自分で開催していた自助会、他の人が主催する当事者会、就労支援施設…色んな場所で結構な人数の発達障害の当事者さんとお会いしてきましたが(なぜか学習障害の人には一度も会ったことがない)、この人たちはざっくり分けるといくつかのタイプに分類することが出来るのでは?と思えてきたので今回記事にしてみた。
⚠️ここから先は完全に「個人の見解」に基づいた独断と偏見です
当事者タイプその1…凸凹があるが、全体的に能力平均~高め・得意分野が学力面に振り切ったタイプ
いわゆる「高学歴発達」と呼ばれるタイプがこの辺…最終学歴が難関と呼ばれる大学だったり、司法試験パスして弁護士資格持ってる人に会ったことある。
おばぁちゃん先生や2代目の主治医が言うには「大学教授とか医者はこの手のタイプが掃いて捨てるほどいる」とのこと…おそらく「勉強は出来るけど、コミュニケーションが壊滅的だったり、社会性とか人間として大事な物がちょっとアレなんだよね」と言われそうなタイプ。
いわゆる「社会に出た時に初めてつまずくタイプ」の当事者。
周囲からは「ものすごく個性の強烈な人」程度の認識されがち、本人のやる気とか環境次第で思わぬ大成功を収めるかもしれない。
高IQギフテッドの要素もあるなら中学受験して私立行った方が楽しく学校生活が送れると思う、なんなら小学校から私立の方が合ってるかも?間違っても「ひまわり学級」みたいなところには絶対に入れてはいけないタイプ。
性別問わず友人は少ないが、なぜか配偶者はいる人も多い。
それゆえか?あまり自助会や当事者会には顔を出すことは少ない。
当事者タイプその2…凸凹があるが、全体的に能力平均~高め・学力以外の一芸に秀でたタイプ
その1と違うのは秀でている物が学力以外、いわゆる「一芸に秀でている」のがこのタイプ。
一例を挙げるとすれば創作活動や音楽、芸術などの勉強以外の事…仕事で例えるとアーティストとか、いわゆる「手に職」系の職業に繋げられそうな事が得意な人。
子供の頃は得意教科や好きな分野は文字通り寝食忘れたりするけど、苦手教科や嫌いなことには「そもそも興味がない・苦痛に感じる」のはおそらくこのあたりかと。
早いうちから「自分の得意を見極め、それを伸ばせる自分にあった環境」に身を置くとそこまで詰まないかも?
私は義務教育期間中に自分自身の「得意・不得意」を把握していたので、高校は普通科じゃなくて得意教科である家庭科をみっちり勉強できる専門学科に進学しました、そのおかげで専門教科では3年間通して成績上位でした。
その後、進学して都心への通学が負担になりメンタルやられましたが…東京の西の方から新宿より先に毎日通うのはかなりしんどいぞ。
教科ごとの得意・不得意がハッキリしすぎているため通知表の総合評価が5段階評価の場合平均して「3」とかになりがちなので、周囲の大人から凸凹に気づかれにくい、あるいは気づかれないタイプ…但し、担任がずっと同じ人が受け持つとかいう場合だと「あれ?」って思われるかも?
私の場合は高校の時はクラス替えなし、担任もやめない限り変更なしだったので心配されてた。
こちらも社会に出てつまずくか、もしくは「環境が大きく変わった時につまずく」タイプ…子供の頃は「芸は身をたすく」でそこまでしんどさは感じないかも?
仕事に関しては周囲の理解と本人に合った環境であれば能力を発揮できるタイプ、ADHD系の行動力があるタイプなら起業とかしちゃうこともある?
