Have a cup of tea

Have a cup of tea

主に英国に関する出来事を記録しています

10代の頃からライブに行くのが趣味であるが、昔から時々見る夢があった。それは、自宅や身近な場所に、憧れのミュージシャンがやって来てプライベートライブをしてくれるというものだった。会場はさまざまで、学校の体育館や講堂みたいなところだったり、誰かの家や自宅の一室だったり、鄙びた温泉街の商店の一角だったり・・・。現実世界ではライブやコンサートを見ると言えば、都心の大きな会場が主だけれど(Divine Comedyを観に行くイギリスでは、ロンドンや他の中都市の会場だったりする)、夢の中ではもっと身近な会場が多く(単なる願望か?)、まさにそんな夢のような夢を見ては、目覚めた時にわぁ~いい夢見たな、夢の続きを見たい!とまた寝ようとしたりしたこともあった。その夢のような夢みたいな憧れのミュージシャンのプライベートライブを、なんと数年前に実際に体験できたのだ。

それは、およそ7年前、2019年2月のことだった。


このブログの投稿でもたびたび登場する北アイルランド出身のThe Divine Comedyこと、ニール・ハノン氏がパトロンとなっているアイルランドのダブリン郊外にあるMy Lovely Horse Rescueという動物保護団体がある。ニール自身もSNSなどで自らがサポートしている団体について時々動物と一緒にいる動画や写真を投稿しているが、その団体名が、イギリスのコメティドラマ(Father Ted)の挿入歌としてニールが作った曲のタイトル(My Lovely Horse)に由来することもあり、その情報を時々フォローしていた。すると、2018年の秋ごろ、その保護団体のチャリティイベントとして、寄付をするとニール・ハノンのプライベートコンサートに招かれ、さらに同団体の保護施設を見学できるVIPツアー(名称がうろ覚えだが)というものが発表された。1グループ10人くらいで受け入れ可能ということだった。FBではThe Divine Comedyやニール・ハノンのファンが集う非公開グループに入っているが、当時そこでもそのツアーの話題がもち上がり、グループ内の何人かが行きたいとコメントしていたので、自分もまぁ軽い気持ちで「年内は無理だけど、翌年くらいなら行けそう・・」とコメントしたら(英語で)、他にもその時期ならば行けそうだという人が返信してくれて、その後、すぐにメンバーを募り始めたので、勢いで「I’m in!」と返信したら、あれよあれよという間に、VIPツアーのメンバーに入り、都合の良い日程の話し合いを経て、代表者が団体側に連絡して、日程が決まってしまった。


VIPといえば、その当時よく国内のコンサートで来日するロックバンドがVIPチケットというものを販売していたのを目にしていたが、VIPチケットは普通のチケットよりも高額で、コンサートの前方席のほかに、バンドメンバーと「Meet and Greet」の機会があり、サインをもらったり一緒に写真撮影りできるもの。そんな情報を見てVIP羨ましいな~と思っていたので、私は即座にそのMLHRのVIPツアーの情報を見た時、その寄付額について、捕らぬ狸の皮算用ではないが(笑)参加人数で割って計算してみたら、動物保護団体に寄付できるとともに、間近でIntimate(!)なプライベートコンサートが聴けて、サインをもらえたり、一緒に写真撮影もできるのなら、その寄付額は妥当だと思った(というかちょっとリーズナブルすぎる?と思うくらい。そう、当時はまだ今ほど£は高くなかったので)。今思えば、自分も(今よりは)若くて、毎年のように渡英するほどフットワークも軽く、いろいろなことで相当タイミングも良かった(星が一列に並んだ?!(笑))のかもしれない(今ではそんな海外でのグループアクティビティに参加する気力はなくなっているし💦)。あのVIPツアーに参加できたことは本当に幸運だったと今でも思う。(つづく)

(2025年10月のイギリス旅行記)

 

バースでは、ジェーン・オースティン・センターを訪ねた。リンク: The Jane Austen Centre

ジェーン・オースティンは生涯にイングランドの数カ所の街に住んでいたが、そのひとつがバースだった。

 

バースではジェーン・オースティン・センターに行く予定をしていたので、その前に少し予習をしようとKindle本で見つけた『The Jane Austen Travel Guide to Bath and England』(Rachel French著)という本のサンプルをダウンロードして読んでいた。

