普段生活していたら「なかなか入れない場所」って…その中がどうなっているのか?気になりませんか?
これまで普段の生活ではなかなか行けない場所として、桜新町にあった頃のTOTOテクニカルセンター(建築などの専門家向けショールーム)や米軍基地、アメリカ政府関係施設の敷地内…などに行きましたが、今日は日本の中央省庁が管轄している施設に行ってきました。
最寄り駅から徒歩だと15分かかるためシャトルバスに乗ります…
会場入口…どことなく「既視感」のある黄色いアーチ。
ここは一体、なんの施設なのでしょうか?
その全貌は「国際法務総合センター」という…八王子とか、府中にあった医療刑務所とか少年院とか少年鑑別所やその他いろんな施設が、昭島市の某所に集約・移転してきた複合施設なのです。
ちなみに「第1回」は今年の初めに開催されたそうで、今日は2回目の開催になるそうです。
「府中刑務所文化祭」とか「たちかわあすなろフェスタ」の昭島版です…なので、もちろん「食事体験」とか「施設見学ツアー」もあります、昨日今日の2日開催だったそうで「府中刑務所のパン」は昨日だけの販売だったそうです。
2日めは朝9時から開催でしたが、10時前に現地に到着。
受付でうちわ兼スタンプラリー台紙をもらい
昭島市の公式キャラクターは「ペアのクジラ」だそうな。
懐かしのフォントエフェクト…背景はCGです。
早速1つ目のスタンプを押してから、受刑者が実際に食べている食事を食べられるとの事で食堂に行き食券を購入。
限定400食と聞いていたので早めにゲットしておきました(昼頃にはもう完売してた)、価格は税込み500円だったか?
本日のメニューはこちらです。
内容は「麦飯、豚肉のスタミナ炒め、小松菜の白和え、オクラととろろ芋」
刑務所によっては「炊事当番」として収容されている人が食事の支度をすることもあるようですが、ここは外部の業者が入っていてその人達が食事の用意をしているそうです。
実食レポは後ほど…食券はとりあえず財布にしまって、屋外ステージのある中庭に移動。
昭島に拠点を置く店舗などが屋台や縁日を出していました。
(自称)おもてなしぶちょうに就任した、元・中央省庁の公式キャラクターのくま
在庫として抱えている記念切手の販売と来年の年賀はがきの申込用紙を配布していました、まだ早い気がする。
くまの写真を撮ってから本日のメインイベント「護送バス乗車体験&刑務所見学ツアー」に参加します。
施設内は完全撮影禁止なのでカメラやスマホは電源を切って配布されたビニール袋に入れなければいけません…府中だと住所や氏名を記載したチケットが必要らしいのですが、ここではチケットは無し。
護送バスと聞いてもっと物々しいものを想像していましたが、実際のバスは外見は普通のマイクロバス…但し、座席は全て見えないようにスモークフィルムが張られて金網も付いていました。
バスに乗ったら実際に刑務所エリアへ…ここは成人の医療刑務所と医療少年院が併設されている施設なので、まずは医療少年院側から入場していよいよ「刑務所の中」へ。
工場などと違い「見学コース」というものは無いので、実際に収容されている人達がいるエリアを歩きます。
医療少年院エリアでは実際の生活の様子やカリキュラム内容の紹介、中の人の仕事の内容を紹介するパネル展示の他に、カリキュラムで製作した実際の作品なども展示されていました。
なぜ非行少年たちは“ケーキを3等分出来ない”のか――医療少年院で受けた衝撃
にもあるように、少年院に入所する人達には「軽度の知的障害」や「発達障害」などで認知機能に問題を抱えていたり虐待被害者など本人の家庭環境や生育歴、非行に至るまでの背景などを考え従来の矯正教育に加え各種心理検査や認知機能を改善するトレーニングに使われる教材なども展示されており、実際に触ることが出来るコーナーもありました。
最近は女子を収容している施設を中心に情緒の安定を目的として茶道やマインドフルネス、ヨガなども取り入れているそうです。
あと、意外だったのは職員だけでは教えられないことは指導者に「外部講師」を積極的に受け入れているそうです。
職員向けの「面談用教材」の映像も流れていました。
少年院と刑務所は1つの建物なので、そのまま歩いて成人の医療刑務所エリアへ移動…こちらでは手術室などの医療設備の紹介パネルと実際の設備、居室や運動場や浴室、体育館などを見学できました。
運動場は逃走防止の為か?全体を金網で覆われていて、本当に「檻の中」にいる感覚でした。
ちなみに収容者は平日30分間、運動場で運動する機会を与えられているそうですが土日や休日は1日中部屋の中で過ごすことになります。
浴室は浴槽がステンレス製で1度に3人位が入れる浴室と、1人で入る単独浴室(見た目はシステムバスそのもの)の2つがありました。
入浴の頻度は医療刑務所でも週2~3回、1回の入浴時間は15分だそうです。
医療刑務所の場合、部屋は基本的に1人部屋の個室で寝起きは布団ではなくベッドになるそうです(病院とかにあるパラ○ント的なやつ)。
医療的ケアが必要な人の収容以外にも医療設備のない刑務所に収容されている人の治療や手術も行っているそうで…よほど難しい手術や周産期以外の婦人科領域の手術も行えるそうです。
帰りはバスではなく徒歩で出ます…新築の建物なのできれいなのは言うまでもありませんが、全体的になんとも言えないピリピリとした空気が漂っていました。
再びメイン会場に戻り…予約していた「刑務所のご飯」を食べるために職員用食堂へ。
サンプルは保温保冷が出来る配膳用ワゴンを使用しているのか?左右が分割されたお盆に乗ってましたが実際に食べたのは食器とトレーが違うものでした。
