OLYMPUS PEN-EED
1967年発売のペンEEDです。
ペンシリーズは大別すると初代ペン、ペンSが露出計無しで目測で距離合わせのマニュアル機。
ペンDシリーズは開発コンセプトがライカカメラのサブ機。明るいレンズを搭載した高画質の露出計内蔵マニュアル機。距離合わせは目測。
EEシリーズは例外はありますが、距離合わせ不要の固定焦点、自動露出で構図を決めれば後はシャッターを押すだけの簡単操作の3つのシリーズに分かれます。
番外としてペンW(ワイド)とペンEMがあります。
このペンEM、1965年の発売ですが、単三電池2本使用で、自動巻き上げ、自動巻き戻し、長時間露光対応のオート露出機でかなり時代を先取りしたカメラでしたが当時の技術では信頼性が無くすぐに消えていきました。
このEEDですが、露出は前回取り上げたEEとほぼ同じ機構のオート、距離合わせは目測式、レンズはDシリーズと同じ明るさのF1.7の高画質レンズ。
EEシリーズの手軽さとDシリーズの高画質とを併せ持つカメラってことで、EEプラスDでEEDって名前になったんでしょうか。
カメラのデザインもペンの中では異色で大振りです。
このカメラ、シャッターを切るとカシャンとペン独特のシャッター音がしますがシャッター羽根は開きません。
このカメラはシャッター羽根が絞り羽根を兼用しています。
この兼用羽根は他の機種でもありますが、多分このペンが最初じゃないかと思います。あれっ、コニカC35も兼用羽根だったな、どっちが先だったかな。
記事書きながら調べたらC35の発売が1968年だからオリンパスが先ですね。
このペンをさわりながらそう言えば今までハーフサイズのカメラで撮影したこと無いなー。
預かり先にちょっと撮影させてねと頼んで外に持ち出してそれぞれ性格の違うペン3機種で撮影してみました。
このペンシリーズ番外編で3機種撮り比べで記事を書いてみようかと思っています。
OLYMPUS PEN-EE
ペンシリーズ第2弾はペンEE、1961年発売のカメラです。
先のペンSは目測による距離合わせ、露出はマニュアルでしたが、このEEは距離合わせ不要の固定焦点、露出はカメラ任せの自動露出。品名のEEはerectric eyeからきているのだと思います。今はカメラ任せの自動露出はauto exposure からAEと言いますが、自動露出が出始めた当時はAEではなく、EE機構と呼んでいました。
このカメラはフイルムのISO感度をレンズの外周ダイヤルでセットすれば、後はファインダーを覗いてシャッターを切るだけです。
このカメラは低輝度で自然光で対応できない明るさのときにシャッターボタンを押すとファインダーの中にローリングストーンズのレーベルマークの赤い舌みたいなやつがにょきっと下から出てきてシャッターがロックされて、もう無理!と警告してくれるのですが、いくら暗いところを向けてもシャッターが切れるし、絞りも最小絞りのままどこを向けてシャッターを切っても変化しません。
上カバーを開けて、ファインダーとメーター部のブロックを外したところ。
上の写真はファインダー、メーターブロックを下側から撮影したのもです。
左側の真鍮色の部分がメーターです。右側に振っている針が見えますよね。
このメーター、ファインダー内に明るさの情報を表示するためのものではなく、明るさによって変わる電圧をメカニカルな変化に変換にするためにあります。
レンズユニット。
下の写真はシャッターボタンを押し込んだ状態です。
先に書いた赤いベロマークが付いているレバーが上の写真と見比べると上に上がっているのがわかると思いま
す。
この赤いベロマークが付いているレバーの中央付近が2段に段差が付いていますよね。
で、そのレバーの前にのこぎりの歯状のレバーがついています。
この二つのレバーがシャッターボタンを押すと連動して上に上がり、その上にあるメーターに当たります。
メーターは明るい時は左に振れます。
赤いベロマークが付いているレバーで段差の付いた左側の落ち込んだ部分でメーターの針に当たり止まったときは1/250のシャッタースピードで切れ、右側の段差の上部分に針が当たったときは1/30のシャッタースピーで切れ、もっと暗くて段差の右側にあるときはこのレバーが針に当たって止まらずもっと上に上がって赤いベロマークがファインダーの中まで上がってシャッターロックするようになっています。
この前に付いているのこぎり歯状のレバーは赤ベロマークのレバーと同じようにして絞りを制御しています。
絞り羽根2枚だけのシンプルなものです。
不具合の原因はこの絞り羽根に油が滲んで動作が重くなり、先のシャッターと絞りを制御している二つのレバーの作動を妨げていたためです。
シャッター羽根こちらもシンプルな2枚羽根。
OLYMPUS PEN-S
1959年に初代ペンが登場し、2代目、1960年に出たのがこのオリンパスペンSです。
60年代、70年代キャノンからはデミ、ダイヤル35、リコーからはオートハーフ等ハーフサイズのヒット商品が出ていますが、このハーフサイズカメラの火付け役がオリンパスのペンシリーズです。
オリンパスからは1959年発売の初代ペンから1981年発売のペンEFまで16機種を出しています。
今回中古カメラの整備でこのペンS 、ペンEE、ペンEEDとこちらに入ってきたので、続けてこのペンシリーズを書いてみようと思います。
このペンS、巻き上げると同時に勝手にカシャンとシャッターが切れてしまいます。
この故障はペンS、ペンDシリーズの機種に多い故障です。
まずは裏蓋のモルトがボロボロなのでモルト交換。
上カバーを開けて。
ファインダーは上カバーに付いています。
ファインダー。
汚れと曇りのため覗いてもはっきりと見えません。清掃してくっきり見えるようにして。
シャッターのチャージは上の写真中央に見えるS字状のカムが巻き上げノブと連動して回り、カムの左側にあるレバーを動かし、このレバー上側に付いているスプリングを介してシャッターをチャージしています。
シャッターチャージ不具合の原因はシャッターユニット、シャッターチャージ機構部のグリス劣化、グリスに付着した汚れ等が原因で本来のチャージするための力量より重くなったためです。
処置としてシャッターユニット、シャッターチャージ機構部の清掃、グリスアップをします。
シャッターユニット。セルフタイマーが付いていないのですっきりとしていますが、35ミリフルサイズのシャッターユニットをそのままスケールダウンしたものです。
バラバラにしたシャッターユニット。
いつものようにジャブジャブ洗ってグリスアップして元気に動くようになりました。





















