経営者が語る「社員の幸福」は建前ですか? | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

前回に引き続き、大久保先生の著書
『月曜日の朝からやる気になる働き方』
からご紹介します。

■伊那食品工業での話。ここは年功序列を維持している。
 会社見学に来た経営幹部が質問をした。

 「この会社で年を取らないと偉くならないでしょう。
 悔しくないですか?昇進意欲・競争心はないですか?

 その質問にある社員はこう答えた。
 「昇進意欲はありません。競争心もありません。
  でも成長意欲は誰に負けないくらいあります」

 競争がなくても成長意欲を維持できていることを
 この会社の社員は見事に証明してくれた。

■私は学校の先生の研修会でお話をする時に、
 「子供たちに『夢を持ちなさい』と言うのは止めてほしい」と
 言っている。
 それを聞いて、はいそうですか、と
 夢を持つようになることはない。
 
 そうではなく夢を持てるような話をしてほしい。
 そのためには夢に向かって邁進している人たちの
 話をたくさん聞かせてほしい。

■顧客満足というが、
 顧客「が」満足する、顧客「に」満足を与えるか、
 それとも顧客「を」満足させるか。
 どうもしっくりこない。
 
 伊那食品工業もBAGZYも「人」を見ている。
 顧客「も」満足するが最も正しいのではないか。
 
 社員「も」満足、お客様「も」満足、
 地域「も」満足、企業「も」満足。
 すべての満足が「も」で結ばれている。

※参考・引用 : 『月曜日の朝からやる気になる働き方』