研修で講師をする立場としていつも受講者に伝えることがあります。
それは「学んだからできるようになる」のではないということ。
学ぶ機会というのはいくらでもあります。
日々の社内の中でも学んでいるだろうし
本を読んで学ぶこともあれば、セミナーや研修を受講して学ぶこともあります。
お金を出して自ら学ぶひともいれば
会社から費用を出してもらい学ぶひともいます。
また会社が講師を招き、研修をするケースもあります。
よく研修オファーをいただいた企業や経営者、管理職者に
「研修を受けたからといって安心しないでください」とハッキリ申し上げています。
会社は「お金を出して社員教育をしているのだから」と安心しがちですが
研修は「気づき」や「知識」「スキル」を知る場です。
知るということは大切なことで、勿論研修でもある程度の実践使用ができる部分までできるようにすることができます。
しかし、それらは「基本」に過ぎない。
本当の意味で使いこなせるようになるには「日々の学習」が必要です。
何度も言っているのに同じ事を繰り返してしまう部下っていますよね。
わかりましたと返事は立派にするにですができていない。
これと同じことが起こっていると考えてみてください。
研修やセミナーで気づいたり学んだり、身につけたことは
日々の仕事の中で実践して繰り返し、繰り返し、行動してこそ自分のスキルになっていくのです。
教習所で車の運転の練習をしますが
教習所内ではできたことが路上でうまくいかない。
わかっているけれどなかなか縦列駐車がうまくいかない。
でも何度も車を運転することで体がしっかりと覚えていきます
いつしか意識しなくても自然にできるようになる。
これが本当の意味での修得です。
研修やセミナーは教習所と同じです
免許を取得しても長年、乗っていないペーパードライバーは運転を怖がるまたはできなくなってしまいます。
それと同じことが起こっていませんか?
学んで「できる」のではないのです
実践を繰り返す。
この学習により「できる」ようになります。
意識してやっている間は自分のモノにはなっていません。
やりながら自分なりの工夫をしていき自然にできるようになった時こそが
修得したとき。
学んで終わり。
研修を受けさせたから大丈夫。
そんなことはあり得ないのです。