営者の果たすべき義務のひとつは、雇用責任を果たすことのはず。それは就業形態を問うものではない。

政・財・官・学のすべての知恵を結集してでも、最大限、就業者が報われるシステムを作らなければならない。

これ以上、国の、人の疲弊が進む前に。


もちろん、僕も考えます。

コストと品質。
何事も、そのバランス感覚が必要だ。

って、言うまでもないことなのだが、ちょっと気になるデータが手元にある。


Q:コールセンターのタイプを、あえて以下の3タイプに分類すると、あなたのセンターはどれに該当しますか?
プロフィット型(利益創出が最優先)/クオリティ型(応対品質向上が最優先)/パフォーマンス型(業務効率化が最優先)。
A:約75%の回答者がクオリティ型と回答。


Q:コールセンターの設立目的って何ですか?
A:約85%が顧客満足度の向上。業務効率化は60%くらい(複数回答あり)。


Q:業務を委託するアウトソーサーについて、その採用理由は?
A:約65%は「コスト削減」。「品質向上と平準化」は20%弱。


まだ他にも関連設問はあるんだけど、上2つの設問と最後の設問、ちょっと矛盾を感じませんか?

応対業務の大部分を担うアウトソーサー。そこに望むものは、コストであって品質ではない。


でも、ミッションは「品質志向、顧客志向」。
こんなん、達成できるのか?

コールセンターとはまったく関係ない話。


ここ1カ月くらい、採用のために数人、面接した。年齢的には、いずれも30歳台前半。基本的には、ライターや編集の経験者ばかりだ。

で、感じたことだが、なぜこの世代って、揃いも揃ってあんなに自信なさげに話すのだろうか?自己PRというものが、まったくできていない。「新卒の面接じゃねーんだから」と心の底から思う。

自分が書いた記事のクリッピングなどを事前に送ってきたり、当日持ってきたりする。
それはいい。でも、なんでそれが「自信のネタ」にならないのだろーか?
みんな、自信なさそうにボソボソしゃべる。
記者は、話を聞くことが商売だが、それだけに口下手な人間には絶対に勤まらないのに。


私がこの会社に入ったのは、ちょうど30歳のときだった。それ以前は、まったく異なる分野の専門紙・誌で記者をやったり、記事広告の制作プロダクションにいたりした。
ウチの会社を受けたとき、私の性格診断テスト(よくあるマークシート式のヤツ)は、最悪に近い結果だったらしい。
あとで見せてもらったが、自分でも「よくこんなヤツ採用したな」と思うくらいのもんだった。

まず、「協調性」が皆無に近い結果だった。「チームで仕事をできるタイプではない」というコメントが記されていたのを憶えている。
それでも採用されたのは、「経験に基づいて、自信を持って『オレはこんなことができるんだ』という訴えができていたから」と、作文のテストがよかったからだと言われた。


現在、30歳台前半の人たちは、俗に言われる「失われた10年」世代の人たちだ。

バブル末期に社会に出た私たちの世代とは、随分違うのは仕方が無いかもしれない。
でも、大卒ならば社会経験はほぼ10年。
何をやってきたにせよ、とにかく10年間、食ってきたのだ。
もっと自分に自信を持って欲しいと切に願う。


人事関連の専門家に話を聞くことがあるのだが、「この世代の人間の価値観は、ものすごく多様化している」と言ってた人がいた。
でも、その割には「とんがっている」人間が少ないように思う。
本当に判で押したように、ボソボソした口調で自分のことを自信なさげに話すのだ。

あと、「希望年収」が低いのも特徴のひとつと思う。
こんなんでイイの?と言いたくなるくらいの希望額ばかり。
これも自信のなさの表れかもしれんが、はっきりいって逆効果だよなぁ。


本来ならば、30歳台は、世の中において主役であるべき世代なのだ。
一緒に頑張ろうよ、と声を大にしていいたい。

HDI-Japanという組織がある。
http://www.hdi-japan.com/


ここは、ヘルプデスクに関する国際的な品質認定を行うHDI(HelpDesk Institute)の日本における認定機関だ。
実は、ここが約1年にわたって、企業のお客様窓口のベンチマーク調査を行った。
http://www.mado-kakuzuke.jp/


専門の審査員の評価に、OKWaveというQ&Aサイトで募集した一般消費者の評価を加味して格付けするというもので、もちろん、みんな実際に窓口に電話してその対応を評価している。
その性格上、いわゆるアフターサポートではなくビフォーセールスしか評価できないという弱点はあるものの、これまでになかったアプローチによるベンチマークで、冒険的ともいえる取り組みは素晴らしいと思う。


