雨の日の代替運動 | 旅はブロンプトンをつれて

旅はブロンプトンをつれて

ブロンプトンを活用した旅の提案

仕事のある平日の朝、午前2時半くらいに起きて、3時前後に家を出てから1時間少し走って横浜市内の自宅から都心まで通うようになって、仕事のない休みの日も、3時前には起きるようになりました。
やはり、仕事のある時だけ早起きして仕事のない日や週末だけは、普通に7時に起きるというのは、どうしてもリズムを維持しにくいのです。
たとえ目覚まし時計をかけなかったとしても、だいたいいつも同じ時間に目を醒ましてしまいます。
前にも書きましたが、調子の良いときなら目覚ましをかけた5分前にきっかり起きて、目覚ましが鳴る前に止めるなんて芸当ができるようになります。
そのときに、そのままベッドで二度寝をするか、通勤の必要がまったくなくても、お散歩など趣味のために自転車で走るのか、わたしには2択の選択肢があります。

前者を選ぶと、その朝は気持ちが良いのですが、最終的にベッドから起きるのが遅くなるので当然に朝食の時間がずれて、その影響が昼食、夕食にも波及して一日のスケジュールが押してしまい、そうした日が続くといつものような睡眠時間では日中睡魔に襲われてしまうことが多くなります。
そうすると、日中どこかで短い睡眠をこまめにとっても、眠気を払うことが一向にできず、私の場合はコンタクトレンズ(ソフト)を使用しているので、常に目がしょぼつくようになり、ドライアイに悩まされることになります。
さらに食事の時間が遅くなることで、また食事の前に運動することもないということで、どうしても必要以上に食べてしまい、それが過食という悪しき習慣につながります。

けっきょく、どんどん床に就く時間は後ろ倒しになり、昼間に起きていてもぼんやりしたままで、かといって短い仮眠もとりにくくなり、結果夜の睡眠のリズムを狂わせるばかりか、食事量の調整にもてこずるようになります。
その点、後者のように特に用事が無くても、日常の通勤時と同じ時間帯に自転車で走ることができれば、そののちに朝食をとったあとや、電車に乗って自宅へ引き上げる際に、10分でも15分でも居眠りをすることで、そのたびに頭の中をすっきりさせることができます。
また、それくらいに短い時間の睡眠であれば、コンタクトレンズを装着したままでも目に負担が少なくて済みます。
そして、夜の寝入りも良くなります。
結局、早起きすることが運動することの習慣を、運動することが早起きすることを支え合うようになるのです。

この自転車による通勤を習慣化するには、2つの大きな要点があるように思います。
ひとつは、運動(自転車で走ること)を激しくしないこと。
というよりは、楽しめる程度にとどめておき、がんばらないこと。
「がんばり過ぎないこと」ではなく、「がんばらない」に徹することです。
苦しいことをしなければ運動にならないという先入観は捨てましょう。
小学生のころ、なぜ自転車に乗り続けられたかといえば、それは楽しく走れたからにほかなりません。
がんばって疲れてしまい、こんなに苦しいのならと運動習慣を諦めてしまったら、元も子もありませんから。
もうひとつは、イレギュラーなことが起きて運動できない日があったとしても、それを淡々と受け容れることです。
天候や家族の状況、ほかに優先させねばならない用事など、様々な要因によってよい習慣が途切れる日もあるかもしれませんが、そんな時に自分を責めたり、他人に転嫁したりすることはげんに慎むべきです。
そんな暇があったら、少しでもいいから身体を動かすべきですし、経験上、そんな態度で生きている限り、その人の心はザルと同じで、良い習慣をつけることはいつまで経ってもかないません。

さて、問題はブロンプトンに乗れない「一日中雨の日です。
私は試行錯誤の結果、当面は合羽を着て雨中にブロンプトンに乗るのはやめています。
安価でも高機能のついた合羽であれば身体は濡れません。
しかし、ブロンプトン自体はそういうわけにもゆきません。
シートポストを支える部分に水が入ると、ポストが支えられなくなり、短い期間で乗っている最中にいきなりシートが下がったり、まわったりするようになります。
そうなると、修理に2万円以上かかることになります。
さらに、往路復路とも、その一部であっても走らないのであれば、もはや無理をして曳いて行くことも控えます。
始発の路線バスは家の近くの停留所を6時13分発ですから、5時半に起きても3時間も平日とずれてしまいます。
「今日はブロンプトンには乗らない=運動はできない(もちろん、自転車で走ることだけが運動ではないというのも重々承知しております)という日を設ける」のですから、代わりの運動をどこでするかということです。

朝起きて午前3時に家を出ても、2㎞さきの日吉駅まで歩いて22分くらいですから、電車はありません。
もちろん、この程度の距離と時間を歩いても程度が軽くて、通常都内まで自転車で走っている運動とは釣り合いが取れません。
また、日吉駅の始発は5時09分発で、4時45分に家を出れば間に合うのですが、仕事場に到着する時間も6時10分前と、いつもの4時過ぎと比べて2時間近く遅くなってしまいます。
そこで、ある雨の日の朝、お隣の元住吉駅までの3.1㎞を歩いてみることにしました。
元住吉駅なら、24時間営業で午前4時から朝食を提供する吉野家さんがあります。
始発電車は日吉より10分早い5時49分発。
元住吉駅まで歩いてみたら35分程度かかりましたから、4時20分に家を出ればよいのですが、朝食を元住吉駅前でとることを勘案して、3時45分には家をでます。
これで多少は晴れた平日に近くなりましたし、早歩きすれば朝食を取る前に一日の運動量を確保できたことになります。
仕事場に到着するのは5時40分ですから、ドア・トゥ・ドアで2時間近くかかってしまいますが、30分以上の歩行はかなり運動強度も感じます。

日吉駅まで歩くよりも元住吉駅まで歩けば、仕事場に10分早く着けるといっても大したことないようにおもわれますが、朝の10分間は貴重です。
実際に、競歩並みの速度であるいたところ、睡眠さえちゃんととれていれば、一日の目標運動量を達成できることがわかりました。

また、雨の日でも朝食前に運動することによって、いわゆる暴飲暴食をせずに済みました。
その日の帰りは疲れたので電車とバスを乗り継ぎ帰宅しました。

朝早かったのと歩いて普段使わない筋肉を使ったから、電車の中での短い仮眠も、その日の夜も自然に深く眠れました。
雨の日は潔く傘をさして、いつもよりも長い距離を早歩きすることで運動する、これ、早起きが習慣化した人のひそかな特権だと思っています。
(おわり)