今日は、乙女座の神話です。
乙女座は「地のエレメント」「柔軟宮」「女性宮」で、座右の銘が「I analyze(私は分析する)」です。支配星は「水星」となります。相似するハウスは「6ハウス」です。
地のエレメントなので、現実志向で、実直、堅実です。柔軟宮ですから、どんな変化にも対応でき、その時のベストを選択する志向です。女性宮なので、エネルギーは内向きに働きます。座右の銘「I analyze」なので、ついつい分析してしまいます。支配星は水星で、コミュニケーション、情報伝達、仕事や勉強等の物事の進め方などを司る星です。この水星、双子座の支配星でもあります。双子座と乙女座の特性が全然違うと思ってしまうのは、エレメントとジェンダーの違いだけなのでしょうか。
では、神話を見ていきましょう。
諸説ある・乙女座の神話
諸説①
農業の女神デメテルには、ペルセポネという娘がいます。ある時、ペルセポネは冥界の国の王ハデスにさらわれてしまいます。母であるデメテルは悲しみのあまり、洞窟に閉じこもってしまいました。すると、デメテルが居なくなったことで、農作物も育たなくなってしまいました。地上の人々は、大神ゼウスに助けを求め、ゼウスもハデスにペルセポネを返すようにいいました。ゼウスの言いつけは守らないとなりませんから、ハデスも渋々ペルセポネを地上に返したのです。すると、母デメテルは洞窟から出て、元気を取り戻し、再び農作物も育つようになりました。しかし、ペルセポネは冥界でザクロを4粒口にしてしまったことで、冥界の食べ物を口にしたものは冥界に住まわなければならないという掟を守らなければなりませんでした。そこで、一年のうち4か月を冥界で過ごすことにしました。娘が冥界にいる間、デメテルは悲しみのため、洞窟へ姿を隠してしまいます。するとその間は作物は育たず、実もなりません。これが冬の始まりだといわれています。乙女座は、農業の女神デメテルが、モデルとされています。
諸説②
正義と乙女の守り神である女神アストレアは、善行が人間界にいきわたる様に、正義と悪を裁く天秤を片手に天上界から降りてきた人々を導きました。しかし、地上にいる人間が増えるに従い、醜い争いやいさかいが徐々に増えていきます。他の神々は、早々に人間を見捨てて地上を離れますが、アストレアは根気強く正義と公平を説き、平和を取り戻そうとしました。人間の可能性を信じて、アストレアは孤軍奮闘しますが、人間の悪行は止まらず、天秤は悪に傾くばかり。ついに嫌気がさしたアストレアは天上界へ帰ることを決め、乙女座になったといいます。
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乙女座の神話は、諸説あるようですが、私が乙女座っぽいと思ったのは、神話の諸説②の方です。
例えば、乙女座の適職の一つが、経理事務です。経理って、一円でも違っていては大変なんです。細かいし、正確さを必要とします。この正確な作業は、誰でもできる訳ではありません。諸説①より諸説②の女神の方が、そういうことに向いてそうですよね。
メンタルが繊細なところも乙女座あるあるなのですが、これは諸説①②どちらも、合致していますね。悲しみのあまりに洞窟に入ったり、嫌気がさして天界に戻ってしまうあたり。
あと乙女座には、「礼儀正しい」とかキーワードがあります。きっと神話①の女神も礼儀正しい真面目な方だと思うのですが、そういう人物像があまり伝わってきません。諸説②からは、そういうイメージがガンガン伝わってきます。
そして、女性宮だからエネルギーが内側に向かっているのがわかります。どちらの女神も、一人で頑張ろうとしてるから、煮詰まっちゃうんですね。
諦めて天界に帰る諸説②は、柔軟宮の性質も出ていますね。
やってだめなら、自分の居場所を変えようとしたんだと思います。
よって、私は諸説②を推すわけです。
ちなみに、諸説②の女神アストレアは、天秤座の天秤の持ち主ともいわれています。
乙女座のキーワードは「真面目・礼儀正しい・小心者・批判的・正直・サポート役・保守的・健康志向・オーガニック・礼節・労働・仕事熱心・事務能力・思慮深い・秘書・分析力・完璧主義・潔癖・責任感が強い」です。
双子座は広い範囲の人とのコミュニケーションや情報伝達に水星を使い、乙女座は事務作業や秘書といった狭い範囲の分析に水星を使っている。ジェンダーの違いがこうした性格の違いになって現れるんですね。エレメントの違いは、風は目には見えないもの、地は目には見えるものというのが、考え方や行動の違いに現れているように思います。
では、また明日