また旅行に持参したノートパソコンでBBC iPlayerの『Miss Austen』というドラマを観た。このドラマ、予想外に面白かった。Gill Hornbyの『Miss Austen』という小説をベースに制作されたこのドラマは、ジェーンの姉、カサンドラを主人公に、ジェーンが姉や友達に送った手紙のエピソードをベースに描かれている。ドラマではジェーンの死後にカサンドラが手紙を読み返し、憤慨したり涙したりするシーンもある。手紙にはカサンドラの若い頃の婚約者についての記述や、彼女を憤慨させる批判的なことも書かれていたようだ。原作の小説を読んだことがないので定かではないが、ドラマのベースとなった小説は、現存するジェーンの手紙の内容や、ジェーンの小説のなかのエピソードを織り交ぜて書かれているようだ。

 

 

 

 

(現時点では日本で配信されていないのが残念。)

 

 

 

 

ジェーン・オースティン・センターは、バース中心部から歩いて行ける。傾斜のゆるい坂道を少し登り始めたところにあった。

 

 

センターの入り口。この建物はジェーンと家族が実際に住んでいた場所らしい。


 

チケットは大人17ポンド。最初は入場者をグループごとにまとめてレクチャー室みたいな所に案内し、いろいろと説明してくれた。その後は、自分のペースで館内を見て回れた。

 

 

ジェーン・オースティンの多くの作品はドラマや映画化されている。これはITVテレビ映画『Persuasion』(2007年)の衣装。主人公を演じたのは、サリー・ホーキンス(最近では映画『パディントン』のお母さん役で有名)。私が見たことのある同作品は、昔NHK BSで放送していたBBCドラマ版だったかも。

 

 

 

昔の手袋や洋服の生地、扇など。ジェーン・オースティンの時代のものらしい。

 

 

 

バースと言えば温泉。療養に温泉を利用したというが、療養する人がこの箱型の中に座り、前後で人が持ち上げて移動し、温泉の湯に浸かっていたらしい。解説によると、これは膝の関節痛がある人用の療養箱らしく、膝の部分が温泉によく浸かるように丸い形状に作ってあるとか。

 

 

 

ジェーン・オースティンの年表があった。ジェーンがチョートン村へ引っ越したのは1809年だった。20数年前にこの写真のチョートン村のジェーン・オースティン・ハウスを訪れたことがある。懐かしい。

 

 

1811年から1815年は、『Sense and Snesibility』『Pride and Prejudice』『Mansfield Park』『Emma』などが出版された。また1815年にバースを舞台にした『Persuasion』を書き始めたという。

 

 

1817年に病気の治療のためウィンチェスターに移るが、同年帰らぬ人となる。ウィンチェスターの最後の家も、20数年前にチョートン村に行った時に訪れた。

 

 

ジェーン・オースティンは42年の短い生涯だった。結婚もせず(一度はプロポーズされて受け入れるも、一晩でお断りしたというエピソードを、チョートン村のオースティンハウスに行った時に知った)、後世に残る人気小説を執筆した人生だったのだ。彼女の代表作はドラマや映画で観たことがあるが、何度か原作の小説を読もうと文庫本や原書を入手したが、どうもなかなか読み進めず読了できていない。たまに途中から読み始めることもあるが・・。通信制大学の英文学史の講義で、ジェーン・オースティンの時代の女性の地位や問題などを学んだことがあるが、オースティンの小説にも出てくるエピソードとして、当時の女性は独身だと親の財産を相続できないなど、人間としての尊厳がないがしろにされていて、今の時代はそういうことが見直され解消されつつあるものの、いつの時代も女性の多様性に関して社会の目は厳しいものだと思ったり・・。そんな時代に、ジェーンは家にこもって小説の執筆に専念し、その内容も身近な家庭内や自分の行動範囲内の出来事を題材にし、人間模様や人々の感情を細かく観察して表現したことで、多くの読者から共感を得る作品が生み出されたのだと思う。

 

ジェーン・オースティンセンターでは、見学した最後に、オースティン作品のドラマや映画でよく見るリージェンシー時代のドレスを着ることができる。着用すると、スタッフの人がスマホで5ショットくらい記念撮影してくれるサービスがあった(男性用の衣装もある)。

 

