今日は、エッセンシャルディグニティについてです。
エッセンシャルディグニティは、天体の品位ともいいます。
押さえておきたい要点3つは、
〇天体には、サインによって居心地の良しあしがあること。
〇その居心地の良しあしは、点数で表せること。
〇点数が高い場合と低い場合で、天体の活躍度合いが変わること。
天体にとって、居心地の良いサインと悪いサインが決まっていますので、見ていきましょう。
《ドミサイル》5点
天体は、自分が支配するサインに滞在していると、居心地の良さを感じます。
この時の天体の状態を「ドミサイル」と呼びます。
ドミサイルは、サインの支配星をそのまま当てはまればいいので、これは理解しやすいと思います。
《エグザルテーション》4点
天体のテンションが上がる場所です。「高揚」ともいいます。
天体とサインとの対応が、不規則なので、わかりにいのですが、古代ローマの偉大な学者であるプトレマイオスは、エグザルテーションのいわれについて、わかりやすい説明をしています。
●太陽は日が長くなり始める春分点の牡羊座で高揚する。
●月は太陽の隣の牡牛座で高揚する。
●乾いた性質の水星は、秋を迎える乙女座で高揚する。
●潤い豊かな金星は、これから春が訪れる魚座で高揚する。
●火の星である火星は、南の山羊座で高揚する。
●豊穣の北風を生み出す木星は、北の星座である蟹座で高揚する。
●土星は、日が短くなる秋分の天秤座で高揚する。
トラサタ3天体については、これといった覚え方が見当たらなかったです。
というのも、これは古典占星術の時から技法なので、その時トラサタは発見されていないですから、当然のことですね。
現代の占星術では、トラサタも含めて、エグザルテーションが載っているものもありますが、私が持っている本では、本によってエグザルテーションのサインが違っていたので、ここでは7天体までとしておきます。
《フォール》マイナス4点
エグザルテーションを獲得できるサインの反対側のサインに滞在しているときは、フォール(下降)になります。これはエグザルテーションと真逆に天体のテンションが下がっている状態です。
●太陽は、天秤座でフォール。
●月は、蠍座でフォール。
●水星は、魚座でフォール。
●金星は、乙女座でフォール。
●火星は、蟹座でフォール。
●木星は、山羊座でフォール。
●土星は、牡羊座でフォール。
エグザルテーションさえ、覚えてしまえば、真向いのサインがフォールですから、これも何とか覚えられそう。
《デトリマント》マイナス5点
各天体の支配サイン(ドミサイル)の180度(オポジション)のサインが、デトリマント(障害)といいます。たとえば、牡羊座は火星が支配星ですが、真向いの天秤座が火星にとってのデトリマントということです。
これも、ドミサイルさえ覚えていれば、デトリマントは大丈夫そうですね。
近代の占星術の時代から、蠍座、水瓶座、魚座に、トラサタが割り当てられましたが、ディグニティを計算する際は、旧天体でもドミサイルを獲得することが出来ますので、蠍座に火星、水瓶座に土星、魚座に木星があるときは、そのようにしてみて下さい。
明日は、ややマイナーなエッセンシャルディグニティを取り上げてみます。
それでは、また明日