こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
十方よし.TV12月号のゲストは、
穴太ホールディングスの戸波社長でした。
戸波社長の著書、
『葬儀会社が農業を始めたら
サステナブルな新しいビジネスモデルができた』
こちらもぜひ手に取って読んでみてください。
さて戸波社長との対談の中で
中小企業の経営とは?中小企業の経営者とは?
と考えさせられる点がいくつかありました。
その一つが、「専門家は作らない」ということです。
穴太ホールディングスさんには、
約60名の正社員がいます。
それは過去にAという業務を
できる社員が1名しかいなかった。
その社員に頭を下げて、
仲間が仕事を依頼するような光景もあったそうです。
しかしAという業務は、
時代性からしてどんどん需要はなくなっていったそうです。
マルチタスク化をする。
その過程でその人材の強みも同時に発見する。
実際に様々なタスクを任せてみないと、
その人材の強みは発見できませんね。
稲の収穫の時期には、
東京から北海道に行き、稲刈りも手伝う。
新規事業が立ち上がれば、
既存事業から異動することもしばしば。
入社時前には
「私の仕事は〇〇しかやらないという人は
うちの会社では難しい。
様々な業務をやらないといけない」
と説明しているそうです。
つまり1つのことだけをやる
「専門家はいらない」ということを公言しています。
会社全体で見て見ると、
あらゆることができる人材ができたほうが
生産性は高まります。
繁忙期と閑散期がある事業ならば、
なおさらですね。
そして変化が激しい時代。
その業務しかできないということは、
「リスクである」とも説明しているそうです。
マルチタスクができていれば、これから伸びる事業へ
希望をもって、キャリアをシフトしていけます。
しかし衰退事業、または縮小事業内のみの専門家であれば、
いくら頑張ろうとしても、将来性も明るくない。
マルチタスク化を最も実践しているのが戸波社長です。
新規事業の実務面は、
ほぼほぼ自分がまずやってみる。
葬儀業からスタートし、生花業に参入すれば、
自分で生花市場に足を運ぶ。
仕出し業に参入するならば、
自分で料理ができるようにする。
板前から刺身の切り方を教わったとも言ってました。
農業に参入すれば自分で田植えをして稲刈りもする。
そして最近では、お酒の事業を始めるため、
杜氏も始めている。
新規事業において、プレイヤーとしてまずは熟知する。
仕組みを作って、後任に任せていく。
そして次の新事業へと。
それをものすごいスピードで進めています。
大企業になれば、分業化されていき
専門家は必要になってくるでしょう。
しかし中小企業でいえば、
専門家が返って足を引っ張ってしまうこともある。
きっとマルチタスク化された社員は、
「自分はどこでもやっていける」と
自信を身に付けていくでしょう。
会社全体の生産性を高めるには、
「専門家」を育成するという考えもありますが、
「マルチタスク化する」という考え方もあるということを
教えていただきました。
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
十方よし.TV12月号のゲストは、
穴太ホールディングスの戸波社長でした。
『葬儀会社が農業を始めたら
サステナブルな新しいビジネスモデルができた』
という書籍を出されています。
葬儀事業の関連業務を内製化していき、
新規事業化していきました。
例えば生花業。
市場で出回っている原価を知り、それならば自社でやろうと決意。
(どうしても生花業は廃棄率が高い)
自社でフラワーショップを開業します。
蕾の状態で仕入れて、フラワーショップで販売。
その後、花が開いてきたら葬儀用に展開。
しかも、よくある菊だけでなく、
自分で好きなお花で飾りつけができるサービスも提供。
これによって生花の廃棄処分が圧倒的に減り、
利益率をあげることができているそうです。
続いて仕出し業も内製化。
お弁当やコース料理を自社で提供できるようにする。
職人がいなくても美味しいものが提供できるよう、
レシピをマニュアル化します。
結果、パートさんでもできるようになっています。
さらにはここで終わらず、
自分たちで北海道に農地を取得。
そこでお米を作り、葬儀の返礼品にも使用する。
「ゆめぴりか」というブランド米を作られています。
お米作りから出る廃棄物も活かします。
稲藁を活用して白い鶏卵を産み、6個で400円。
さらには白い卵を使ってプリンを商品化。
賞味期限が近くなった米は甘酒に。
米糖からは化粧品を作っています。
これら米作りにおいても、
一貫して廃棄するものがないよう
最大限に有効活用されています。
これからの時代に必要な
サステナブルなビジネスモデルでしょう。
戸波社長が社内で言われていることが
「残存者利益を目指す」ということ。
競合他社よりも1日も長く生き延びることが、
会社の維持発展に繋がる。
どんな業種であれ一定の市場は残る。
その市場において競合他社が減っていけば
自社の売上が増えることもある。
特定の業界、特定の地域で
しぶとく生き残っていければ、十分にやっていける。
そのために「負けない経営」をし、利益を重視して企業体力をつける。
新規事業をやっているのもその一環だということです。
マーケットが縮小する業界が多い中、
中小企業がその渦中で生き残っていくには、
大いに参考になる考え方が詰まっている経営でした。
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
前回に続き、世代間ギャップについて
振れたいと思います。
転職をテーマにしたあるドラマでは、
「石の上にも3年。これはもはや死語です」
という場面があります。
もともと“石の上にも3年”という意味は、
「辛くても我慢強く耐えていれば、いつかは必ず成功する」
ということです。
皆さんも先輩社員や上司から
「3年働ければ、とりあえず1人前になり、
この仕事が分かってくる。3年は会社を辞めるな」
と教わった方もいるでしょう。
ただこれをそのまま「石の上にも3年だぞ」
と若手社員に伝えた所で、
「はい、分かりました!」となるでしょうか…。
むしろ近年ではマイナスイメージを抱くようです。
上司の声:
「目的や意義なんて分からなくていい。
とにかく量をこなして、がむしゃらにやる。
3年続けないと何も分からない」
若手社員の声:
「3年間は黙って辛抱しろってこと?