(服の上から着られるドレスとボンネットを着用し友人と。右の人形はPride and Prejudiceのミスター・ダーシーか?写真撮影してくれたスタッフの人に「あっち向いて、こっち向いて、微笑みあって!」といろいろ指示された(笑))

 

また、ジェーンはロングウォークが好きで、バースでも周辺のカントリーサイドや近くの村までよく歩いていたそうだ。バースではシドニー・ガーデンズという庭園がお気に入りだったそう。ジェーン・オースティンセンターを観た後に、シドニー・ガーデンズまで歩いて行ってみた。

 

(上:シドニー・ガーデンズに向かう途中、パルトニー橋の上に軒を連ねるベーカリーなどのお店。パルトニー橋はイタリア・フィレンツェのヴェッキオ橋をモデルにしたそう。)

 

(上:Great Pulteney Streetに立ち並ぶジョージアン様式の建物。これらはサー・ウィリアム・パルトニーの依頼により、ジョージアン様式建築家のトーマス・ボールドウィンが設計し、1789年に完成したとのこと。VisitBathサイトによると、この通りは映画やドラマのロケ地としても有名で、代表的な作品は『レ・ミゼラブル』『悪女(Vanity Fair)』『説得(Persuasion)』『ある侯爵夫人の生涯(The Duchess)』など。)
 

(上:シドニー・ガーデンズの一角に建つホルバーン美術館)

 

 (上:シドニー・ガーデンズに流れる運河)

 

 (上:シドニー・ガーデンズ内を通る鉄道)

 

 

(上:広々としたプレイグラウンドもある、シドニー・ガーデンズからの眺め)

 

広い庭園を歩きながら、200数年前にジェーンが両親や姉のカサンドラとおしゃべりしながらこの辺りを歩いていたのだと想像してみた。緑豊かで広大な庭園はのんびり散歩するのにうってつけの場所だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20周年おめでとう!・・・て何のことかというと、このアメブロを開始してから今年の6月で20年目になった。

 

思い返せば2006年6月、このブログを始める前は、インターネットプロバイダーのソネットが契約者向けに無料提供していたサービスのホームページを利用してた。ホームページは今のブログのように直接書き込む形式でなくて、HTMLタグを使って文章や画像を入力していた。今思えばよくやっていたな~と感心する。あの頃はフリーランスになって駆け出しの頃だったので、パソコン操作では勉強になると思い、新しい事でも果敢に挑戦していた。投稿はそれほど多くはなかったが旅行やライブ、当時通信制で勉強していた英文学の資料などをホームページにアップしていたが、ちょうどその頃もっと簡単に投稿できるブログの存在を知り、イギリス友達がこのアメブロを始めたというので、自分も試しに使い始めたのだった。

 

ホームページの方も頻繁に更新する感じではなかったので、ブログも始めてみたものの、それほど熱心に投稿してなくて、数か月間全く開かないこともあった。

 

このブログの記念すべき第1回目の投稿は、2006年6月、Belle and Sebastianのライブに行ったことだった(リンク)。

そして翌月7月にはイギリス・ロンドンで8年振りに観たThe Divine Comedyのライブ(リンク)や、ストラトフォードに観光に行ったことを投稿していた。

 

あれから20年、今でもたまに来日してくれるベルセバのライブに行ったり、もう30年近く来日していないThe Divine Comedyのライブにイギリス旅行を兼ねて観に行ったりしていることが信じられない!(笑) その2006年以降、2019年までは平均すると年1回はイギリス旅行に行っていたが、2020年代になってからはコロナ禍もあったり、個人的な諸事情で渡英も3年に1回程度になりつつあるのが少し残念だ。もともとイギリス関連の出来事を記録していこうと書いてきたこのブログ、これからもできる範囲でカジュアルなライフワークとしてイギリス探求も続けていきたいと思う。

 

(余談)

昔のブログを読み返してみると、初投稿のベルセバのライブの感想が我ながら初々しくて(笑)、それでいて核心をついていたのに気づかされる。ベルセバの初期の楽曲はアルバムで聴くと、ボーカルのスチュアート・マードックのウィスパーボーカルが繊細で穏やかなのだが、友達の一人はその消え入りそうな歌声を聞いていると泣きたくなる言っていた。確かにアルバムで聴くとそのコメントも頷けるが、ライブではメンバーの演奏が上手いし、スチュアートだけでなくスティービーやサラのボーカル曲も素敵だし、静かな曲に加えてダンサブルな楽曲もあり、ライブならではの躍動感で楽しめるバンドだと思う。

(The Divine Comedyもしかり、バンドの演奏もニールの歌もうまくて聴かせるんだけど、、、本当に来日がないのが残念~!)

