『素直と従順は異なる』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

先日、あるセミナーでこんな話が出ました。

「素直」と「従順」は、まったく別物である――。

一見似ているこの2つ。
しかし、ビジネスの現場では大きな違いを生みます。

「素直な人」とは、
他人の意見を受け入れつつ、
自分の中で咀嚼し、行動に活かせる人。


一方で「従順な人」は、
指示に従うことを優先し、
自分の意見を持たない傾向があります。


ある企業での考課面談。

上司が部下にこう伝えていました。

「もう少し素直になれるといいね」

一見、前向きなフィードバックに聞こえますが、
実はこういう意味で使われていることがあります。

「素直ではなく、“従順”になりなさい」

つまり、
「自分の意見は抑えて、指示に従いなさい」
というメッセージです。

別の場面でも、似たようなことがありました。

あるマネージャーが言います。

「うちのチームは素直なメンバーが多いんですよ」

しかし他部署からは、
「素直というより、従っているだけでは?」
と見られていました。

ここで一度、立ち止まって考えたいところです。

私たちが求めているのは、
本当に「素直さ」なのか。
それとも「従順さ」なのか。

松下幸之助氏 や稲森和夫氏 は、
「素直な心」の重要性を説いています。

しかしそれは、
言われたことに従うだけの姿勢ではありません。

自分の考えを持ちながら、
他者の意見にも耳を傾け、
より良い判断に昇華していく力。

それこそが、本来の「素直さ」です。


従順な人は、扱いやすいかもしれません。
しかし、それだけでは成長は止まります。

一方で、素直な人は、
学び続け、変化し続けます。

従順ではなく、素直であること。

それは部下に求めるだけでなく、
自分自身にも問い続けるべき姿勢ではないでしょうか。