Roof. Food. Education. | kataraが語る

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気ままじゃないアメリカ生活

私の昔の上司は、離婚後の人生を変えるために、45歳を過ぎて大学に入り弁護士になったそうだ。アメリカでは子供に手が掛からなくなってから、大学に行ったり資格取得に勤しむ事は珍しくない。彼女は

テレビや映画で見る、事件をめぐって検事相手に戦う弁護士ではなく、非営利団体で法務を担当する分野の弁護士だった。

今は悠々自適に隠居生活をする彼女の口癖は、「誰もがroof (家) food (食べ物) education (教育) を平等に手に入れられる世の中じゃなきゃいけないのよ。」

 

現実は、簡単ではない。

銀のスプーンをくわえて生まれた子供は、例外。Generation Poverty (少なくとも2世代にわたって貧困層に属する家庭)に育つ子供は、公的補助や奨学金などを使って高等教育を受け、貧困連鎖から抜け出す並大抵ではない努力をしなくてはならない。

 

アメリカは今、信じられないインフレに直面している。

家を買うのも借りるのも、ここ10年で2倍にはなっている。食品はそれ以上だ。一袋1ドル50セント足らずだったポテトチップスが4-5ドルする。車での移動に欠かせないガソリンは1ガロン4ドルを超える。ついこの間まで3ドルもしなかったのに。

 

教会やボランティア団体が、日常生活に困っている人たちを助ける活動をしているのもアメリカならではだ。

普通に生活ができる人たちにとっても、老後が見えない、リタイアをするのが遅れがちになる時代になっている。