そのベルセバ、今年はアルバム『Tigermilk』と『If You're Feeling Sinister』のリリース30周年ということで、両アルバム全曲の再現ツアーをイギリスや欧米で行っており、9月には大阪と東京で来日公演があるのも楽しみだ。

 

(My Wandering Days Are Over - Belle & Sebastian)  


(Like Dylan in THe Movies - Belle & Sebastian)


(The Divine Comedy at Hardern Pop Festival, August 2006)  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(前の投稿の続き)鉄道運休のなか、だいぶ時間を要したが無事にグロスターからバースへ到着した。バース・スパ駅では、ロンドンから移動してきた友達と待ち合わせていた。到着予定時間よりも30分くらい過ぎてしまったが、無事に駅で友達に会い、一緒に予約した宿泊先へ向かった。そこは、旅行予約サイトで見つけた駅から徒歩5分のB&B。バースではThe Divine Comedyのコンサートを見る予定だったので、会場から近い宿を予約した。実際、本当に会場に近くて歩いて5~10分くらいだった。

 

宿のB&Bは昔ながらのスタイルで、道路に面したエントランスのドアを入ると細長い廊下の先に階段があり、階段手前の一角に受付用の小さいデスクがあり、部屋の鍵などもかかっていた。このB&Bは宿泊客が外出するときに、デスクの上においてあった紙に、出て行く時間と帰ってきた時間を書いておくように言われた。

 

部屋に荷物を置いて、さっそく街なかに出かけて行った。バースを訪れるのは約30年近く振りだった。前回は90年代でケント州にある語学学校に行っていた時に、クラスメイトと3人で訪れてB&Bに一泊した。その時は確か7月頃だったと思う。記憶があいまいだけど、宿は現地に到着してからツーリストインフォメーションに行って探してもらったか、街なかを歩いていて入口のドアなどに”Vacant”(空き室あり)という表示のある宿を探して入ったかも。ちなみに満室や空き室無しは”Occupied”だったような・・・。そんな言葉でさえ今は懐かしく感じる(笑)。当時はインターネットも携帯電話もなくて、事前に宿を予約するとしても、ガイドブックに掲載されている宿ならば電話をかけて事前に予約するしかなかった。そうでなければ、現地に到着したらまずはツーリストインフォメーションに行って空いている宿を探してもらい、電話で予約してもらったものだ。

 

話は逸れたが、B&Bから少し歩くとすでに観光名所の数々があった。30年振りのバース、エイヴォン川にかかるパルトニー橋や、その独特な形状の川はパンフレットなどでよく見るバースの象徴的な風景だ。今回は最初にその川の近くにある公園に行ってみた。するとジェーン・オースティン生誕250周年を祝うモニュメントが飾られていた。バースはジェーン・オースティンが家族と住んでいた街で、バースを舞台に書かれた作品もあり、ジェーン・オースティンセンターという博物館もある。

 

(上:ジェーン・オースティン生誕250年のモニュメント)

 

 

(上2枚:公園にあるバンドスタンド、そのステージの階段に書かれたシェイクスピア作品からのセリフの引用"If music be the food of love, play on!")

 

(上:道の上の方から見下ろした公園)

 

旅行前に、バースの歴史をちょっと勉強しておこうとVisit UKなどのサイトを見ていたら、バースにまつわるおとぎ話のようなものを見つけた。その伝説によると紀元前863年、当時不治の病とされたハンセン病を患ったために王国を追放されたブラダッド王子(Prince Bladud)が田舎をさまよっていた。王子は生活のために豚の群れを連れていたが、その豚たちも皮膚病にかかってしまった。王子と豚がバースを歩き回っていた時、豚が地面の湿った泥の上に身体をこすりつけていると、そこから湯気が出ているのに気づいた。また、その湯気の出ている湿った土を身体にこすりつけていた豚の皮膚病が治ってきたということから、王子と豚がバースで治癒効果のある温泉が湧き出ていることを探し当てたという言い伝えがあるそうだ。公式にはバースはローマ人が築いたと言われているが、伝説とされるブラダッド王子の名も多くの歴史的文献に登場しているという。参照サイトはこちら→ Visit Bath

