営業に奇策はない、は残念ですが事実です。


一般的な営業活動として、


自社の商品やサービスの知識を身に付けて、


その商品やサービスを求めているだろうという想定客先をリストアップして、


まずは、電話なり訪問で、コンタクトをとります。


多くの対面営業の場合、1回目は、


「自社、自分はこういうものです。本日は、こんな商品でお役に立てないか、と思いお伺いしました。」と表敬訪問をします。


あまり、しゃべりすぎません。まず、お役に立てるか、立てないか、お客様の環境や要望をお聞きするだけで終ります。


ただし、終わり際、必ず、やることがあります。


「では、次回は、今のご要望を纏めて、お客様に合った提案をお持ちします。次回は、1週間後の昼過ぎにお伺いいたしますが、ご都合はいかがですか。」と約束を取り付けます。


そして、帰社後、お客様で得た情報を基に、提案書を作成します。


多くのケースで、お客様のことを懸命に考えると、情報不足や疑問が出てくることがあります。


そこで、途中経過の一報を、メールか電話で行います。


「先日は貴重なお時間を頂戴しましてありがとうございました。今、提案書を作成しているのですが・・・。」


捉えかたですが、お客様にしつこいと思われると考える方もおられますが、大抵は、そこまで一生懸命やってくれているの、と思ってもらえます。


そのぶん、良い提案書をお持ちしないといけないのですが。


さて、約束の2回目の訪問です。


「本日も貴重なお時間を頂戴いたしまして申し訳ありません。先日のお話を基に、お客様のお役に立てるだろうと考えた提案書をお持ちしました。」


その後、お客様に提案書に目を通して頂いている間、しゃべりません。


質問が出れば、要点を簡潔に説明するだけです。


目を通し終わったら、「いかがですか。」


必ず、ご意見を伺います。


断わり文句も、さえぎることなく素直にお伺いします。


間に合っている、今は要らない、時期がきたら検討する、色々な断わり文句があります。


「貴重なご意見をありがとうございます。・・・ということですね。わかりました。ところで、話は変わりますが、今後、どういうものがあればお役に立てますか。」


ここでは、できるだけ、自社の扱っている商品かサービスに当てはめた質問で、情報を引き出すことです。


一通り、お話を伺った後、「本日は、勉強になりました。また、お役に立てる提案があれば、お持ちいたします。ありがとうございました。」


そう言って、感謝して引き上げることです。


そして、1ヵ月後、


「先日お伺いしました件で、お役に立てそうな事例が見つかりました。今も、ご要望は変わっておりませんか。」


こんな具合です。


どうですか。当り前のことでしょう。


このお客様に話して頂く情報が、月に数十件、年間にして百何件、蓄積できたら、面白いと思いませんか。


だから、私は、既存の同じ人より、新規の新しい人に会うのが好きです。





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「営業は確率の仕事」というのは、分かっていることだと思います。