自助会・当事者会出没頻度はその1よりは多いが大抵の場合は1度きりの参加か、定期的に来ても深入りせずに自分の好きなことに時間を使うタイプ。
性別問わずリアルの友人がいたり、当然既婚者や結婚経験者も存在する…ソロ活エンジョイ勢もいる。
当事者タイプその3…能力レベルは平均~ちょい下か下の方で、何にも突出してないタイプ
凸凹ではあるんだけど…上の方に突出した部分がなく、そのせいで苦手分野だけが目立つタイプ。
手先も不器用だったり、他人とのコミュニケーションも苦手だったり言い方は悪いけど「それと言って何も取り柄がない」タイプはこのあたり。
おそらく子供の頃から「自分は周囲と違う」とか「普通になりたい」って思い続けていたタイプ、早ければ10代半ばあたりでメンタルをやられてしまうこともある…自身の「得意・不得意」を把握出来ていない、そもそも「これが得意」と言えるものが無いことも多い。
年代によっては義務教育から支援級在籍になってることもあり、進学などの際に進路選択に制約が出はじめるのはこのタイプ。
その場合、1や2のようにレベルの高いところや得意分野を専門的に伸ばせるところに進むことも難しい…私立だといわゆる”発達障害に理解ある”系や通信制、公立だと定時制とか、全日制だといわゆる「教育困難校」と呼ばれるところとか、東京の場合「エンカレッジスクール」という選択肢も入ってくると思います。
東京の場合「チャレンジスクール」というのもありますが、こちらは「元々能力はあるけど、諸般の事情でそれを発揮することが出来なかった人」向けの学校、3部定時制や単位制を取っていることが多く進学指導にも力を入れているそう。
学生時代から詰んでいることも少なくなく、身を助けてくれる芸もないので社会に出てもうまく行かない事が多いタイプ…転職が多かったり、長いブランクがあったり…福祉関係者、特に就労移行支援施設が想定している「発達障害」はたぶんこのあたりのタイプ。
俗に言う「発達界隈」と呼ばれる人たちのメイン層、主な生息地域はX(旧Twitter)や5ちゃんねるのいわゆる「なんJ民」とか。
リアルの世界では自助会・当事者会の常連になっていることも多いが、だいたいはネットにしか居場所がないと思われる…このあたりから「発達障害であること」がアイデンティティになり始める。
多くの人が「弱者男性」と聞いて思い浮かべるのはこのタイプでは?こじらせるとミソジニー、最悪なパターンだとインセルに闇落ちすることもある。
ここから未婚率が高くなる、それに加えて友人がいない人も多い。
このタイプは「発達障害=ほぼ無能」だと思っている上に、本当に社会適応が難しくなることも多く、このあたりから作業所などの福祉就労や就労支援施設利用者が多くなる。
当事者タイプその4…能力レベルはちょい下~低い方で、社会生活も無理ゲータイプ
二次障害で統失などのガチの精神障害を併発してる、もしくは全体のIQが境界知能レベルもしくは本当に境界知能に部類されるタイプ、下手したら知的障害レベルかもしれない。
子供の頃から問題行動が目立っていたと思われるタイプ…そのせいか?学力面も壊滅的になりがち。
こちらも年代によっては義務教育から支援級、療育手帳を持っていれば支援校を勧められるケースもあるかも?将来を考慮して、進路選択の時に支援学校高等部が視野に入ってくるタイプはたぶんここ。
定職についていると言ってもB型作業所など福祉就労がやっと、そうでないタイプの場合大抵無職で年金&ナマポ受給はデフォルトだったりする…ここまで来ると自助会・当事者会でも他の参加者とトラブルを起こして出禁を食らうこともある。
リアルの世界だけでなく、ネット上のコミュニティでもトラブルを起こすこともある。
他人とのコミュニケーションは壊滅的にダメなので当然、友人も配偶者もいるわけがないが、極稀に「理解のある彼くん」がいる人も存在する。
過去に出入りしていた新宿区の常設当事者会で遭遇経験あり。
当事者タイプその5…プロ当事者 アクティブタイプ
顔出し&本名公開で主にリアルの世界で様々な活動を行っている人。
