こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
私の最近の日常で、ちょっと驚いた話です。
先日、A店で
「牛肉カレー+豚汁」のセットメニューを注文しました。
そして、出てきた料理を見てびっくり。
牛肉カレーなのに、
牛肉が一切れしか入っていません。
「牛肉カレー」というより、
ほぼカレーです。
豚汁も、豚肉の味はかすかにするものの、
豚肉はほとんど入っていません。
「豚汁」というより、
野菜入りの味噌汁に近い。
もちろん、さまざまな物価が上がる中で、
店舗なりにコストダウンを図ったのかもしれません。
あるいは、もともとこのような商品だったのかもしれません。
真相は分かりません。
近年、経済・マーケティングの分野で、
「シュリンクフレーション」
という言葉があります。
価格は据え置いたまま、
商品の中身や容量を減らしたり、
原材料の質を落としたりすることを指します。
「Shrink(縮小)」と「Inflation(インフレ)」を
掛け合わせた言葉です。
今回の例でいえば、
売値はそのままに、
牛肉や豚肉の量を減らしたということになります。
しかし、ここでもう一つ考えたいことがあります。
それが、
「コア価値の毀損」
です。
商品やサービスが持つ
「最も本質的な魅力」や
「競争力の源泉」を削ってしまうことです。
今回の例でいえば、
牛肉カレーにおける「牛肉」。
豚汁における「豚肉」。
これらは単なる原材料ではなく、
お客様がその商品を選ぶ理由の一つです。
そこを大きく削ってしまえば、
コストは下がっても、
同時に商品そのものの魅力まで下がってしまいます。
もし昔からの常連客であれば、
「前より牛肉が減ったな」
「豚汁なのに、豚肉がほとんどないな」
と気づくかもしれません。
そして、
「コストが上がって大変なのは分かるけれど、
これはちょっと……」
と、不誠実な印象を持つ可能性もあります。
一度失った信頼を取り戻すのは、
コストを削減するよりも難しいものです。
もちろん、コスト削減は経営において重要です。
しかし、
「何を削るか」
は、もっと重要なのではないでしょうか。
削ってもお客様が気づかない部分。
削っても商品価値が変わらない部分。
逆に、
「ここだけは絶対に削ってはいけない」
という部分があります。
そこを見極めずに、
目につきやすい原材料費や人件費だけを削ってしまうと、
「コストは下がったけれど、
商品力も下がった」
という本末転倒なことになりかねません。
皆さんの会社でも、
「コスト削減」という名のもとに、
削ってはいけないものまで削っていないでしょうか?
一度、商品・サービスの
「コア価値」を見直してみてはいかがでしょうか。