今日は、ベネフィック(吉星)とマレフィック(凶星)についてのお話です。
惑星が人間の地上生活に及ぼす影響を大きく分けて、よい効果を与えるのもをベネフィック(吉星)、悪い効果を与えるものをマレフィック(凶星)といいます。
ふつうは太陽・月・金星・木星をベネフィック(吉星)、火星・土星・天王星・海王星・冥王星をマレフィック(凶星)とします。
水星は、「知性は使い方次第で善にも悪にも転化する」という理由から、吉凶なしと考えます。
火星と木星の間にある小惑星については、セレスとパラスがベネフィック、ジュノーとベスタをマレフィックとして扱います。
土星と天王星の間にあるキロンですが、私の手持ちの本には記述がなく、天体の神話からいって、吉凶なしなのかと思いましたが、ネット上で、鏡リュウジ著【占星術の教科書】にキロンを「不便な吉星(by.A.オーケン)」とあるとの情報がアップされていました。
ただ、太陽と月は、人生において主因となる惑星であることからすれば、別格の扱いをした方がよいとありました。
最近の本には、太陽と月については、言及していないものが多いので、この考え方がスタンダードになってきているのかなと思います。
ベネフィックがマレフィックと良いアスペクトを持つときは、マレフィックの悪い効果は緩和されます。ベネフィックがマレフィックと悪いアスペクトを持つときは、ベネフィックの良さが発揮されにくいということになります。
特に、月はもっとも傷つきやすい(他の星から悪いアスペクトを受けることによって惑星の本質が損なわれる)惑星であるため、慎重に扱う必要があるとありました。
しかしながら、ベネフィック、マレフィックという言い方は、厳密にいうと正しくないそうです。
なぜなら、ベネフィックは本人が楽に生きられる道を教えてくれますが、ベネフィックの恩恵に安住してしまえば、人間の進歩は止まってしまいますし、マレフィックは苦難をもってきますが、同時に人間の宿命と戦う力を授けてくれるからです。
大きな目的を成し遂げるために必要な意志と信念の力は、主としてマレフィックから与えられるためです。
個人的には、↑これは勇気を与えてくれる言葉だと思います。誰しもが、ベネフィックと恵まれたアスペクトをもって、生まれてきているわけではないですからね。
吉に甘んじていれば、成長しないし、凶だからといって、不貞腐れず、真面目に付き合えば、成長が見込める長所となりうるということですね。
むしろ、マレフィックは、人生についての生きる意味を、ホロスコープを通して、教えてくれているのかもしれません。
それでは、また明日