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商業写真家 山田哲也のブログです。




ニコやかに笑った肖像写真(^_^)

彼女はモデルと俳優の両立をしているのでスチール写真では表現力がとても豊です。
いろんな撮影で10回はご一緒しているので気心も知れています。

今までイメージを作るという面では、彼女にまかせっきりで、逆に僕が
何か言ったことで、流れが崩れてしまうのが怖いくらい・・・


そんな彼女に、お願い2バリエーション!撮ってみました(^_^)


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笑っている写真に対して、すましている写真。

どちらの写真が良いか、ということではありませんが

上の写真は息を吸ってお腹とお尻に力が入っているのがわかります。
反対に下の写真はベルトを見ると筋肉の力も抜け、口元を見ると
息を吐いているのがわかります。

表情の作り方、アゴの引き方、体の微妙な向きなど1センチ程度の違いです。

プロのモデルって1cmの違い使い分けるんですか!!!??
ってことではなく、
最近、気持ちで表情が変わるシリーズのブログを書いていますが、

ポーズをつけて服をかっこ良く魅せたり、ボディーラインを強調するのはファッションやグラビアの
撮影かなって思いますが、肖像写真の分野では1cmの違いで写真としての雰囲気ががらりと
変わります。この1cmって気持ちだったんですね(^_^)







とても明るい彼女だけど、ノスタルジックがテーマだった今回の撮影は役に入り込んでいました。
スチールはムービーみたいに動かないし、声も出ないので、雰囲気を伝えるのは難しいと思う。

撮影が終わって帰り支度をしている時に呼び止めて、「ノスタルジック!フェイス!!」って
いうと、やってくれるサービス精神が最高!(^_^)

モニタ見て、真面目な顔してる自分に爆笑してしまう彼女。

家に帰ってきた僕は早速、画像をチェック。
彼女の笑顔だけが頭に残っているだけにノスタルジックな表情をする彼女の画像をよく見れば、そのギャップはなんなんだろう?って考えてしまう。

光と影が差し込んだ夕方の1枚でした。



上と下の衣装を見比べて微妙な色の変化に殆どの方が気づくと思います。

●青の衣装
青で色のイメージは伝わりますが下の写真ならコバルトブルーのがよりイメージが伝わりやすいですね。

●緑の衣装
下の写真はエメラルグリーンの方がわかりやすいですね。

●黄色の衣装
下の写真はレモンイエローの方がわかりやすいですね。


下の写真は色調整をして色を変えているだけなんですが、色が大切な商品の撮影というのは意外と多いんです。だって、ネットショップなんかで買い物してイメージと違う色の商品が届いたら、嫌ですよね(^_^)

ただ、色って人それぞれ感じ方が違ったり、見るモニタによっても機種毎に違いがあるから
Webで色を正確にマネジメント(伝える)ことって難しかったりします。

ちなみに出版物に関しては僕は撮影してデータを受け渡すだけだから、あまり深くは関わらないですが
試し印刷→クライアントやデザイナーチェック→再印刷→再チェックと専門業者でさえ多いときには8回とか繰り返すって耳にしますから色を形にすることがどれだけ難しいかがわかりますね。

小さい時に、友達から友達へ、言葉を伝える伝言ゲームをやって最後、まったく違う言葉になって
大笑いした記憶がありますが、色もまた、機器から機器への色の伝言ゲームが行われていて、
最後、まったく違う色が出ちゃったら、大笑い・・・いや・・・大目玉!!!(笑)