Museum of London | Have a cup of tea

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主に英国に関する出来事を記録しています

前に投稿したかもしれないと思いつつ、探してみたらなかったので、2022年の渡英時に初めて訪れたMuseum of London(ロンドン博物館)について。
 

ちなみに、前回2022年の渡英は世界はコロナ後の移動が始まっていたが日本では慎重でコロナ禍のまだ渡航について条件付きだった時期で(飛行機に乗るためにワクチン3回の接種証明など)、通常なら10日~2週間くらいの日程が妥当だったが、ホテルでの隔離云々など不透明だったため、余裕を見て3週間の滞在日程を組んでしまい、日数も多かったので、イベントも盛沢山だった。旅行後すぐに投稿すればよかったが(いくつかは投稿した)、あの時は、10月にもTravisのコンサートに行ったりして、慌ただしい時期だったので、なかなか投稿が追いつかなくて、そのまま時間が過ぎてしまった。また、年を取ってきて、どうもブログ投稿が億劫に感じてしまい、文章を書くのも難しく、なかなか投稿までたどり着けなくなっている。まぁ、過去の旅行の写真を眺めていると当時の記憶が戻り、情報的にはタイムリーではないが、旅行時の雰囲気を思い出して自分で楽しくなったりするので、振り返って投稿するのも良いかと思う。

 

そのロンドン博物館であるが、過去30年近く、何度も渡英してロンドンに滞在していたにもかかわらず、ガイドブックのメジャーな観光先として必ず掲載されていた、気になりつつも、ロンドンにあるからいつでも行けそう・・と、ずっと後回しにしていたスポットだった。その博物館では長年観てみたいものがあった。それは、20年近く前の「地球の歩き方」ガイドブックに写真が掲載されていた、まるでシンデレラが舞踏会に行くときにかぼちゃが化けたような、煌びやかな馬車だった(魔法使いサリーのオープニングにも出てくる馬車にも似た形だが、確か、ロンドン市長のパレードがあるときに使用されるものだったような・・)。そして、2年前にThe Divine Comedyのバービカンでのコンサートを観るため、ロンドン中心部に滞在していたため、そのバービカンの近くのLondon Wallという古い遺跡のある場所にロンドン博物館があることを知り、やっと行くことができた(リンク)。結論から言うと、そのお目当ての煌びやかな馬車は展示されていなかったが、ロンドンの歴史を展示した博物館の内容がとても充実していて、馬車抜きでも見に行ってよかったと思った(しかしあの馬車は今どこかで観れるのか?)。また、その時、ロンドン博物館が別の場所の古いマーケット跡地に移転することを知り、2022年末のあと数か月後にその建物が閉館するということだったので、移転前に観に行くことができて良かった。新しいロンドン博物館の移転先は、バービカン駅の近くのSmithfield General Marketという場所で、2026年オープン予定だそう(リンク)。また、テムズ川沿いには別のMeseum of London Docklands(リンク)という博物館もあるそうで、テムズ川の港湾関連の歴史が観られるようで、機会があったら行ってみたい。

前置きが長くなったが、今は閉館してしまったロンドン博物館、2022年9月に訪れた時の建物や展示品の写真を見返してみた。

 

 

階段を上り歩道橋のような通路から建物へ入った。
 

ビル群の中にぽっかりと円形の緑地があった。この場所は、London Wallという遺跡の一部らしい。この横のある建物がロンドン博物館だった。



ロンドンの起源と歴史に関するものが展示されていて興味深い。


シェイクスピア劇で有名なグローブ座(Globe Theatre)の模型

テムズ川沿岸にはグローブ座のほかにも劇場があったようだ。上の写真はThe Rose(ローズ座)という劇場の歴史が書かれている。上演は日曜を除く毎日午後3時から2時間、休憩なしで上演されたという。作品は、シェイクスピアのほか、マーロウ、キッド、ジョンソンといった劇作家が名を連ねる。

 

下の写真は、ヴィクトリア時代の作家や著名人たちが飲食したり、新聞を読んだり、商売の取引をしたり交流するCoffee House(コーヒーハウス)のジオラマ模型(蠟で作られている)。説明には、作家のサミュエル・ジョンソンが、ラッパ型補聴器を持って、画家のジョシュア・レイノルズの左隣に座っていると書いてある。ジオラマの手前に展示されている欠けた陶器などは、Cheapsideという通りを入ったWood Street にあったTom’s Coffee Houseで1740年代に使われていた物だそう。
 

また、ロンドンに縁のある人物の紹介コーナーもあった。(ヴィクトリア女王、チャールズ・ディケンズ、Dr Johnsonなど)

 

 

↑ 昔の銀行や仕立屋さんの店内の様子。

また、ロンドンに住んだ日本人画家、牧野義男さんの絵画も展示してあった。

説明には、日本の版画(おそらく浮世絵?)に大きな影響を受けている作風とある。牧野氏の絵画を知ったのは、20数年前に訪れたクラッパムにあった漱石ミュージアムに行った時で、当時のミュージアムの館長さんが執筆した牧野氏に関する書籍を購入したのだった。当時、学校で絵画を習っていたので、水彩画で描かれた霧に煙るロンドンの風景がとても気に入ったことが思い出される。

 

 

 

 

 

現在休館中になってしまったロンドン博物館だが、内容も充実した常設展(上の写真の展示など)は無料で観ることができた。奥が深く幅広いロンドンの長い歴史をじっくり鑑賞しようとしたら、到底一日で見きれないので、時間があれば、何度か足を運んで、セクション別に探究しても面白いと思う。2026年のSmithfield Market跡地での開館が楽しみだ。