弊誌では、その結果を毎月掲載してきたのだが、結果を俯瞰すると恐るべき特徴が判明した。

それは、顧客対応レベルの評価において、

「ITで武装化されたいわゆるコールセンターでの対応<フツーのオフィスにおける電話対応」

という傾向が明白である、ということだ。

これは、コールセンター業界に身を置く人間としては、とても憂慮すべき事実である。


いったい、なぜなのか。


ITで武装化されたコールセンターでは、恐ろしい数の評価基準がある。

で、評価とは、数値化しやすいモノほど重視しやすい。これは、どんな組織においても、真理だ。
従って、コールセンターでは「勤務時間内に何本の電話を処理したか」などのプロダクティビティ(生産性)に重きを置く傾向が生じる。


一方、フツーのオフィスのフツーの電話対応では、そんな評価基準はない。

お客様の問い合わせに対し、何分かかってもお答えする、というミッションがあるだけだ。


よく考えればわかることだが、顧客にとっては、電話の向こう側がコールセンターであろうと一般オフィスであろうと知ったこっちゃないのである。
顧客側から見れば、「聞かれたことに対し、丁寧に、できるだけ早く的確に答えられたか」ということが、いい対応・悪い対応を分ける最大の要因なのだ。
「電話がつながらない」というのはもちろん論外なのだが、

つながりさえすればコールセンターにありがちな「みょーに丁寧なんだけど、マニュアルに縛られた答えしかくれない」という対応は著しく評価を下げることになるのだ。


でも、マニュアルがなくて、個人のやり方に依存した運営では、コールセンターは成り立たない。

このジレンマは、なんとなくではあるが、長年センターを取材していて常に感じていたことだった。
図らずも、このベンチマークの結果は、このジレンマを裏付けたことになる。


コールセンターの進めべき道。
そして、「顧客視点における評価」とは一体何なのか、これらの答えを探していかなければならない。

医療機関、教育現場、そして政治。

「センセイ」呼ばれている人間が仕切る業界には、“CRM”というコンセプトがまったく根付かない。
とゆーより、彼らは一般消費者を「カスタマー」とは夢にも思っていないのだ。


なぜって?


それは彼らが、自分たちを「センセイ」だと思っているから。


幸か不幸か、って不幸なんだけど、最近また病院のお世話になることが多い。
「インフォームド・コンセント」などと言われるようになって久しいが、実践していない、できない医者が余りにも多い。
ホームページを開き、「患者さんの身になって診察いたします」とか書いてある病院は多いけど、

その実態はというと、インフォームド・コンセントの「イ」の字も実践できていないのだ。
オレはセンセイなんだから、君は四の五の言わずに、言うとおりに薬のんで、言うとおりに生活してればイイんだよ」

と言わんばかりなのだ。


ついでに言うと、開業医(個人病院)のなかには、予約・受付体制もなっちゃいないところが多い。

平気で何時間も患者を待たせる。

「患者=カスタマー」なんて、夢にも思っていないのだ。

こんなもんは、ちょっとした「仕組み」を導入するだけで何とか改善できるんだけどね。


そのなかでも、比較的、患者をカスタマーと捉える傾向が強いのは、歯医者さんたちのよーな気がする。
競合が厳しいエリアの歯医者に行ってるせいもあるが、かなり懇切丁寧に説明するし、予約・受付体制もしっかりしている。



最近の学校の事情は、子供がおらんからよくわからんけど、過去の経験をもとに学校に対する意見を書かせたら1冊本が作れる。政治なんぞ、言わずもがな。


「センセイ」の存在。
いろんな意味で、結構やっかいだと思いませんか?

コールセンターっていくらでできるの?


って、質問、久々に受けました。

数年前には、結構あった類いの問い合わせなんですけどね。


こんなん、一概に答えられるもんではありません。
そこで何をやりたいのか。どういう問い合わせをどのように処理したいのか。

そのためにどういう機能が必要と考えているのか。

スタッフはどの程度、どういうレベルの人間が必要なのか、それは非正規雇用者なのか、そもそも席数は――。


などなど、お答えするにはあまりにも情報が不足しています。
って伝えたら、「100席くらいなら、1億円もあればできるんですかねぇ」って、アンタシラー

たぶん、上司から「社長にコールセンター作れって言われたけど、●円程度でできるもんなのか調べろ」とか指示されたんでしょうねぇ。


ウチの本は少し読んだみたいだったけど、その前に「RFPの書き方」みたいな本を読むことをお勧めします。
今みたいな聞き方では、SIやベンダーさんでも答えようがないでせう。。。

