対峙する | all is full of beautiful love

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beautiful days, beautiful life

そんなに突出した反骨精神を持ち合わせているわけではなく、反社会な心だって大して無い。
そんな私だから反発する精神から生まれたものは極めてありきたりで目を引くところが無い。

小さく区画化されたメモ用紙の中に幾つかの円を描くと、その円と円の重なった点を中心にインクが滲み出す。滲んだインクはゆっくりと線を伝い、丸い円の形を歪に変化させる。

国と国の境が無い場所に生まれた私には、国境とはどんなものか理解しがたく、学べども所詮机上の空論でしかない。

迫害を受けたことも無く、貧しかったことも無い、
あまりにも恵まれていて、だから大した反骨精神など育たない。

感情がもっとも動いた時に生み出されるものは人の心に強く響く。
それは不純な気持ちから出たものとは比べ物にならない。

生まれた国や環境が違う故に彼等と分かり合うことが出来ないなどということは決して無いから、
誰の真似事でもない自身の意思と思考を持つこと。
斜めに構えることは容易いのか、それでも斜めに生きることは簡単なことではないよ。
恥ずかしいことじゃない、人は寄りかかり、支え合って生きている。

小さな世界を区画化して争っても、どんなに不自然な秩序を保とうとしても、心が乖離していく。


裏返せば2月の暑い日差しとリズム、
忘れることも思い出すことも叶わぬ熱い真冬の魂、
常に共に在る小さな世界とその裏側

真直ぐ見つめたならば彼等の言うことなどは今更なんの事は無く、
対峙する世界は余りにも無常で美しく、
心は穏やかに今に存在することとなる。