最近の東京のインド料理店は、地域に特化した料理を提供するお店がかなり増えてきた。まだまだ少ないとは言え、貴重な西インド料理店が江戸川区にはちょこちょこある。さすがインド人の町だ。古くは、2013年02月24日に西葛西でオープンして現在は葛西に移転しているレカ。当時は珍し過ぎてものすごく話題になった。その後はしばらく間があいて2022年08月21日には船堀にインディヤム。その年末頃には同じく船堀にデサイ。さらにインディヤムは、2025年08月20日に西葛西に2号店をオープンするに至っている。

 

一口に西インドと言ってもめちゃくちゃ広範囲だし、マハーラーシュトラ州だけでもとてつもない面積であるがゆえに、その食も多様なのは言うまでもない。ヒンドゥー色の強い古都プネーの料理、海沿いで魚を多用するコンカン(マルワニ)料理、肉食と2色のラッサで有名なコールハープル料理、西というよりインドの中心に位置し、サオジ・チキン等を擁するナーグプルの料理、そして、ペルシャから移ったゾロアスター教移民の影響が色濃く残る大都市ムンバイ周辺のパールシー料理などなど。自分がこれから勉強していかなければならないことしかないな(笑)。

 

で、期間限定で例のスぺサル・メヌーがあるとのことで、2026年01月11日(日)、ランチ・タイムに西葛西店を訪問。この時期ならもちろん、ヒンドゥー教の冬の収穫祭マカール・サンクランティ(各地で呼称が異なる)で、その時期に合わせた特別料理である。

 

 

どう見てもフツーの住宅(笑)。この店が入る前は韓国料理店だったらしい。

 

右の黄色が khichdi (ヒラマメ入りご飯)。「キチュリ」「キチュディ」「キチャリ」「キチャディ」などと発音される(多分同語源だと思うけど)料理は地域によって全く異なるので要注意だ。お粥のようなものを指す場合も多いいが、今回出てきたものは炊き込みご飯的なタイプ。左手前は shengdana chatni (ピーナツのスパイシーな振りかけ)

 

手前は kakdi chi koshimbir (胡瓜のサラダ)。今回のはヨーグルトを使う、ライタっぽいタイプ。非ヨーグルト系のものも存在する。胡瓜以外にも人参が結構入っていた。右奥は激辛の thecha (青唐辛子とピーナッツのペイスト)。うっかり最初に手を付けてしまい、しばらく口が麻痺(笑)。

 

左手前は bhoji chi bhaji (野菜のスパイス炒め煮)kasoori methi (ドライ・フェヌグリーク・リーフ) の香りが効果的で、いかにもインドな風味。そして中央のカトゥリに入っているのが kadhi (ヨーグルトとひよこ豆粉の煮込み)。お隣グジャラート州のヤツとは異なり、甘くしない。いかにも日本人受けしなさそうな料理だ。左奥のピンボケは papada (豆粉生地極薄クラッカー)

 

bajra bhakri (キビ粉生地の鉄板焼きフラット・ブレッド)bajra (キビ粉) だけではこんなにきれいに成形したり、ふっくら仕上げるのは無理なので、atta (全粒粉小麦) も入っているだろうなと思って帰りにシェフに聞いてみたら、やはりそうだった。そして祝祭用だからかは不明だが、見て分かる通り、今回のは tilgul (胡麻) も使われている。

 

甘味も含めた全体画像もご査収くださいまし。いや~、全てちゃんと美味しい。来て良かった~。

 

この皿は甘いものシリーズ。上に載っている手前の玉は tilgul laddu (胡麻入りの団子)。ピーナッツなども入り、甘味はジャガリー由来だろう。それにしてもコレ、とんでもなく美味しかったぞ。5個くらい食べたい気分だった。

 

下は tilgul poli (胡麻などを使った甘いフィリングを詰めた鉄板焼きフラット・ブレッド)。生地は atta (全粒粉小麦) besan (ひよこ豆粉) かな。表面は ghee (精製バター) でテカっており、実に高カロリーだ。

 

この日の粉モンは3つとも胡麻入りだった。

 

食後は masala chaha (スパイス入りミルク・ティー) を追加してまったり。シュガーは一本のみだったので、甘さ控えめで健康的。

 

インド人3人組の先客を観察していると、3人とも名物 misal pav を食べていた。使用言語はインド英語で、一人が多分マハーラーシュトラの人。その人が他の二人に料理の食べ方などの説明をしていた。後に入店してきたインド人ファミリーも misal pav をオーダーしていた。あの人達もきっとマハーラーシュトラの人なのだろう。

 

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☆2025年11月28日(金)のランチ・タイム訪問時の記録。

 

この時が初訪問だった。

 

 

普通の二階建ての日本家屋を改装してあった。一階は厨房と客席、二階は全て客席で、明らかに和室を改造したもの(笑)。同じく住宅感に溢れる船堀のデサイ・レストランを思い出した。未訪のインディヤム船堀店もそんな感じらしい。

 

何も考えず入店したところ、限定メニューで北インド・パンジャーブの冬の名物料理があり、すかさずオーダー。おいおい、西インド料理食べに来たんじゃないのかよ(笑)。

 

セットになっていた lassi (スウィート・ヨーグルト・ドリンク)

 

パンジャーブ地方の冬の名物 sarson da saag (からし菜ペイストのスパイス煮込み)。ほうれん草などと比べると作るのに時間がかかる。今ではインド各地で割とポピュラーになっているが、日本でこの料理にありつける機会は少なく、見つけたらマストバイなのである。

 

そしてこれに合わせるのはもちろん超定番の相方 makki di roti (トウモロコシ粉生地の鉄板焼きフラット・ブレッド)

 

カット生野菜を含めた全景画像もご査収くださいまし。

 

濃厚で香り高いからし菜にうっとりし、一心不乱にとうもろこしパンですくって頬張った。その場で再訪を決意。

 

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自宅から西葛西は決して近くはないが、こんな素晴らしい料理が待っているのであればできる限り行きたいお店だ。とにかく西インド料理をたくさん勉強しに行こう。


ごちそうさま。