裁判所事務官 合格体験記 Yさん | 公務員試験合格・内定のためのデータベース

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本日の合格体験記は、裁判所職員一般職に合格されたYさんの体験記です。
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・志望動機
大学4年時に民間企業へ就職活動をしていましたが思うような結果が出ず、恥ずかしながら勉強さえ頑張れば何とかなるだろうという安易な考えで公務員を目指しました。あくまで公務員試験は就職試験であることを忘れてはいけません。浮ついた考えは面接官に見透かされます。

・勉強を振りかえって
とにかく常に膨大な勉強量に追われていたように感じます。私は全ての筆記試験に合格するだけの実力をつけたいと考えていたため、それだけこなさなければならない科目数が多かったのが原因です。刑法等のかなりマイナーな専門科目も含めて一切科目を切らずに臨みましたが、あまり点数には結びつきませんでした。一部は時間の無駄だったと言っていいと思います。一年間で全ての科目をある程度の点数が期待できるレベルに持っていくのは多分不可能です。私のように物事をこなすために多少の無理でも力技で何とかしようするタイプの人は、試験にある程度の距離を取って取り組むことをおすすめします。

・CSSでの受講を決めた理由
公務員受験を決めて大学近辺の予備校を一通り回ろうとした際に、初めてCSSの存在を知りました。校舎の前でボーっと立っていたところ、校長に声をかけられて熱心にお話しをしていただいたことに魅かれて、これも何かの縁だろうと考えて受講を決めました。受験仲間が欲しいと思っていたので、こぢんまりとした雰囲気が気に入ったということも理由の一つです。

・学習モチベーションの維持について
他の事を忘れることができるくらい集中できるものを見つけて気分転換することが、モチベーションの維持の秘訣だと思います。人によりますが、私は簡単に読める本を読みあさったり、走ったり、友人と他愛もない話をしたりしていました。勉強をやりたくないときにやらない勇気も必要です。

・スランプ脱出法
直前期に数的処理が突然低迷して、非常に焦ったのをよく覚えています。それまで毎日数的処理の時間を作っていましたが、2週間くらい一切やらないというアドバイスを実行した事により、頭を冷やせたのかスランプを脱出しました。このようにスランプは陥っている本人にとっては深刻な問題ですが、経験豊かな先生の目を通せば、大体の原因と有効な解決方法はパターン化されています。不安を抱え込んで一人で迷走するよりは、相談した方が早いと思います。

・教養択一対策
文章理解、数的処理…教養試験の大半をこの2科目が占めており、最重要です。とにかく毎日解いて勘を養いましょう。特に数的処理は必ず努力が報われる科目なので、苦手であればある程、基本的な解法(テキストに載っている問題)はすべて網羅するくらいやり込むべきです。また、一つの問題に複数の解法があることも多いですが、個人的に他人に説明できるレベルで理解できているのであれば、どんな解法でも問題ないと思います。肌に合わない解き方はかえってタイムロスを招きます。
人文科学…思想は出たらほぼ確実に得点できるためやるべきです。歴史・地理に関して言えば高校時の履修科目に合わせて問題集を回せばいいと思います。文学・芸術はコストパフォーマンスが悪いです。ただどの科目でも必ず授業には出てください。耳で聞いたことは意外と覚えているものなので、もしかしたら試験中にひらめくかもしれません。私もそういう経験をしました。
自然科学…どの科目も一見難しそうに見えますが、出るところは驚くほど毎年一緒です。計算問題も含めて全て対策をする価値があると思います。苦手な人はA論点だけでもいいので、問題集を回しておいてください。
社会科学…専門科目を固めておけば、それ以上やる必要はないと思います。ただ、変化球的な問題として時事要素が強い国際紛争などが出やすいように感じるので、不安な方は普段から新聞をチェックしておくと有利かもしれません。
時事…速攻の時事と模試を潰しておくだけでいいと思います。どんなに勉強しても安定して得点源になる分野ではないので、高点数を期待して勉強時間を割きすぎることはしない方が無難です。

