こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
十方よし.TV5月号のゲストは、
ひまわり市場の那波社長。
八ヶ岳山麓に「ひまわり市場」というローカルスーパーがあります。
近隣以外、遠方から遥々、このスーパーを目指して
足を運ぶお客様もいます。
また移住先としていろいろな場所を検討していた中で、
「ひまわり市場」があるから、
この八ヶ岳に引越すことを決意したという方も。
メンマやウィンナー、メンチカツ。
オリジナルで開発した商品が並びます。
また他のスーパーでは見かけないドレッシング、
調味料等も並びます。
馬刺しが並んだり、
地元でとれた新鮮やな野菜や果物、卵なども並びます。
山梨県としては珍しく、
クエなどの新鮮な高級魚も魚介類も並びます。
各担当バイヤーに一任し、仕入基準はなし。
「ひまわりらしいもの」しか置かない。
「らしさ」は自分で考えることになっています。
熊本の漁港で取れたお魚が週末に届きます。
なんとここには発注票が存在しません。
つまりスーパー側から何をいくつ欲しいというオーダーがない。
発注書がない売手と買手の関係があるんです。
那波社長は、
「漁師さんたちがこれは上手い。
これは間違いないと思ったものを好きなだけ送ってくれ!」
とお願いしているそうです
目利きは完全に漁師さんを信じる。
送られてきたものはこちらが全力で売る。
店内には人間味あるPOPが並び、
那波社長のマイクパフォーマンスが響きます。
価値を最大化しようと、
生産者や開発者の思いを
お客様へ精一杯伝える努力をされています。
「売り切るのは私の仕事」と那波社長は言われていますが、
信頼関係で成り立っています。
こういった尖った食品しかないから、
近くのドラックストアと競合しない。
むしろ生活者から見れば、ないと困る。
共存の関係が作られているのでした。
美味しものを食べて、健康になれる。
そして買い物が楽しくなるスーパーでした。
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
十方よし.TV5月号のゲストは、
ひまわり市場の那波社長。
八ヶ岳山麓に「ひまわり市場」というローカルスーパーがあります。
お店の広さは他のスーパーと変わらず。
しかし駐車場に留まっている車のナンバープレートを見ると、
品川区、江戸川区、川崎市…。
このお店は山梨県にあるのですが、
はるばる遠方からお客様が来られています。
各部門の責任者が拘りの食品を仕入れる。
オリジナル食品も開発されていて、
なかなか普通のスーパーでは見られない食品が並んでいます。
尖った食品、拘りの食品を徹底的に追及する戦略に
切り替える前は、いわゆる安売りスーパー。
グループ会社の資金繰りが厳しく、
このスーパーが競売にかけられました。
那波社長は4億もの個人保証を背負い、
先が見えない状況。
管財人の平田弁護士が、
競売にかけられたひまわり市場を個人資産で落札し、
経営を那波社長に任せることになりました。
血のつながりもない赤の他人のために、
なぜそこまでしくれるのか。
なかなか理解できませんね。
平田弁護士は那波社長を見て
「あなたはいい目をしている」と言われたそうです。
そして平田弁護士が主催する懇親会に
那波社長も呼ばれました。
そして
「彼は今はこのローカルスーパーを立て直そうと必死です。
正直、まだ経営は厳しい。
でも彼の名前は全国に知れ渡る。
だからよく名前を覚えておいてください」
と何十人の経営者の前で那波社長をご紹介されたそうです。
今は亡き平田弁護士。
本当に全国のスーパーから見学に来られるようになり、
業界では有名な方になりました。
平田弁護士が言ったとおりになったのです。
「平田弁護士が救ってくれた会社」
那波社長のお話を聞くと、
今の会社があるのは自分の力ではない。
「授かりもの」「預かりもの」のように感じます。
経営者になると「自分の会社」という感覚になる。
行き過ぎると謙虚さを失ってしまいます。
会社は「授かりもの」「預かりもの」。
それを一時、任せていただいている。
そのような真摯な姿勢を忘れないようにしたいものです。
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
昨日まで取材で長野県の白馬に行っていました。
白馬岩岳マウンテンリゾードの和田氏にお会いするためです。
書籍『スキー場は夏に儲けろ!』をぜひご覧になってください。
ここはグリーンシーズンに多くの来場者が来られています。
直近のGWでもゴンドラ待ちで長蛇の列。
4,800人もの来場者が山頂でごった返してしまうほど。
ここにしかない!仕掛けをしているわけですが、
その裏には多くの失敗もあったそうです。
コンサル時代の先輩に
和田氏はこのように言われたそうです。
「本質的な意味での戦略コンサルの需要は減っていく。
デジタルの世界になり、パイロットプロジェクトを
