2013/05/21 | 道標を探して

道標を探して

 ただ、そこに進んでみたい道がある。
 仰いで見たい空がある。
 踏んでみたい土がある。
 嗅いで見たい風がある。
 会ってみたい、人がいる。

昨日は雨が振った。道の先がかすむような霧雨で、学校へ行く時は新しい週の始まりという嫌な別の事実と重なって、随分と憂鬱に見えたものだった。

私の頭の中も似たようなもので、随分とぼんやりしながら、気だるそうに授業を受けつつ日中を過ごしていた。

私には、未だに大学で友達と呼べそうな相手がいない。正直、そろそろ手遅れになり始めたような気もする。平日は起きるのも億劫(おっくう)になってきた。いよいよ1日に消費する煙草の本数も5本を越しそうになってきている。

そんな腐り始めてきた私に、霧雨。雨だとわかる水滴が徐々に私の体を濡らしてゆく。視界は白くぼんやりとして、なかなかうまく先が見通せない。これを情景一致と言わずして何と言うのか。

外を歩けば顔に雨が当たる。目を細める。傘をさす。軽い雨粒が舞い上がって顔にまた当たる。鬱陶しいことこの上ない。



そう思っているうちに、日が暮れた。大学構内から外を見ると、降り続ける霧雨は、昼間に見たそれとは全く違うものを私に見せてくれていた。薄くかすみがかるまでに宙を舞っている極小粒の雨たちが各々近くの明かりを反射している。まるで夜のスキー場のゲレンデのようだった。
校門を出るとアスファルトや電柱など目に映るすべてのものが濡れ、街灯や車のライトに照らされ、普段は灰色や黒といった塊が暖かな色彩に変わっている。一定間隔で並ぶ街灯、街灯と街灯の間を通る自動車。

全てが鮮やかに見えた。

まだ大学生活をほぼ孤独なままに過ごしている私だが、もう少し、この孤独感に耐えられるような気がした。

今日は火曜日。
快晴の中、今日も独りで大学へ。








一言
おっぱい一揉み100円とかないの?
2000円くらい払うからさ





一言