パリ滞在記vol.3
朝、6時45分。
爽やかな日差しの中、シャルル・ド・ゴール空港に到着。
結局一睡もできずにフラフラ~っとしながら、入国審査へ。
しかし、ちょうどほとんど同じ時刻に到着したヨーロッパ圏外の飛行機がもう1機あったようで、外国人用のゲートは様々な国のひとで混雑していた。
あまりに眠く、のろのろとみんなに抜かされながら歩いてたので、大行列の一番後ろの方になってしまった。
これは、1時間くらいはかかりそう。
「あ~、ヨーロッパ人用ゲートはあんなに空いているのに、いいなあ」
「さっきのフランス人のおじさん、もう入国してるよ~」
なんて思いながら、パスポートをバックから取り出し、手に持ってポケーっと待っていた。
すると、むこうのほうから何の係の人かよく分からないけれど、こちらに向かってきた。
そして、「ニホンジンですか?」
と、たどたどしい日本語で話しかけながら、私のパスポートを指さしている。
そうだと答えると、なんと!
外国人用ゲートとヨーロッパ人ゲートの間の特別なゲートが・・・・
パカッと開き・・・・!
「こちらへどうぞ」
と通されて、最前列に!
・・・・後ろに並んでいる方々の視線が気になりましたが、ここは、あえて振り返らず。
そして、その親切な係のひとは、入国審査を行うポリスに
「彼女、日本人だから。よろしく!」
と説明している。
そしてポリス(イケメン)は、なんと、日本語で
「コンニチハ。モクテキはナンですか?ヒトリデスカ?ドレクライタイザイしますか?」
と聞いてきてくれるではないですか!
日本語で滞在期間などを伝えると
「ホントニ~?」
などと日本語で返してくれました。
日本語上手ですね、とほめたら、
「ベンキョウしています!キョウハ、ニホンノカタにアエてウレシイです」
と言ってくれて、私も嬉しくなりました。
が、
その後、ポリスさんが入国スタンプを押すためにパスポートをパラパラ~っとめくると・・・・
そこには私のフランスでの労働ヴィザが貼ってあり・・・
(10年パスポートなので、貼ったままなのです)
ポリスは
「な、なんだ。フランス語、しゃべれたんだね・・・・」
と、フランス語で言う。ちょっとがっかりした顔。
いい雰囲気が微妙に台無し
でも、すぐに気を取り直してくれて「いい旅を!」と言ってくれる。
先ほどの親切な係のひともニコニコ手を振ってくれている。
入国から、なんだか幸先の良いスタートがきれたと思った。
次なるハプニングが待ち受けているとも知らずに。
続く