仕立てるコストが減る。
プロジェクトの成果のモニタリングのコストも圧倒的に減る。
そうなると計画を綿密に立てることで成功確率を高めるという
これまでの戦略コンサルの思想自体が通用しなくなる。
自社のリソースを活用してパイロット的にプロジェクトを進め、
都度修正していく方が成功確率が高まるはず」と。
和田氏の失敗事例はここでは書けませんが、
致命的にならない程度の失敗は数多くしています。
「計画」よりも「実験」にリソースを割くというポリシーです。
「計画を疎かにしていい」ということではありませんが、
計画づくりで満足してしまう企業を見ると残念でなりません。
計画づくりにリソースを割き、そこで力尽きてしまう。
まるで計画がゴールになっているようです。
何倍速で実行し、その都度軌道修正を図る。
一直線でゴールにはたどり着けず、
実験を繰り返し、ジグザクしながらゴールに近づいていく。
上手く行った最後だけを見れば、
成功事例のように見えますが、
実験と改善の繰り返しの歴史が隠れています。
仕事も人生も実験の連続なのかもしれません。
夏頃に和田氏の対談動画を公開できるかと思います。
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
例年4月は、春から新社会人になる方への
新卒研修を担当する仕事が多くなります。
2~3月くらいに人事の方から相談を受けることがあります。
それは研修の“厳しさ”についてです。
「上層部から理不尽研修をやらないか?という提案がある。
理不尽研修とは、暗記をして一言一句終わるまで修了しないとか、
声がガラガラになるまで大きな声で挨拶を繰り返して、
チームの全員が揃うまで終わらないとか…。そういった内容」
「他企業でその研修をやることになり、
新卒が数名辞めてしまったりとか、
そういうテイストの研修を好む社風に呆れて、
掲示板で悪い書き込みもある。
メリットよりもリスクが多いし、
私はあまり好まないのですが…」
研修会社さんによっていろいろなスタンスがあるので、
なかなかコメントが難しい相談です。
個人的な意見としては2点あります。
1.幹部自らが研修を体験し、価値を伝えられるか
理不尽研修と聞くと、悪い噂ばかりが聞こえてきます。
幹部が自ら参加して、その研修の意味や価値を
本当に感じているかどうか。
「自分は参加する必要なし。でも新人は受けるべきである」
それでは罰ゲームにように聞こえます。
大変な研修ではあったけれども、
今の仕事や業務に活かされているこ都が多い。
それならば十分な説明が必要です。
若い世代に仕事を任せる際に、
「納得感」が以前よりも必要になってきています。
暗記するのは何のため?
声が枯れるまで挨拶練習するのは何のため?
この理不尽研修への参加を「納得」させる努力が必要です。
2.もう一度受けたい研修か?受けたくない研修か?
気づきも感動もある研修。
それならばもう一度受けたいと思うでしょう。
私ならば「目から鱗の研修」ならば、他の人にも勧めたいし、
またステップ2があれば受講したいと思います。
「二度と絶対に行きたくない」という研修を
新卒に勧めるのはおかしいですよね。
二度と参加したくない研修を勧めるならば、
それは罰ゲームですね。
最後にになりますが理不尽研修を
全否定しているわけではありません。
あなたの会社が作りたい風土や経営方針に沿っているならば、
積極的に導入するべきです。
一方であなたが作りたい社風や経営方針と
一貫性がないならば、避けたほうがいいでしょう。
例えば上司部下の上下関係がフラットで
何度も相談し合えるネットワーク型のチームを作りたいとする。
それなら上意下達的な研修はそもそも合わないことになります。
研修の選択にも会社の考え方が色濃く出るのです。
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
前々回に引き続き、経営理念やクレドを
どのようなタイミングで見直しをするとよいのでしょうか。
既存事業の収益をもとに
新規事業にチャレンジされる会社もあるでしょう。
その際、新規事業は既存事業と業界が異なる場合がある。
業界が異なれば、顧客も異なり、
提供する価値も異なる。
それなのに経営理念が同じということは不自然です。
例えばビジネスホテル事業を主事業としていた。
高級食パン店を新規事業として始めたとする。
その時に経営理念が同じであることに無理があります。
様々な事業をグループとして展開していると
総合的・抽象的な経営理念が制定されがちです。
グループ全体として経営理念は曖昧であっても
少なくても各子会社毎に具体的に設定するべきではないでしょうか。
働いている従業員は、グループ全体の経営理念よりも
自社の経営理念を見て仕事をしているはずです。
事業を多角化した時ほど、ミッションは明確に。
これらは、どうしても後手に回ってしまいがちですが、
忘れないようにしてください。