昔は「臭い飯」などと言われていた麦飯ですが、実際は臭いどころかとても美味しくいただけました。
麦3割のご飯は自宅でも炊いたことがありますが、今日食べたのは柔らかくて炊飯器がちがうのかな?と思いました。
おかずも味付けは絶妙な加減でご飯ともとても相性がよかったのですが、小さめのお茶碗2杯分くらいあったのでご飯の後半はとろろを入れて麦とろご飯でいただきました。
白和えもなめらかでごまが入っていて優しい味付けでした…欲を言えば、ちょっと「甘いもの」が付いていれば良かったです。
食事を終えて、メイン会場近くの体育館へ…ここでは全国の刑務所で制作された製品の販売会場でした。
刑務所の制作品といえば高品質で低価格で買えることから一部商品ではリピーターも多いので有名、ちなみに府中刑務所のパンも刑務作業の一環で作らたものだそうです(米飯が苦手な外国人受刑者向けに製造しているものをちょっとだけ販売しているそう)。
木製品や皮革製品が多いのですが、バッグやエプロンなど布製品も沢山売られていました…全て1点もののハンドメイド。
珍しい「布製」の通帳ケース、手前の丸いのはスタンプラリーの景品。
こちらは税込みで230円でした、材料費を考えると完全に赤字です…チェック柄の生地って地味に高いんですよ。
あと、一部ではかなり有名なブルースティックやうどん、マル獄シリーズの製品も売られていました。
技を身につけるまでにかなりの時間を要する、塗り物などの伝統工芸品もありました…家具類は高価格帯の家具店においてあっても何の違和感もないクオリティでも、価格はIKEA並。
ちなみに懲役刑で「刑務作業」が法律で義務付けられているのは先進国では日本くらいらしい、アメリカの場合は州や刑務所によって対応が異なる…作業をさせない場合もあれば、作業だけでなく犬の訓練などを行っている刑務所もある。
禁固刑や勾留の場合は任意だそう。
再び展示コーナーに戻り、展示エリアへ…研修用の「模擬居室」は立ち入り、写真撮影OKだったので写真撮って来ました。
単独室、手前には小さな机とステンレス水筒が置かれている。
広さは3畳、使用感があるのは職員が研修の一環でここで実際に寝泊まりするから。
トイレは洋式、真ん中の「黒いボタン」を押すと水が流れる。
共同室入り口、今は最大収容人数6人。
共同室は6畳、3対3で向かい合わせになっている。
ステンレス製流し、保温ポットや洗面器も完備。
トイレは個室になっているが外から丸見え。
この環境で排泄出来るようになるには時間がかかりそう…。
居室前には職員の人が居て詳しい説明をしていた、思わず「今は刑務所用便器って使わないんですね」って聞いたら「メーカーの方ですか?」と逆質問されてしまった…古い施設ではまだ残っているかもしれないとのこと。
ちなみに医療刑務所以外では基本的に冷暖房設備が無いそうだ…流石に暑い時は扇風機を使う事もあるそう。
パワポ感丸出しもご愛嬌…。
規則正しい生活をすることも、矯正の一環です…睡眠時間はとても長い。
医療刑務所だと特別食もちゃんとある。
食事は学校給食同様、栄養バランスがきちんと計算されています…心身の安定にはバランスの取れた食事は最重要事項。
受刑者の高齢化に伴い、食べやすい形状にした介護食だけでなく宗教食にも対応してるそうです。
黒いキャリーバッグは支給品、持ち込めるものに一定の制限はありますが、宗教に関する物(念珠やロザリオ)は憲法で信教の自由が保障されている関係で一定の条件を満たしていれば持ち込みは許可されるそうです。
模擬居室のあるエリアは展示も行われていました。
とりあえず、何から語る?
准看護師の養成クラスの成果作品展示や刑務所の刑務作業や外部実習の紹介、再販防止への取り組みや最近の犯罪傾向なども紹介されていました。
府中刑務所の炊事作業と、パン作りへのこだわりを紹介。
随所に「いらすとや」が使われていました。
先輩が「出所」出来るのは、たぶん60歳の誕生日です。
全国的に刑務官(特に女性)が不足しているそうで募集ポスターや、待遇も紹介コーナーがある…給与は1種国家公務員基本給に上乗せがあるそうだが、24時間365日の交代勤務である。
一般と心理職枠があるそうで、心理職枠でも専攻問わず4年制大学を出ていれば受験可能になったそうだ(以前は心理学系の大学院卒でないとダメだった)…ちなみに女性の場合、男性を収容している刑務所には事務系部署の配属になるらしい。
こう見えても「元・ワル」でした。
実は、アタイも昔はやんちゃしてたのよ。
2人の関係って…なんだろう?
この子達は「ホゴちゃんとサラちゃん」…昔はワルだったが更生したペンギン、南極にオコジョが生息しているかと、更生すると身長が縮んで体型が変わる所はあえてツッコんではいけない。
あと、存在感の薄いホウリス君のことも忘れないでください。
他にも「性格テスト」など矯正施設イベントではおなじみのコーナーもありました。
おおむね当たっています。
他にも昭島のクジラアピールがすごかった…。
クジラ型のフワフワ
入り口から「クジラ押し」が始まります。
全体的に人手不足なのか?やたら「募集宣伝」が多かったような気がしなくもない…とはいえ、矯正施設という日常とは隔絶された空間を「地域とつなげたい」という、中の人達の思いが強く感じられるイベントでした。
矯正施設とは単なる「犯罪者を隔離しておく施設」ではなく、道を踏み外した人が「再び人生をやり直すための訓練の場所」という側面を持っているのだなという事を勉強させられました。





























