陸奥国一宮 馬場都都古和氣神社
2019年3月
前回のブログで10年前の旅について書いてみたけれど、訪れた場所の情景は思い出せてもその時どんなことを考えていたかまではあまり思い出せなかった。
昨日のことのように思えても、いつまでも覚えている印象的な旅だったとしても、時が経つと細部はどんどん浸食されていって、残るのは写真と同じような景色ばかり。
あの時あそこにいたのは今ここにいる私なんだけどなあ。もう他人だったような気さえする。
今日は新しい旅の記憶にしておこう。
人生2度目の青春18きっぷシーズンが到来した1年半前の旅。
待ちに待ったにわかきっぱー第2弾は福島県の都都古和氣神社(つつこわけじんじゃ)に行くことにした。
ここは名前がとても気になっていたところ。
都都古和気神社には水戸から水郡線に乗って行く。途中、袋田の滝という名所にも寄り道する予定で出発。
8:25 上野
グリーン車2階席をゆったり満喫しそろそろ水戸に着くなあという頃、今日は水戸の梅まつりというものが行われていることを車内放送で知る。そしてなんと梅祭りの会場である偕楽園を訪れる客のため、梅まつりの会期中だけ水戸の1つ手前に「偕楽園臨時駅」なる幻の駅が出現するという。
ここで降りたら水戸までは歩きになるけど、俄然きっぱー気分になっていたので、普段はほとんどないミーハー心を振り絞って降りてみた。
偕楽園は入り口からも溢れそうなほど梅が咲いていた。写真のひとつでもと思ったけれど、あまりの人の多さに本当に駅に降りただけ。そこから水戸まで30分歩きました。
11:15 水戸
水戸から水郡線。水戸と郡山を結ぶから水郡線。新しい名前を知るって楽しい。
電車の窓から下を覗くと結構高いところを走ってることがわかる。所々水色に光る綺麗な川が流れていた。水量は結構ありそうだ。
12:28 袋田
袋田に到着。
電車を降りたら滝まで行くバスが待っていてくれた。接続の良さに感動したけれど、考えてみれば当然か。電車もバスも便数はそれほど多くない。
駅というのはひっきりなしにくる電車のためいつでもスタンバイしてるものと思っていたけど、それは全国の常識ではないことを体験する。地方を訪れるとこういう駅によく出会う。そろそろ電車が来る頃だと人や駅員さんがぽつりぽつり集まってくるのが面白い。何かのイベントが始まるようで妙にワクワクする。
滝近くのバス停に着く。滝までは長いトンネルを抜けて行くのだ。このアトラクション感はすごい。
ふと広い部屋に出る。正面に丸く迫る岩肌を白く広がるように流れる水。少し下がって振り返り、トンネル越しの景色にもまた感動する。
バス停に戻る途中、流れる川の透明さと軽やかな音に誘われてしばし佇む。そうだこれを家でも聞こうと思い動画を撮り始めると賑やかな団体が近づいてくる不思議。どこの誰だかわからない方たちの楽しそうな会話も持ち帰る。
14:25 袋田
15:17 磐城棚倉
都都古和氣神社と呼ばれる神社はなんと3カ所もある。どれも一ノ宮らしいがどういうことだろう。例の石碑にはちょっと違う漢字で「都々古別神社」と「石都々古別神社」と2つ書かれている。
磐城棚倉から行けるのは馬場という地名がついた馬場都都古和氣神社だけど。調べて見たけれどこれが石碑にある神社なのかは分からなかった。いずれもう一方にも行くことを誓い、この日は馬場都都古和氣神社を訪れてみる。
磐城棚倉駅からは適度に民家のある静かな道を歩いて15分くらいで到着。
神社のある場所は遠くからでもなんとなく分かる。霊感的なものではなく、高い木が密集して生えていることが多いからだ。
ここも神社のあたりだけ立派な木々が鬱蒼としていた。
境内を散策していると拝殿の後ろら辺に古墳という看板を見つけたが、どれを指しているのかはわからなかった。古墳のある神社なんてすごい。
御朱印をいただいた後、神社に受け継がれる宝物などについて詳しく教えてもらえた。開口一番、電車ですか?と聞かれたがあれは帰りの電車の時間を気にしてくれたんだろう。おしゃべり好きな宮司さんだった。確かに乗り過ごしたら次は数時間後になる。
私の後にもう一人御朱印をいただくためおじさんが並んでいたが、私が帰る際、電車ですと答えていて戦慄した。私が急いで行ってももう結構ギリギリだったからだ。
彼は大丈夫だろうかと思いつつ小走りで駅に向かう。
この宮司さんは先日いただいた塩竈神社の御朱印の字を大変に素晴らしいと褒めてくれた。筆のあとをゆっくり指でなぞっていると心が落ち着くんだよと教えてくれた。