この状態で3年間、仕事をするなんて罰ゲーム。
どうせなら価値あるスキルを身に付ける意味ある3年にしたい」
若手社員からすれば、
「そもそも3年という根拠は?」ということなんでしょう。
自分へのメリットがあるか?
明確に獲得できるものがあるか?
それなしでは3年間続けるということに意味を見出せないのでしょう。
3年という期間を設定するのではなく、
1つ1つの仕事の意味・意義を明確にし、やりがいを感じ、
気づいたら3年経っていたというのが理想の姿なのかもしれません。
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
前回に続き、世代間ギャップについて
振れたいと思います。
A社の48歳山口課長(仮名)は、
若手の育成に悩んでいました。
25歳の木村さん(仮名)は入社3年目。
ルーチン業務には慣れてきているが、
モチベーションも上がらない。
そこで山口課長は、毎日同じような仕事ではなく、
刺激がある仕事が必要と考え、
閉店時の店内清掃業務のマニュアル作成を木村さんに頼んだ。
「木村さん、閉店時の清掃業務が個々でバラバラになっていて、
クオリティが一定ではない。
目線を合わせるために、基準を見える化・言語化する必要があると
思うんだ。そこで閉店時の清掃業務のマニュアル作成にトライして
ほしいんだけど…」
「分かりました。やってみます。
でも確か1年前くらいに、閉店時の清掃業務のマニュアルを
佐藤先輩が作成した記憶があります。
参考にしたいので、そのデータをいただけますか?」
「それは当時の佐藤さんの考えで作成したもの。
今回はゼロベースで、木村さんが独自に作ってほしい」
「ゼロからですか?
せっかく佐藤先輩が作ったものがあるから、
それを改良したらどうかと思うんですが…」
「このマニュアルをゼロから作ることは、
木村さんの成長に間違いなく繋がると思うよ」
「あっ…、はい…」
山口課長は部下の成長のためにと、
ゼロからのマニュアル作成を考えた。
しかし木村さんからしたら、
本当にゼロからやることに意味があるのか?
タイムパフォーマンスが良いのか?
成長のためにという大義で、結局のところ、
マニュアルが使われないのではないか?
ゼロから作成しても、佐藤先輩のものと重複することがあり、
効率が悪いのではないか?
佐藤先輩が作成していない内容をゼロから作成するならば、
そこに時間を割くことは理解できるが、
重複する内容に時間を割くことは無駄なのではないか?
こんなことを木村さんは考えているのではないでしょうか。
「はい、分かりました」と即座に返事をして、
取り掛かることを推奨された世代から見れば、
何で素直に取り掛からないの?と思うかもしれません。
木村さんの考えも理解できます。
どうせエネルギーを割くならば、できる限り価値があることに
エネルギーを使いたい。
どうせ自分の時間の割くならば、できる限り無駄なものは排除して、
効率的にやりたい。
上記を払拭できないと、おそらく頭の中で疑問符が浮かび、
不満を漏らしながら仕事に取り掛かるでしょう。
省力化、コストパフォーマンス、タイムパフォーマンス。
これらの捉え方は、世代間で大きなギャップがありそうです。
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
最近の若者は何を考えているのか分からない…。
そういう悩みをよく聞きます。
特に1987年以降の生まれのゆとり第一世代と
ポスト団塊ジュニア世代(昭和50年~56年生まれ)の
世代間ギャップは大きいという見方もあります。
某サービス業の複数の店舗責任者を担当する、
A社の48歳山口課長(仮名)。
彼はこのように言っていました。
「最近の子は、怒るとすぐに心が折れてしまうからね。
褒めてやらないとね。
“私を認めてほしい”という承認欲求が強いから、
とにかく褒めて自信をつけさせないとね」
若い子のやる気を伸ばすには褒めればいい。
少し安易な考えにも聞こえました。
店舗内の表彰制度を通じて
若手社員Tさんを褒め讃えました。
そして山口課長はコメントを付け加えました。
「Tさんは1年目でこの行動は素晴らしいね。
2年目、3年目の若手社員の皆さんも彼女から学んでください。
追いつかれている先輩たちは、気合を入れ直してください」
表彰されたTさん。
意外にも表情が曇っていました。
後日、Tさんの同期の方から聞いた話では、
「褒められるのはそれはそれで嬉しいけれど、
もう少し控えめにできないかな。
ものすごいことをやったわけでもない。
しかも私と比較をして、先輩たちに叱咤激励のようなことを
言われると、先輩たちも不快に感じるはず。
今後の私の行動をじろじろ見られそうで、プレッシャーに感じる」
褒められることは嬉しいが、
比較をされて“悪目立ち”することは望んでいない。
アピールが過ぎると叩かれると学習をしてきている若者もいます。
山口課長は、Tさんのモチベーションを上げるために褒めたのに、
実際は下げてしまっている事例でした。