数打てば当たる、量より質、質より量、という言葉は、営業なら誰もが口や耳にしたことのある言葉でしょう。


しかし、この言葉は、営業員が、都合の悪い時に使われることが多いです。


営業の業績が悪くなると、幹部様は、「もっと訪問しろ。」となり、


それに対して、営業は「量より質だ。」と返す。


すると、幹部様が「質を追求しても直ぐには改善できるものではない。だから、まずは量だ。」と。


多くの営業の現場で使われているこの言葉は、どちらも、正解であり、不正解でもあります。


なぜなら、客観的な裏づけのないやり取りに終始しているからです。


まず、当り前のことですが、見込み客がなければ売れないのは、当然です。


見込み客は何件あるのでしょう。


次に、見込み客の何件に提案したのでしょう。


何件に提案して、何件の具体的な反応があったのでしょう。


具体的な反応を頂けたお客様は、どこを評価して頂けたのでしょう。


逆に、全く評価して頂けなかったお客様の断わり理由は、何だったのでしょう。


提案内容は、的確だったのでしょうか。


何件に提案して、何件、断わられたのでしょう。


具体的に反応して頂けたお客様と、断わられたお客様の違いは何だったのですか。


では、具体的に反応頂いたお客様と同じ層のお客様は、見込み客の中に何件あるのですか。


断わり理由をもらったお客様は、どんな提案をしても良い反応はもらえそうもないのですか。


これらを、客観的に言えるほど、お客様に当たったのですか。


これが、「質より量」「量より質」の答えです。


少なくても、「数打てば当たる」は通用しません。





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時々、営業は難しいと耳にします。


中小企業経営者様からは、一番、困っていることは、新規開拓だ、とも聞きます。


そうでしょうか。


自分がお客様になって、自分から買いたいと思ってもらえる行動をしても、売れませんか。


もしそうなら、貴方が断わっているか、貴方の扱っているものが、お客様にとって価値を感じない物、必要のないもの、ということです。


しかし、それ以前に、お客様にそのものの良さを知らせていないなら、売れるはずがありません。


まず、想定のお客様の立場になって、本当に、その商品(サービス)が良いと思い込めているか。


良い商品だから、多くのお客様に知らせたいと思い、多くのお客様に知らせる行動ができているか、です。


これまでのブログで、ターゲティングが重要だと述べているのは、その考えからです。


想定のお客様が具体化できていない、思った程、想定のお客様の数がないという場合は、それ以前の問題です。


では、多くのお客様に知らせているのに、なかなか売れないのは、なぜ、でしょうか。


答えは、「貴方から買いたくない。」からです。


では、お客様の側(立場)になって、「貴方から買いたくない。」とは、どんな人でしょう。


初めて会って、どんな人か分からない、まだ警戒すべき人。


普段、挨拶も愛想もない人。


こちら(お客様)の状況(時間や様子)を考えず、自分都合でアプローチしてくる人。


一方的に話し、こちら(お客様)の話しを聞いていない人。


こちら(お客様)の要望を聞いているフリをして、全く、それに対するリアクションがない人。


分かったフリして、全く分かっていない人。


相手(立場)によって、態度を変える人。


言うことが、コロコロ変わる人。


どうですか。


貴方は、自分から買いたい、と思える人ですか。





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中小企業様にとって、常に新商品を出すことは至難の業です。


全社を挙げて開発、販売にこぎつけても、すぐに売れるとは限りません。


想定の顧客が望むニーズを満足させる機能が無いというのは論外ですが、開発に着手する前に、徹底した検討の結果、できた商品ですから、最低限、ニーズを満足させる機能やデザインはあるはずです。


それでも、思っていたほど売れないということは、ザラというか普通におこることです。


ものにもよりますが、大きいとか、扱いが難しい、価格が高いとか、色々な要望が出てきます。


価格などは下げれば済む、と思われるかもしれませんが、一般に中小企業様の仕入れや製造の仕方では、原価が合わないことがほとんどです。


営業は、そういった情報を、できるだけ多く、ありのままに社内に報告するのが、売ることと同じか、それ以上の成果に結びつくという意識が大切です。


そして、その全ての情報を、社長以下商品の製造に関わる社員全員で、緊急に検討し、結論を出すことが、新商品の成否につながります。


商品を仕入れている中小企業様なら、仕入先から商品の改善の回答がなければ諦めるしかありませんが、自社で開発した商品なら、改良できることが多いです。


最初から完璧な商品を販売できれば、それに越したことはありません。


しかし、冒頭に述べたように、そんな中小企業様は少ないです。


まずは、致命的な欠陥(ニーズを満足できない機能やデザイン)が発見できなければ、市場に出して改善することが、中小企業様が新商品を開発、発売する最善な方法だと考えます。





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中小企業様を支援していると、ご自分の会社や商品の強みを曖昧にして、事業を進められているケースを、多く見かけます。


私の経験上、大手同業他社に勝って、会社を継続して発展させる条件は、会社の規模ではないと考えます。


それは、自社の強みを正確に掴み、その強みを強化する戦略を徹底して実践することです。


もちろん、競合他社がないことに越したことがありません。


しかし、現実には難しいことです。


全く同じものを扱っていなくても、類似商品を扱っている会社がある場合がほとんどです。


私の偏見ですが、携帯通信業者のNTTドコモ(以下、ドコモ)とソフトバンクを例にとって、考えてみます。


ソフトバンクの前身は、ボーダフォン。


英国のボーダーフォンは、世界でも有数な通信企業ですが、日本ボーダフォンは、シェア10%もないドコモやKDDIに大きく離された3位メーカーでした。


それを買収したのが、孫正義氏率いるソフトバンクです。


孫正義氏については、ここで詳しく説明する必要もないと思います。


ただ、色んな場での発言や記事を振り返ると、「通信インフラを通じたソフトで、社会を変える。」という信念を持っていることが分かります。


それに対して、ドコモは、日本電信公社から派生した会社で、元は、親方日の丸企業です。


一時期は、60%を越える圧倒的なシェアを持っていました。


しかし、現在では、ソフトバンクの売上はKDDIと拮抗するほどに伸び、ドコモは40%台まで落ち込んでいます。


これは、暴言かもしれませんが、その差は、孫正義氏の信念に基づいた通信インフラに対する考え方とソフトの重要性を知っている強みが、そうさせたと思います。


今、ソフトバンクは、イーモバイルと米国3位の通信メーカーを買収し、大きな話題になっていますが、これもボーダフォンを買収し成功したからできたことだと思います。


孫正義氏は、2050年だったか、グループ全体の売上を200兆円にするというビジョンを公言されています。


孫正義氏を、盲目的に100%崇拝しているわけではありませんが、通信インフラとソフトで、世の中のあり様を変えるという信念があれば、決して夢物語とは言い切れません。


それだけ、知っている(自分には他にないものがある)という強みは、アップルのジョブズと共通点があるのではないでしょうか。







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