・志望動機
高校2年時、阿部彩さんの「子どもの貧困」を読み、将来はこうした社会問題に自分の手で取り組んでみたいという思いを持ったことが公務員を目指すきっかけになりました。その中で、京都府を志望した理由は、京都府の府民本意の行政を実現しようとしている姿勢に共感したこと、僕自身地元の京都が大好きであり、地域の人と一緒に京都から日本を元気にしたいと思ったことなどが挙げられます。
・勉強を振り返って
とにかく大変だった、という一言につきます。ですが、苦しいときや悩みがあるとき、相談に乗ってくれる先生や切磋琢磨し合える友人たちがいつも傍にいてくれたことで最後まで走りきることができました。改めて勉強を振り返ると、自分がいかに周りの人から支えられていたか、また試験を乗り切る上でそういった周りの人からのサポートがいかに重要だったかを実感しました。
・CSSで受講を決めた理由
主に2点あります。1つは「少人数制」である点です。少人数なら、きめ細かくニーズに対応してくれるのではないかと思いました。もう1つは、「面接対策が充実している」点です。人物重視の傾向にある公務員試験において、面接対策は何よりも大切であるとサークルの先輩からも聞いていたので、面接対策が充実していたCSSを選びました。
・学習モチベーションの維持について
僕は常に計画を立てながら勉強を進めていたのですが、勉強がマンネリ化して飽きないように気をつけながら計画を立てていました。また、友人と同じ問題集を使って、誰が正答率1番かを競いながら勉強するなど、『楽しんで勉強する』よう心掛けていました。長期間勉強をしなければならない公務員試験の突破には非常に重要なことだったと思います。
・スランプ脱出法
スランプに関しては、特になることもなく無事試験を終えることが出来ました。ただ、不安が増したり勉強に煮詰まったときには、友人たちとお酒を飲んだり、ゲームをしたりしてストレス解消をしていました。時には勉強から離れてリフレッシュすることも重要だと思います。
・教養科目の学習方法・教養択一対策
【数的処理】
とにかく毎日やることを心掛けていました。問題集も、CSSのテキストの他、使用した教材のバリエーションも幅広かったです。この科目に関しては、とにかく一問でも多く演習量を積み、色々なパターンに対応できるようにしておくことが重要だと思います。
また、直前に行われる数的実践トレーニングでは実践感覚が養えて、有意義に勉強を進めることができました。
【自然科学】・
12月頃から勉強を始めました。扱った科目は、生物・地学・化学でした。根っからの文系だったため、自然科学については計算がある問題は簡単なものだけ、あとは全て暗記系の分野を中心に勉強するなど負担を減らすよう心がけていました。扱う科目・分野の取捨選択をしっかり行うことが重要だと思います。問題集は5~6周させました。
【人文科学】
2月頃から勉強を始めました。扱った科目は、日本史・世界史・思想でした。人文科学は少々遅れて勉強を始めたので焦っていましたが、短期間で集中的に勉強したことで3月末には試験で十分戦える知識を身に着けることができました。短期集中でも何とかなるので、量に怖がらず、しっかり対策するべきだと思います。また、最初の内は分野を絞らず万弁にやり、直前に頻出分野を扱うことが重要です。問題集は自然科学同様5~6周させました。
【社会科学】
第一志望だった京都府は自然・人文科学分野からの出題がなく、社会科学だけだったため11月頃から本格的に勉強していました。専門科目の分野と重複する分野が多いので、専門科目の勉強に余裕がある、社会科学が重要でないという人は時間をかける必要はないと思います。ただ専門科目の適度な復習に使える、自然・人文よりも得点しやすいなど、社会科学を勉強するメリットは大きいので2・3月には少し扱ってみるのもいいと思います。
・専門科目の学習方法・専門択一対策
【法律系科目(憲法・民法・行政法・労働法)】
法律系科目に関しては、同じ問題集を徹底的に回し基本の定着を目指しました。問題集を数回回して満足していた時期がありましたが、知識に抜けがあった、誤解があったなど、後で確認すると未定着だった経験が何度もあったので、気を付けてほしいと思います。年内は同じ問題集を4~5周ほど扱い、年明けからは、ワンランク上の問題集を回し、苦手や理解不足の分野を見つけたら元の問題集に戻って補強する、というのを直前期まで繰り返していました。労働法は地方上級でしか使わなかったため、6月に入ってから基本だけが載っている問題集で軽く勉強をしました。それでも十分得点できたので労働法は後でもいいと思います。
【経済系科目(ミクロ・マクロ・財政学)】
地方上級での配点が高かったこともあり、対策はどの科目よりも注意しました。経済系は数的と同様、勉強に空白の期間ができてしまうと感覚が鈍ったので、毎日やるようにしていました。ミクロ、マクロに関しては法律系科目同様、年内に問題集を4~5周扱い、年明けからワンランク上の問題集を回し、苦手を見つけたら元の問題集で補強するといった形で対策を進めていました。財政学は年明けから問題集を一通りこなし、その後は頻出分野を繰り返し扱うという形で勉強しました。財政学は試験によって出題に偏りがあるので、対策する際は無駄を省くようにしてください。
