先日、映画「月」を観てきました。
内容が内容だけに近所の大手シネコンでは上映してないだろうな…と思って、買い物とかもしたかったので新宿のバルト9まで行ってきました(後から知ったけど近所でもやってた)。
実際にあった事件をモデルにした原作小説を映画化した作品で原作と映画版では微妙に内容が異なるそうです。
ストーリーは
「文章が書けなくなった小説家が、森の奥深くにある障害者入所施設で働くことに、そこで見聞きした事に様々な衝撃を受けて…」
という内容。
舞台になっている施設も昼間でも薄暗く、夜になると完全に真っ暗になるような深い森の中…この描写、現職の障害者入所施設で働いてる人達が「実際の現場はこんなんじゃない」とプンスカしてますが(こういう分野の人達"障がい"って表記を好むけど、当ブログでは障害と表記します)、でも実際の入所施設もあそこまで森の奥深くまではいかないものの…住宅地のど真ん中とかにはないですよね?東京でも山間部に近いような人里離れた場所にあったりしますよね。
冒頭から本物の重度障害者が入所者として出演してるので人によってはここから衝撃を受けるかもしれません(私もそうだった)。
物理的にも社会的にも閉ざされたこの施設は入所者に対する虐待や暴力が日常茶飯事、それに気づいて異議を唱えても見て見ぬふりされる現実…誇張だと思う人もいるけど、現実の世界でも起こってるんじゃないですかね?表沙汰にならないだけで。
主人公が出会う「さとくん」はこの施設の職員として主人公より先に働いていて、それこそ最初のうちは「入所者のために」と頑張っていたんですが、時が経つにつれて「障害者は排除すべき」という思想に変わって…どのようにして変わって行ったのかは本編観てください。
途中、主人公とさとくんがやり合う場面があるのですが…変な話、その問いかけが私にも向けられているように感じた。
そして、さとくんの主張に対して反論しきれないところもあるとも感じた。
私の感想は…「誰の心のなかにも"さとくん"はいると思う」
いわゆる胸糞悪いとか鬱映画という内容ではないのですが…本当に冒頭からショッキングで、精神的ダメージは結構強いです。
あと、上映時間2時間半と少し長いので心身の状態がいい時に観ることをオススメします。