 

そのブラダッド王子と豚さんの彫像が公園に立っていた(下の写真)。

 

 

 

写真のブタさんの耳が垂れている?と思ったら、割れて取れてしまったらしい。サイトにある写真では左耳はまだちゃんとついていた。

 

その後、近くの店でフィッシュアンドチップスを買って、公園のベンチに座って食べた。

 

 

 

 

昨年10月のイギリス旅行では、グロスターに滞在した後、バースに移動する予定を立てた。

計画していた春先に、グロスターからバースへの列車の経路やタイムテーブルを調べていたら、グロスターからバースまで乗り換えなしで直接行けることわかり、安心して旅程を立てていたのだ。が、しかし、旅程が近づいてきた夏頃に列車の時刻表などを再度チェックしていたら、どうも直通の時刻表が出てこなくて、おまけにロンドンからグロスターに行く列車もチェルトナムまではあるが、そこから代替バス(代行バス)の表示が出て来て、どうやらグロスター周辺の鉄道は工事のため運休になっていることがわかったのだ。スムーズに移動できると思って計画したが、やはり数ヶ月先の計画、鉄道工事など予測できないことが生じるのは仕方がないことだ。
 
バースに移動する前日、グロスターで鉄道のサイトをチェックすると、バースに行くには、Bristol Pakway駅まで代替バスが出るという情報が出てきた。当初は1本でバースまで行けるのだと安心しきって計画を立てていたが、バスと鉄道の乗り換えで行かねばならない。しかも、未知のルートで果たして無事につくのか不安がよぎった。
 
 
 
 
翌日、相変わらず重いキャリーケースを引きずってグロスター駅まで歩いていき(駅まではショッピングモール内を抜けて行けたのでフラットなフロアで、移動は比較的楽だったが、つくづくもうこんな大荷物の移動、次回はぜったいに避けたいと真剣に心に誓ったのだ)、駅のチケット売り場でバース(Bath Spa)までのチケットを買い、代替バスの発車場所と時間を聞いて、ついでに駅構内のトイレを借りた。トイレはプラットホーム内にあるので、改札付近にいた駅員に断り、ホームに入れてもらった。グロスター駅のホームは人もいなくて、電車の影もまったくなくひっそりとしていた。
 
 
グロスター駅前には、代替運行の大型バスが到着する停留所が設けられ、すでにバスが到着していた。それに乗るのかと思い係員に聞いたら、そのバスではなかった。ほどなくして、20人乗り位のミニバスが到着し、それが自分の行き先の代行バスだった。大型バスじゃなくてミニバス?と思ったが、乗車人数によって調整しているのかもしれない。そのミニバスに乗ると、車の芳香剤の匂いがきつかった。そして、なぜだかブンブンと重低音の音楽がかかっていて、このミニバスのドライバーの趣味だろうが?大丈夫かな?と少し不安がよぎったが、「イギリスあるある?」だと思い、過去何度も滞在しているし、これくらいで動じてはいけない‥と不安を振り払った。
 
そしてすべての乗客の乗車が終わるとミニバスは発車した。最初は住宅地の狭い道をうねうねと進み、住宅街のバス停のようなところで数人が乗車してきた。地域の住人も鉄道が使えなくて、代行バスを利用しているのか・・とローカルな気分になったものだ。
 
その後は緑地の多い田舎道のような道路を進んで行った。この辺りは丘陵が多いようでアップダウンのある風景が車窓から見えた。列車でスムーズに行けなくても、運休だからこそ、こうしたあまり行く機会がないような街なかのルートを通っていくのも悪くはないな・・と、好きな音楽をイヤホンで聴きながら、旅を楽しんだ。
また、どの辺を走っているのかと、グーグルマップを開いてチェックしたりしていた。

 