・専門択一対策
最初は意味がわからなくても、2周位我慢して問題集を回しました。そのうえでテキストを確認し、頭の中に枠組みを作ることができて、かなり効率的に学習できたと思います。勉強に慣れてくるとテキストを参照する時間が無駄に感じるかもしれませんが、法律科目であれば六法を確認する、経済科目であればしつこいほどグラフを自分で書く、こういった地道な作業の積み重ねで体系立った理解ができるようになり、本番の自信につながります。

・教養論文対策
模範答案をマーカーで色分けをして文章構成を理解して、それを踏まえて自分で書いてみました。若干独特な構成が求められてくるので、最初は慣れる必要があるからです。恥ずかしいかもしれませんが、友人に読んでもらって率直な感想をもらうことも有効です。

・専門記述対策
択一対策の際にどれだけ理解して学習をしているかによって対策に割く労力が変わってきます。丸暗記で対応できなくはないですが、都庁を志望している方は普段から出来るだけテキストを参照しながら勉強した方が結果として楽です。始める時期は、都庁の場合、丸暗記作戦の人は2月の終わり、そうでない人は3月からで十分です。裁判所や国税は5月からで間に合います。逆にあまり早くやりすぎてもモチベーションの維持が困難だと思います。

・面接対策
面接の難しさは明快な答えがないことです。もちろん質問に全く答えられなければ落ちると思いますが、逆に全ての質問に完璧に答えても人によっては落とされます。自分がどういう人間なのかを面接官にわからせる必要があるため、綺麗すぎる答えはかえって疑問を生む結果になる可能性があるからです。私はまずどうして働くのか、どうして公務員なのか、自分にはどのような仕事が向いているのか、の3つをじっくり考えて自分の言葉に落とし込む作業を行いました。基盤がしっかりしていればやりたい仕事も浮かびますし、希望先の面接においてどのようなエピソードを話すべきかはっきりします。

・官庁訪問対策
内定を頂いていないのであまり参考になりませんが、建物に入った瞬間から官庁訪問は始まっていると考えて、絶対油断しない事が特に必要です。官庁サイドもあの手この手でこちらの品定めをしてきます。

・内定先対策について
筆記に関しては特別な対策は必要ないと思います。クセの強い問題が多いですが、基本知識を整理して現場対応するしかありません。民法は特に捨てがちな債権各論まで網羅的に潰しておいてください。教養・専門にそれぞれ択一と論文があり、試験当日はかなりハードで肉体的にも精神的にもきついですが、全員条件は一緒なので何があっても絶対にあきらめない姿勢が必要です。面接に関しても基本的にESから聞かれると聞いていたので、想定質問をできるだけ用意していました(全く役に立ちませんでしたが)。また、仕事内容がわかりにくいので、法学書院の仕事がわかる本を何度も繰り返し読むことで、知識面での熱意アピールをできるようにしていました。

・併願について
国家総合職、国家一般職、都庁、国税専門官、川崎市役所
出来るだけ併願はしておきましょう。私も国立大学法人やB日程の市役所などを受けずに後悔しました。併願をしない理由として、複数受ける時間がもったいない、専門記述をやっていないから受ける意味がない等々あるとは思います。そういった理由を加味しても、主観になりますが持ち駒は多いに越したことはありません。筆記試験も面接も良くも悪くも何が起きるかわからないので、自分で可能性を狭める事はしない方がいいと思います。

・受験生へメッセージ
公務員試験は筆記試験の合格で終わるわけではありません。筆記試験も長くつらい戦いですが、その後のたかが数十分の面接で不合格になることも当然ありうるわけです。皆さんが油断をすることなく最後まで走りぬけて内定をつかむことを願っています。最後まで読んでいただきありがとうございました。