『お客様は神様ではない』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

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100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


先日、お客様が行う迷惑行為や悪質なクレーム、
いわゆる「カスタマーハラスメント」を防ぐために、
東京都が全国で初めての条例制定に向けて動き出した
というニュースがありました。


これはよい取り組みだと思います。


「顧客第一主義」
会社の方針に掲げている企業は多い。


今だに「お客様が神様」
思っているビジネスパーソンもいる。


お金を払っている側が偉い。
お金を払っている側が立場が上。
立場が上だから偉そうにしても構わない。



そのように誤認している方が
一定数いるように思います。


両者のやりとりを傍から見ていると
気分が悪くなりますね。
まるで弱い者いじめをしているようです。


例えば電車の事故で電車が遅れてしまったときに、
駅員さんに攻撃的に詰め寄っている人を見かけます。

「お前どうしてくれるんだ。
 どうやって責任を取ってくれるんだ。
 早く電車を動かせ!」



事故が想定されていればよいですが、
ほとんど予想できないことばかり。

事故の原因分析や後処理もあるでしょうし、
電車を直ぐに動かすことができるわけがない。


文句を言っても、激しく詰め寄っても
仕方がないことです。


駅員さんはひたすら謝罪を繰り返し、
このクレーム客から解放されるのを待っています。

そのクレーム客の後方には
長蛇の列ができていて、
他の方もイライラしている。


客観的にみていると、
行き過ぎた感情的な反応にしか見えません。
ストレス発散の矛先になっています。


サービス業においては特に
お客様が偉くて、お客様に仕える、
といった発想がまだあるかもしれません。



スタッフの立場で考えれば、
仕事とはいっても、割り切れないこともありますね。

会社は、理不尽な顧客からは
スタッフを守る必要があります。



このカスハラの条例は、
そのような働きをしてくれることを願います。