皆さん、こんばんは。
6/12(日)午前10時半より東京・台東区立ミレニアム・ホールにて開催された第38回ジュニアギターコンクールを聴いてきましたのでレポです。
主催は日本ジュニアギター教育協会です。HPにはその設立の理念が下記のように記載されています。
「日本ジュニアギター教育協会は、1979年の発足以来、日本における子供のギター教育界を常にリードし、これまでに、ジュニア・ギターフェスティバルおよびジュニア・ギターコンクール開催によって大きな足跡を残してきました。21世紀の今日、当協会の果たすべき役割には大変大きなものがあるものと確信します。「子供のギター教育」に興味と関心をお持ちのギター関係者(ギター演奏家・教授・製作家・楽器店経営者)の皆さん、日本ジュニア・ギター教育協会では、21世紀のギター界を担うギタリストの教育とイベントに、共鳴して下さる方々の入会を心より、お待ちしております。」
日本ジュニアギター教育協会は、永久メモリアル名誉会長、協会創設者大沢一仁氏(2014年3月永眠 享年88歳)、名誉会長・村治昇氏(東京)、会長・斎藤明子氏(長野)の元、ジュニアの教育、育成に尽力され日本ギター界に多大な実績と貢献をされている団体です。
同様の主旨を持ったコンクールはGLC学生ギターコンクールがあります。学生ギターコンクールは大学生まで、ジュニアギターコンクールは高校生までが対象です。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、今年もギターを熱心に学ぶ幼稚園児から高校生までのジュニアの多数の方々の熱演を楽しく聴く事が出来ました。
このコンクールを聴いて毎年思うことは、中学生や高校生(特に中学生)の見事な演奏ぶりです。小学生以下は、まだ爪を伸ばせない事が多いようで、ギター本来の音色の幅が出せず、鑑賞芸術として聴くとまだまだ発展途上という感じですが、指はよく回る人が多数います。やはり幼少期からギターを学ぶ事は、非常に大切なことと思います。
このコンクールは、年齢や学年で区分けされてそれぞれ金賞、銀賞、銅賞などの賞を授与しますが、最後に全体の最優秀賞(総合第1位)を決めます。
今年の最優秀賞は、高校生部門を押しのけて中学生部門の大谷恵理架さんに輝きました。おめでとうございます!。大谷さんはリョベート作曲ソルの主題による変奏曲という難曲を演奏しての受賞でした。高校生部門の金賞を受賞した横村嘉乃さんとの争いだったとの事です。ちなみに点数は大谷さんが1140点、横村さんが1133点で7点差の僅差だったとの事です。
ちなみに昨年の最優秀賞は高校生部門の飯野健広さんで、今年は前年度最優秀賞受賞者として記念演奏をしていました。受賞から1年が経過し、勉強と経験を重ねただけあって流石に落ち着いた見事な演奏でした。特にソルの魔笛はこの曲に真正面から取り組んだ模範的な演奏で素晴らしかったです。
このコンクールを目標に多数のジュニアが練習に励んでいます。ギター界の将来を担う若手の育成に多大な貢献をしているこのコンクールが、今後も末永く開催され、ますます発展していく事を願っています。
審査講評の中で名誉会長の村治昇さんがおっしゃっていた事が印象的でした。曰く、「ギターが上手になる魔法の言葉があります、それは”ギターに夢中になる事です!”」との事。
あの村治佳織さんと村治奏一さんの父親として、お二人を日本を代表する一流のギタリストに育て上げ、今なお多数のジュニアを育成し続けている氏ならではのお言葉だと思います。
日本全国でギターに夢中になるお子さんが増えることを願いたいと思います。また、ギター業界(教育・イベント・メディア等)に携わっている方々は、お弟子さんがギターに夢中になれる環境を整えてあげてほしいと思います。若手の支援・育成こそギター音楽の発展のキーポイントだと思いますので。
私が聴いたのは前半と後半の演奏。途中で会場を抜け出し、豊洲のシビックセンターホールで開催された「アマチュアギターデイ」を聴いてきたためです。2つのイベントを掛け持ちで聴いたわけです。体が2つ欲しいです(笑)。尚、両会場は地下鉄で30分ほどで移動できました。
【第38回ジュニアギターコンクール結果】※敬称略
<幼児の部>
金賞:岩田想真
銀賞首席:大矢茜子
銀賞次席:田畑紗英
銅賞首席:中澤佑太
銅賞次席:文麗奈
<小学校低学年の部>
金賞:岩田龍真
銀賞首席:多田奏矢
銀賞次席:山本和佳
銅賞首席:岡本周
銅賞次席:橋爪美侑
<小学校高学年の部>
金賞:椿旺樹
銀賞首席:山本采和
銀賞次席:飼馬亜美
銅賞首席:吉田松太郎
銅賞次席:小橘田ひろみ
<中学生の部>
金賞:大谷恵理架
銀賞首席:原田斗生
銀賞次席:三合勇矢
銅賞首席:横村 福音
銅賞次席:川崎薫
<高校生の部>
金賞:横村 嘉乃
銀賞首席:近藤祐月
銀賞次席:赤澤実怜
銅賞首席:大島祥
銅賞次席:久保夏実
<最優秀賞>
中学生の部金賞:大谷恵理架
入賞した皆さんおめでとうございます!
惜しくも入賞を逃した方は、これまで以上に「ギターに夢中になって」練習し、また再挑戦してください。
以上。
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