【行政系科目(政治学・行政学・経営学・社会政策)】
とにかく暗記量が膨大で手間がかかりました。勉強方法としては、授業中にできるだけ覚えてしまい、授業後すぐに復習する、その後少し日をあけてまた同じ分野を復習する、というサイクルをこなしていました。また友人と一緒に問題を出し合いながら勉強し、知識の抜けを確認するなどもしていました。覚える量が多いので、とにかく早め早めの対策を打っていくことが重要だと思います。
・教養論文対策
本格的に対策を始めたのは3月に入ってからでした。CSSでの教養論文特講を受講し、論文の書き方・論点整理などをした後、CSSから出題される10論点で論文の練習をしました。教養論文の対策に関してもCSSに全部頼り切っていました。また、特別区・地方上級前には友人同士で集まり、各論点の構成の見直しなどをし合いました。地方上級用にいくつか論点を追加した以外は、ほとんど特別区で練習していた論点で十分に対応できたので、まずはCSSから出題される論点をしっかり押さえることから始めるといいと思います。ちなみに国家一般の論文に関しては全く対策をしませんでした。
・面接対策
特別区が終わってから本格的に始めました。通算で特別区は10回程度、京都府は5回程度対策をしました。志望動機やその地域でなければならない理由以外の質問はどの試験でもほとんど変わらないので、とにかく面接での受け答えの練習や所作を磨くという目的で入れられる時には積極的に面接練習をしました。また、京都府の面接対策では京都府の基礎データや今行われている注目施策の概要とそれに対する考えなどもまとめ、京都府に関しては何を聞かれても答えられるようにしておきました。
・官庁訪問対策
国家一般の合格を確認後、合同業務説明会、官庁訪問予約を入れ、志望官庁(会計検査院)の特徴を一緒に受ける友人とまとめておくなどしました。前日は、国総を合格し官庁訪問を経験していた友人から話を聞き、官庁訪問の様子、気を付けることを確認しました。
・内定先対策について
【択一試験】
まず、京都府上級試験の近年の状況と各科目の出題数などを確認しました。京都府では、教養試験は2時間の中で数的処理22問出題、専門試験では行政法・経済原論の出題が多いことが特徴だったので、この科目に関しては注意を払いました。数的に関しては22問全問回答するのは不可能だと思ったので、半分作戦(11問正答)にでました。その分、どんなパターンでも解けるよう、日々の対策では色々な問題に触れるようにしました。
行政法・経済原論に関しては専門択一の勉強法で述べたとおりですが、とにかく基本的な問題を確実にとることを意識しました。なので、対策の時も難しいことはせず、基本問題を繰り返し解いていました。地方上級試験はデータも少なく、対策が難しいといわれていますが、簡単な問題を落とさなければ合格できる試験だと思います。難しい問題が多い分、周りも得点できず差が出ないからです。なので、まずはしっかり試験の状況を知り自分の状況と照らし合わせた上で作戦を練る、あとは簡単な問題を落とさないよう基礎を磨く、といった流れで勉強していけば大丈夫だと思います。
【教養論文】
CSSが用意している特別区用練習論点で対策していれば大方大丈夫だと思います。自分の考えを論理的に、根拠に基づいてまとめられているかが重要なので、日ごろからしっかり論文を書くことに慣れておくことが重要です。
【面接対策】
『何故、京都府なのか』、『京都府でどんな仕事がしたいのか』、など京都府で働くことへの具体的なビジョンをしっかり面接官に伝えられるよう準備しました。また、今まで自分が取ってきた行動とそこから学んだこと、それをどう京都府政に反映させることができるかも整理しておきました。集団討論はCSSで2回ほど練習会を開いてもらい、対策しました。注意すること、自分の得意な役割が理解できてよかったです。
・併願について
第一志望の京都府への思い入れが強かったので、京都府の試験と試験形式が似ている試験を受験しました。また、京都府の試験は最後だったので、試験慣れのためにいくつかうけたものもあります。併願の受験先としては、国家総合職、特別区、国立大学法人、裁判所事務官Ⅱ種、国家一般職を受験しました。
・受験生へメッセージ
『苦しい時も楽しい時も過ごす時間は同じ、なら楽しんでいようよ』、勉強がどうしても苦しくて仕方なかった時期にそう言ってくれた友人がいました。
公務員試験は望む結果がでるまで、時間のかかる試験です。時間が長い分、負担もストレスもたまると思います。ただ、そういう状況だからこそ、楽しく、意気揚々と頑張り抜いてほしいと思います。
どうしようもなくなったとしても、CSSには見放さず相談に乗ってくれる先生方やチューター、そして心強い仲間がいます。川井先生が仰るように公務員試験は団体戦です。一人で抱え込まず、公務員試験を周囲の人と笑顔で乗り切っていってください。
皆さんが同じように望む進路に進んでいけるよう応援しています。頑張ってください。