活動レベルや内容は様々で全国飛び回ってワークショップ開催する人やメディア露出する人、書籍出版する人、作業所やカフェやバーなど常設の当事者会的な場所を作って運営したり、YouTubeで顔出し&本名で動画上げてるなど多岐にわたる。
…中には、政治活動に手を染めるのもいる。
ここに当てはまるであろう人は何人か名前が浮かぶが…あえて実名は出さないでおきます。
当事者タイプその6…プロ当事者 サイレントタイプ
5とやってることは同じだけど、基本的に顔出しなし・本名非公開、活動場所はネットや出版だけ…など、範囲を限定している人。
普段は会社員など本業を持っていることも多いので、リアルで当事者会を立ち上げてもどこか場所を借りて月1回程度のペースで開催するくらいに留める。
たまに宣伝するために他の人の当事者会に顔を出しがち。
当事者タイプその7…「絶対的弱者」でありたい人達
色々こじらせて完全に発達障害であることがアイデンティティになってしまったタイプ、誰も聞いていないのに障害を全面に押し出して「発達障害者は保護されるべき存在なんだ!!」と声高に主張する。
そのうち「エセ同和」みたいに発達障害利権とか出来そう…常に弱者でありたい人達なので、何かしらの形で働いている人への嫉妬心がえげつない。
自分達が差別されると烈火の如く怒るのに、逆差別は当然の権利と言わんばかりにしてくる。
当事者タイプその8…分断タイプ
何かにつけて「発達/定型」と分断したがるのはここ、こじらせると「その7」に移行する。
二言目には「発達は~」とか「定型は~」と言う、いつぞやのトランプみたいに「物理的な壁」を作り出すんじゃないか?と思えるほどの分断思想を持つ。
しかし、自身の診断名を言う時はなぜか「ASD(自閉症スペクトラム)です!!」って言う…アスペルガーって言うと怒る、そこは一緒なんだ!?
自助会や当事者会には一定数存在するタイプ、主催者がこのタイプだと会の方向性がおかしな方に行きがち。
番外編…あなた達はちがうと思うよ
これは当事者というより親とか本人の取り巻きに多いタイプなんですが…明らかに知的障害と言われてたり、いわゆる「自閉症(知能&言語の遅れも伴うもの)」って診断ついてるのに「発達障害」だと主張してやまない人達。
実は、自分の会をやっていたときにも知的障害者から「参加してもいいですか?」って問い合わせを受けたことは何度かあったんですよね…ただ、うちはあくまでも発達障害(アスペとかADHDとか)の会だし、その時に集まったメンツによっては結構難しい話をすることもあったし、そもそも私は「発達障害≠知的障害」という考えは絶対に譲れないところがあるのでそこはお断りした。
最近、人から又聞きした話だけど…なんか発達障害と知的障害を「同類のものとして扱おうとする」的な動きがあるようで、仮に本当にこんな扱いになるなら私は、金輪際自分の事を「注意障害系の発達障害」と言うのは止める決意もある。
…と、ここまで完全に私個人の独断と偏見に基づいてタイプ分けしてみました。
もともと「発達障害」ってワードが流行りだした頃は、なんとなく「その1」とか「その2」みたいなタイプの障害ってイメージが強かったように思います。
それが、国が「支援始めるか~」ってなった時になぜか「早期発見・介入」の方に舵を切ってしまったのがいけなかったのか?いつのまにか「その3」「その4」みたいのがボリュームゾーンみたいな認識になってしまった。
その結果、当事者を食い物にする「障害者ビジネス企業」の運営する就労移行支援施設が乱立したり、障害をオープンにして仕事をしようとした場合、多くの「その1」「その2」タイプの人達が本来持っている能力を活かすことが出来ずに知的障害と一緒くたに扱われ、知的でも出来るようなレベルの仕事を低賃金でやらされる羽目になっているのでは?と思う。
最近は一部の会社は「ニューロダイバーシティ」と称して「その1・2タイプ」の持つスキルや能力を正当に評価し始めてるところもあるようですが、まだまだ「2級市民」のような扱いをするところも少なくないです。
この辺の話題に関しては色々と言いたいことがあるのですが…確実に5000文字超えそうなので今日はここまでにしておきます。
最後に一言…
その1・2タイプの当事者さん達へ 「強く生きていきましょう」