Tigermilkで好きな曲は、「My Wnadering Days Are Over」で、確かこの曲はフロントマンのスチュアートが若い時に初めてアメリカに旅して帰ってきたときに作った曲だという。昨年からスチュアートが書いた小説『Nobody's Empire』をカタツムリ並みにゆっくりゆっくり読んでいるが、今ちょうど、その主人公が友人とカリフォルニアに滞在してギターで曲を作ろうとしているところを読んでいたので、その内容を思い出し、さらに先を読むのが楽しみになってきた。この曲、歌詞ではメランコリーとかロンリーとか連呼するけど(笑)、希望をもてるような軽やかなチューンが心地よい。
2部では、スティ―ビーが奥様に捧げる曲だということで(このとき、すでに奥様が恋しいと言っていた)、「To Be Myself Completely」、そしてスチュアートも奥様が自分を歌った曲がないと文句を言われた(?)とかで、この曲を妻に捧げると言っていた、「Piazza, New York Catcher」を歌った。スチュアートの奥様はたしかアメリカ出身だからか?後者は2年前のサマソニ幕張でも演奏してくれた。スクリーンにBelle and sebastianのバンド名がキラキラと映るのが夜空みたいで美しかった。
そういえば、その2曲の合間に、「Beautiful」をアコースティックギターで少し歌ってくれたのだった。懐かしかった!この曲好きだけどアコースティックで静かな曲だからリクエストするまではいかなかったが、好きな曲で昔4曲入りCDを買ってよく聴いていた。スチュアートも、これは最後まで哀しい曲なので、全部は歌わないと言っていたような。確かに、歌詞では~リサが目が見えなくなる~とか、ちょっとDepressingでメランコリックなんだけど。その「Beautiful」が入っているCDが結構お気に入りだったのを思い出した。CDのタイトルは、『3..6..9 Seconds Of Light』というのだが、「A Century Of Fakers」「Le Pastie De La Bourgeoisie」「Beautiful」「Put The Book Back On The Shelf」の4曲入りだけど、最後の曲にはHidden Trackが入っていて(あの頃、隠しトラックって流行っていたよね?CDのなせる業!笑)、"Belle and sebastian on the radio~"という歌詞が聞こえる。ライブではアンコールのときにこの4曲目の「Put the book back...」をワンフレーズだけ歌ってくれたのだった。
そして2部の最後の曲として、「Lazy Line Painter Jane」を歌ってくれた。この曲、確か2001年に赤坂ブリッツで初めてベルセバのライブを見た時に(ベルセバ初来日だったか?)、観客からのリクエストかどうか、うろ覚えだけど、誰か歌ってくれない?とスチュアートが観客に呼び掛けたら、2階席にいたファンの女の子がステージに招かれ歌った曲で、そのときの印象が強く残っている。当時、私はまだこの曲を知らなくて(アルバムしか聴いてなかったので)、ライブで初めて知った曲だった(その後、シングルCD/EP盤を買いあさった自分)。その飛び入りの女の子のボーカルがすごく上手くて(おそらくバンドを組んで歌っていた人だったのかも)、圧倒されたのを覚えている(横で一緒に歌っていたスチュアートもびっくりしていたような・・・)。その時から、ベルセバは観客参加型の楽しいライブなんだ~と印象づけられたような気がする。あれから25年!確かにThe Boy With The Arab Strapでは観客をステージに上げて踊ってもらうのが定番になっている。
そしてアンコールでは、ファンからのリクエストが多かったという「Dog on Wheels」を演奏してくれた。私もリクエストしたのでまた聴けて嬉しかった。アップテンポでなぜか懐かしさを感じさせるチューンがお気に入り。ミュージックビデオでは、若きスチュアートが狐か犬?のパペットを持ってグラスゴーの街をさまよっていて、その映像もかなりノスタルジックである。
アンコール2曲目は、後ろのスクリーンで時計の針が周る映像が目を引いた、エレクトロポップなサウンドの「Sleep the Clock Around」。最後におやすみなさい~みたいな感じで、このTigermilkの夜は幕を閉じたのであった。この曲もサマソニ大阪では演奏されていたが、幕張の方ではやらなかったので今回聴けてよかった。
当日のセットリストは、事前にグループ内で聴きたい曲を挙げて投票し送ったものからニールが選曲したのだと思う。ライブで聴きたい曲は数知れないが、私はここぞとばかり、ライブで演奏されているのを見たことがない、「Birds of Paradise Farm」(アルバム『Casanova』日本盤のボーナストラックの一曲)などをリクエストした。提出する曲を選ぶのに、最初は投票しようということで参加メンバーがそれぞれ聴きたい曲をあげていったのだが、参加者は熱心なファンの方ばかり、当然いろいろと揉めた(笑)。投票ということだったのに「これは自分のテーマ曲だから譲れない!」「一人1曲にしよう!」という人もいたりと、それぞれの思いが熱いので、一時はまとまらず議論があったりしたが(オンライン上のグループチャットだったので意思疎通ができているんだろうか?という感じもあった)、最終的にまとめ役の人が投票の上位20曲くらいのリストを団体に送ったらしい。どの曲を歌ってくれるかは最終的にはニールご本人の裁量なので、私としてはどの曲であっても、ニールの選んだ曲の生演奏を聴けるのは嬉しいことこの上ないと思っていた。
ライブでは、曲間にファンの人と気さくにおしゃべりしていたニールさん。印象深く覚えている話としては、VIPコンサートにちなんでの話題だったのか、当時ベン・フォールズがスコットランドの古城でプライベートな音楽VIPイベントを開催し、その参加費が凄いお値段だとか言うことを話していた。また、当時Divine Comedyの新譜がそろそろ出るのでは?という噂がファンの間であったので、イギリスのファンの人が、次の新譜はいつ出るのか?と聞くと、「imminent」(差し迫っている)とニールが答えていたのを覚えている。また、その場で「何かリクエストある?」と聞いてくれたりして、他のファンの人が言ったリクエスト曲を即興で歌ってくれた。私は皆の早口の英会話についていけなくて、ちょっときょとんさんだったが(笑)、事前にリクエストし投票で上位にあった「Birds of Paradise Farm」もギターの弾き語りで歌ってくれたので、それだけでもう感激し胸がいっぱいだった。
VIPといえば、その当時よく国内のコンサートで来日するロックバンドがVIPチケットというものを販売していたのを目にしていたが、VIPチケットは普通のチケットよりも高額で、コンサートの前方席のほかに、バンドメンバーと「Meet and Greet」の機会があり、サインをもらったり一緒に写真撮影りできるもの。そんな情報を見てVIP羨ましいな~と思っていたので、私は即座にそのMLHRのVIPツアーの情報を見た時、その寄付額について、捕らぬ狸の皮算用ではないが(笑)参加人数で割って計算してみたら、動物保護団体に寄付できるとともに、間近でIntimate(!)なプライベートコンサートが聴けて、サインをもらえたり、一緒に写真撮影もできるのなら、その寄付額は妥当だと思った(というかちょっとリーズナブルすぎる?と思うくらい。そう、当時はまだ今ほど£は高くなかったので)。今思えば、自分も(今よりは)若くて、毎年のように渡英するほどフットワークも軽く、いろいろなことで相当タイミングも良かった(星が一列に並んだ?!(笑))のかもしれない(今ではそんな海外でのグループアクティビティに参加する気力はなくなっているし💦)。あのVIPツアーに参加できたことは本当に幸運だったと今でも思う。(つづく)