両側に木々や低木が生い茂る狭い道を走っているときに、突然、車体の下の方からガタン!という衝撃と大きな音がした。運転手がすぐに減速し車を道端に停めて、外に出て行った。車に何かに当たったような音だったが、よくわからない。運転手が車内に戻ってくると携帯電話でどこかに連絡し始めて、どうやら車が故障し、これ以上走れないと言っているようだった。残念ながら、別の代行バスに乗り換えることになった。代行の代行とは、ついてない!そして迎えに来る代替の大型バスがこの狭い道路に入って来れないので、広い道路まで少し歩いて移動しなくてはならなかった。そこはけっこうな上り坂で、重たいキャリケースを引きずって移動しなければならないとは!勘弁してよ~と思っていたら、乗客の荷物の中で一番重そうな自分のキャリーケースは運転手が持って行ってくれた(ラッキー!)。しかし、急勾配の坂道はもう一つの荷物のリュックを背負って歩くだけでも結構きつかった。
 
(下のマップは確かミニバスが故障した辺りで、写真はその周辺を走っていたときの車窓から)
 
 
 
そして無事に代替の大型バスに乗車できた。さて、次の難関は、Bristol Pakway駅で乗る列車だ。事前に調べた到着時刻だと荷物を持っていても余裕でバース行きの列車に乗れる待ち時間があると思ったが、車の故障で立ち往生してかなり遅れたため、到着が発車時刻ギリギリになってしまいそうだった。重たいキャリケースを持って走ることはできないし、もしかして乗れないかも?!と、また不安がよぎった。想定外で初めて通過する駅で、どの程度の頻度で列車が走っているのか未知の世界で、列車の運休も多いからスマホでチェックする時刻表もあてにならない状況。予期せぬ乗り換えやアクシデントもあったりと、なかなかスムーズに行かない。これはもう最悪、夕方までにバースに到着すればいいと思うしかなかった。
 
(上の写真は途中でバスが停車し乗客を降ろしたYate駅)

結局、Bristol Pakway駅に到着後、バスを降りて駅構内に入り足早にホームへ急いだが、ホームへ到着したと同時に、乗るはずだった列車は発車して動き始めたところだった!仕方なくスマホで次の列車の時刻を検索・チェックしてその時間にホームで待機していると、時間になってもバース行きという列車が現れず、代わりに別の行き先の列車が到着し停車していた。おかしいと思ってホームにいた駅員に、スマホでバースまでの直通列車が表示されている時刻表を見せながら聴いたら、キャンセルになったと言っていて、今ホームに停車している列車に乗ってBristol Mead駅でバース(Bath Spa)行きの列車に乗り換えれば行けるという説明だった。エー!と思って、またまた想定外の乗り換えにうろたえながらも、停車中の列車に乗車してみた、、、が、しかし、ここで自分のダブルチェック体質がふつふつと生じて来て、よせばよかったのに、乗り込んだ列車に乗っていた近くの乗客に、この列車でバースに行けますか?と聞いたら、その乗客は、「え、これはブリストルミード行きですけど、、バースに行けるかはわからないわ」との返事で、途端に不安になり、迷った挙句、その列車を降りてしまい、またホームにある時刻表モニターをチェックしに行っている間にその列車は発車してしまった。ホームを歩いていると、先ほど教えてくれた駅員さんと一緒にいた別の駅員さんが私を見て何か苦笑いをしているような表情だった。その後もモニターにはバース行きという列車は表示されず、やっぱりBristol Mead行きの列車に乗って、乗り換えてバースに行くしかないと納得し、次に到着した列車に乗り、どうにかバース駅に無事に着いたのだった。
 
(バース行きの列車の車窓) 


(バース/Bath Spa駅)

しかしBristol Pakway駅での駅員の言葉を信じずに(笑)、見知らぬ乗客にダブルチェックしてしまったことがミスだったかも。もともとバースまでは直通で1本で行けるという頭があったので、その考えに固執してしまった。大昔に一度訪れたことのあるバースでも当時はロンドンから列車で往復したのみだったので、その周辺のローカルな短距離線の乗り換えなど想定していなかったし、手元に路線地図も用意していなくて、どの路線がどうつながているのかを確かめる余裕もなかった。改めてイギリスの地方の主要駅でない街を列車移動するときは注意しないといけないと思った。以前、やはりDivine Comedyのコンサートツアーで、ロンドンからオックスフォード、そしてブライトンへ移動したときに特に問題がなく旅行できたので、その成功体験?からか、今回も容易に移動できると思って計画してしまったのだが、タイミング悪く鉄道工事で運休にあたってしまい、一筋縄では行かなかったのだ。