某研究所のデータによると、日本の就労人口は約5300万人くらいらしい。

内、3人に1人がパートタイマーやアルバイト、派遣社員といった非正規雇用者といわれている。
と、いうことはその数は1750万人くらいである。


コールセンターは、その非正規雇用者を主要な労働力として確保することで成り立っている。
国内のコールセンター従事者の数は、正確なところは誰も把握していない。去年の国勢調査にははじめてその項目が盛り込まれたみたいだが、正確な統計が発表されるのはおそらく3~4年後である。


ちなみに、米国では総就労人口の3%を占めるという統計がある。フランスは1%強らしい。
業界の事情通によると、「おそらくその中間くらいではないか」ということなので、仮に2.2%として計算すると116万人ということになる。
これは私の推定値だが、おそらくこのうち70~80%くらいは非正規雇用者と思われる。仮に70%とした場合、その数は81万2000人となる。

と、いうことは日本全体の非正規雇用者のうち、4.7%はコールセンター関連の従事者、ということだ。


何が言いたいかというと、安倍政権が打ち出している「美しい日本」政策における大テーマ「格差社会の解消」の槍玉にコールセンターが挙げられる可能性がある、ということを言いたいのだ。

この政策の目玉は、「正社員雇用者の拡大」だ。コールセンターの現状は、この政策を推進する連中にとっては、実に「美しくない構図」といえる。


この前、某自治体の企業誘致担当者とも雑談のテーマになったのだが、コールセンターの誘致をする際、金銭面の支援の条件として「(将来的な)正社員雇用を前提とする」という条件を盛り込む可能性はある、と言っていた。
自治体は、かつては「雇用創出が優先で形態はこだわらない」というスタンスだったが、景気が回復しつつあり、しかも政府の方針もあって、どーやら目先を変えつつあるような気がする。


非正規雇用者のうち約5%、80万人という数値は、決して軽くない。
世間一般的に注目度が低く、厚生労働省や経済産業省、総務省に前記のような数値を調査したり推定する人間がいないだけだ。



もし、「非正規雇用→正社員化」という図式を押し付けられでもしたら、これは一大事である。
コールセンターは、季節はおろか月・週、ヘタすれば時間単位で業務量変動が激しい。

こんな環境を正社員で固めてマネジメントできるワケがないのだ。


いっぺん、このへんの問題は誌面で扱っていこうかな、と思っている。

「見える化」って流行り言葉(?)があります。


経営の見える化、サービスの見える化、生産現場の見える化……

ま、いろいろなヒトがいろいろなコトをおっしゃっているのですが、要は「課題の見える化」ってことだろーと思うんですね。


コールセンターに関しても例外ではなく。
何が生産性を下げているのか、何が顧客満足度を損なっているのか。その「何」を抽出するために、さまざまなKPIであったりコストであったり応対履歴(ナレッジ)であったり、ってのを「見える化」する仕組みが必要だと思います。

でも、「見える化」ってのは、結構できたりするもんです。

当然ですよね。素材は目の前にあるんですから。あとは、仕組みさえ作ればいい。
問題は、それを「見せる」仕組みをどう作るのかではないかと思います。


KPIがあります、コストはこんな風に推移しています、お客さんがこんなことを言ってます、etc……。
これをデータとしてまとめるのは、手間さえ惜しまなければできます。

こうしたレポート(だけじゃないけど)を、誰に、どう見せるのか。
「3人寄れば文殊の知恵」ではないですけど、自分が発見できなかった課題や解決策も、他人がちょっと違った視点で見れば発見できたりする。そのためにも、「見える化」の次は「見せる化」に取り組まなければならない。


コールセンターは、よくも悪くも労働集約型産業です。だから、スタッフは同じ方向を向いていなければならない。

そのためにも、スタッフ全員に「見える化」で見えるようになった素材を「見せる」必要があるのではないかと。


ツールを使ってもよし。WFM(ワークフォース・マネジメント)ソフトだとか、CRMデータベースだとか、ナレッジマネジメント・システムだとか、世の中には使えるツールがいっぱいあります。
そうしたモンを利用して、スタッフ全員から知恵=ナレッジを供出してもらう。

いい知恵を提供してくれたヒトには、普段行っているインセンティブとは違うご褒美をあげましょう。
正社員が対象ならば、データから課題の抽出、解決までのプロセス提出を義務化してもいいと思います。


「見える化」って、単なる流行言葉ではない。

いや、そうならないためにも、「見せる化」してはじめて、効果を出せる取組みだいう認識が必要かと思います。。