貞次郎(ていじろう)の即興詩 -9ページ目

貞次郎(ていじろう)の即興詩

『ぎゃぐぽりす』の〝なう〟から誕生した即興詩に題名をつけてみました。

『聖夜のムムム』

 

 

 

 

 

〝入口〟と〝出口〟の両方から己の中心部へと向かった…

 

[フムフム、不無不無。君がそこを〝入口〟と認識して、もう片方を〝出口〟と認識しているならば…君はまだまだ意識の領域から抜け出せてはいないということだ]

 

[シックスセンス…なまぬるい、君は俗世間というものに染まっているだけだ]

 

[たとえ、八種の識を踏まえたとて、単にそれは主観であり、客観ではない]

 

〈心頭滅却〉

 

[雑念を排しても、やさしさだけはけせぬようだな]

 

[おぬしのそのやさしさはまやかしで、客観的な慈愛ではない]

 

錯覚の渦中、心のよりしろを見失った…

 

刹那と那由他が交差した迷いの時空を進んでいたのであろう

 

〈唯ひたすら、子羊役に徹するしか術はないのか〉

 

そうすることで瑕が癒えるいや消えるとさえ思い込んでいた

 

[〝南無三、雑念が入った〟と、君の叫びが手のひらまで届いているぞよ]

 

〈無心になって無神論者に徹するしかないのか、一神教でも多神教でもまずいのか!ムムム、〇無無、〇〇無、〇〇〇…〉

 

感無量が無量大数を超越し…

 

そして不可説不可説転への未知の領域に足を踏み入れた

 

そう、それは解脱の瞬間だった…

 

 

 

 

 

八識説の概念図の一例  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)⦅唯識⦆より

『魔法の言葉』

 

 

 

 

 

ったらかしでもいい

 

しからぬ行動でもいいさ

 

からあったものを余すことなく取り戻さなくても

 

長にみんな待っているから

 

んばったぶん、じっくり休んでおきなよ

 

逢いは無理な体勢からは生まれない

 

ぶん、なにげなしに必然から生まれるものさ

 

く足元をみてごらん!人知らずの花が咲いているから…

 

 

 

 

『七夕の夜』

 

 

 

 

 

公衆の

 

面前を憚り

 

綿雲が

 

エスコートして

 

 

極秘の愛に

 

ベールを

 

かけた

 

 

二人の

 

間には

 

星一つもなく

 

計算された

 

まさに

 

二人

 

水入らずの

 

光景

 

 

類を

 

見ない

 

演出効果の

 

 

だった

 

 

 

 

『知る限り見る限りの風』

 

 

 

 

 

さりげなく

 

しとやかで

 

ありたい

 

 

 

涼しげで

 

凛とした

 

ひと流れの風で

 

ありたい

 

 

 

そっと

 

包み込む

 

光の

 

カーテンのように

 

 

 

髪を

 

微かに

 

揺らす

 

囁き

 

あるいは

 

木漏れ日でも

 

かまわない

 

 

 

その存在を

 

鏤(ちりば)めていたい

 

 

 

 

『宇宙のゆうべ』

 

 

 

 

 

俗世間の渦に

 

逆らうことなく

 

この身を

 

預けてみる

 

 

 

何もかも

 

アーベントの中で

 

一体となり

 

大きな

 

虚像を映し出す

 

 

 

巨万の

 

幸福が

 

カタチを

 

織り成し

 

ニュートリノを

 

四方八方に

 

散らばせる

 

 

 

まるで

 

言葉の拠所で

 

あるかのように

 

幸福も

 

また

 

集結するのだ

 

 

 

 

『絵筆の先のアベニュー』

 

 

 

 

 

混沌としたなかに

 

モザイクの秩序を

 

導入する…

 

 

 

断片的に

 

結ばれる

 

調和

 

 

 

補足された

 

輪郭を

 

眼で追いながら

 

 

 

アベニューを往く

 

ひたすら往く

 

 

 

終わりのない

 

街路樹が

 

両手を広げて

 

待ち構えている

 

 

 

平行していたはずの

 

秩序は

 

砂粒ほどになり

 

大海へと

 

誘う