こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
先日、5年ぶりにリベラル株式会社を訪問させていただきました。
2008年に特例子会社として設立され、
現在は43名の社員のうち33名が障がいのある方です。
以前訪問した際は、
複合機やビジネスフォンの清掃・整備が主な業務でした。
ところが今回訪問して驚きました。
複合機のリペアやメンテナンス、
パソコンのデータ消去など、
より高度な業務へと事業領域が大きく広がっていたのです。
新しい仕事は、
親会社やお客様からの依頼がきっかけだったそうです。
「やってみたい。」
そう手を挙げた社員の挑戦から始まりました。
もちろん、会社に前例はありません。
技術を一から学び、
何年もかけて事業として成立させてきたそうです。
実際に現場を見学すると、
その技術力の高さに圧倒されました。
「障がい者だから」という視点ではなく、
一人の技術者として高い専門性を身につけている姿がありました。
世の中には、
法定雇用率を満たすことを主な目的として
設立された特例子会社もあります。
もちろん、それ自体を否定するつもりはありません。
しかし、仕事を「与える」ことが目的になってしまうと、
社員の成長にも限界があります。
一方、リベラル株式会社で働く皆さんからは、
「もっと仕事を覚えたい。」
「もっと成長したい。」
そんな意欲が自然と伝わってきました。
採用にも特徴があります。
入社希望者には数週間の職場体験があり、
既存の社員も
「この人と一緒に働きたいか。」
「仲間として迎えたいか。」
という視点で意見を出すそうです。
良い職場を会社がつくるのではなく、
社員一人ひとりが守り育てている。
そんな印象を受けました。
責任者の方がおっしゃった言葉が、
とても印象に残っています。
「私たちは福祉をしているのではありません。
事業をしています。
彼らは支援の対象ではなく、大切な戦力です。
この会社は、彼らがいなければ成り立ちません。」
その言葉には、
感謝と誇りの両方が込められていました。
障がい者雇用をする理由は何でしょうか。
法令を守るためでしょうか。
それとも、
会社に必要な人材として迎え入れるためでしょうか。
この"動機"の違いは、
日々の接し方や仕事の任せ方、
そして組織文化にまで大きく影響します。
障がい者雇用は決して簡単ではありません。
思うようにいかないことも数多くあります。
それでも社員を信じ、
成長を支え、
戦力として育て続ける。
今回の訪問を通して、
その本気の姿勢に深く感銘を受けました。
障がい者雇用を考えるとき、
制度や義務よりも先に、
「私たちは何のために雇用するのか」
その問いから始めることが大切なのではないでしょうか。